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別所哲也、20周年目の主宰映画祭で世界初!ジョージ・ルーカスが“賞”に

©テレビ朝日

俳優、ラジオナビゲーター、キャスター、映画祭主宰者…さまざまな顔を持つ別所哲也さん。パーソナリティをつとめる「J―WAVE TOKYO MORNING RADIO」は12年目、主宰する米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2018」(6/4~6/24)は20周年を迎えるが、今年は大きなサプライズが!

(1999年)G・ルーカスと

◆世界初! ジョージ・ルーカス監督が“賞”になる

-今年からグランプリ作品が「ジョージ・ルーカス アワード」という名称になるそうですね-
「本当にうれしいです。第一回目の映画祭のときに、ダメもとでルーカスフィルムにメールしたんですけど、彼がまだ無名時代に撮った6本のショートフィルムを上映する許可をいただいて、サプライズでルーカスがアメリカ大使館で行われたパーティーにも来てくれたんです。そして20年目の節目に『ジョージ・ルーカス アワード』。

僕の夢でもあったんですね。せっかくルーカスと一緒にやり出したから、グランプリを『ジョージ・ルーカス アワード』という名前で呼べたらすてきだなって。世界中にないので、まだ。それで、ダメもとでオファーしたら、『いいよ』って言ってくれて」

-今回のオファーはどのように?-
「ルーカスフィルムの担当の方にオファーのメールというか、こういうことをやりたいという正式な文書を送りました。本当は日本にお呼びしたかったんです。今年でもう74歳ですし、20年間毎年レターを書いてくれて応援してくださっているので」

-それはすごいですね-
「そうなんですよ。毎年、僕たちの映画祭のことを気にかけてくれて。2008年に『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』で来日したときもお会いしていて、日本で3回会ってるんですよ。彼はとにかく日本の映画が大好きなので、そういう話をしたり、映画祭の1年1年の積み重ねを見守ってくれていた人だったので」

-年々広がっていってますね-
「そうですね。やっぱり自分がスタートした、なかば成人式を迎える子どものような気分です(笑)。ただ、やっぱり色んな人が関わって、映画を取り巻く環境も変わったし、デジタル化した世界のなかでいろんな部門が立ち上がったりして大きくなってきたなあと思います」

-今年は新たな部門も増えたそうですね-
「そうです。今年は20周年という節目の年なので、『ジョージ・ルーカス アワード』という名前をいただけたことはすごいビッグニュースですけど、それ以外にVR部門、学生部門、ノンフィクションという3つの部門を新たに立ち上げたので、皆さんに見ていただきたいなと思っています」

22歳

◆別所哲也、短編映画との出会いは…

-映画祭を主宰するという計画は前からあったんですか-
「いえ、全然。アメリカでデビューした後、日本でいわゆるトレンディ俳優として連ドラにも何本も出させていただいて、何年間かワーッと動いていたんですけど、NHKがアカデミー賞の生中継をするということになったんです。それで、司会をやってくれないかと言われて、現地で総合司会をやらせてもらったのが大きかったですね」

―短編映画に興味は?-
「特にはありませんでした。そのアカデミー賞の司会をやるうちに、ショートフィルムの短編部門というのがライブアクションとアニメとドキュメンタリーと3カテゴリーあるんですけど、放送上は全然紹介されないんですよ。だから、実験映画のようなマニアの世界なんだろうなと思っていました」

-それが変わったのは?-
「25歳くらいからずっと撮影ばかりやって忙しすぎて、もう記憶が飛んでるようなことがあるわけですよ。こっちのドラマや映画が終わる前に次の作品の話。台本を読んだり、打ち合わせをしたりという状態がずっと続いていまして、30代になって、表現する本質的な体験がなくて、疑似体験ばかりが先行して、大丈夫なのかなあと思い始めて…。

それで、3ヵ月だけお休みをいただいて、アメリカに行こうと思ったんですね。そのとき連ドラを2本断ったので、当時の事務所の社長からは、『もう帰って来て仕事があると思うな』って言われましたけど…。

それで、97年の秋にアメリカに行ったときに出会ったのがショートフィルム。とんでもなく面白くて『これは“宝の山”だ』と思いました。だから、97年に休んでアメリカに行ってなかったら、それこそ毎日仕事に追われていたので、ショートフィルムを見ようなんて思いもしなかったでしょうね」

-今年で20年、始めたときには続くと思っていました?-
「思いませんよ(笑)。1年目は終わった後、5日間くらい寝込んじゃったんですよ。やったことがないことをイベントでやって、弁当の手配から、その申請書の作成、航空機のチケットやホテルの予約…色んなことをやったので、知恵熱みたいな状態になっちゃって(笑)」

-燃え尽き症候群みたいな感じですか-
「そうです。だから、来年やるのはもう無理って(笑)。実際本当に大変だったしね。税関通して映画を輸入するとか、字幕をつけるとか…。こんなにイベントというか、映画祭をやるのって大変なんだって思って…。

でも、ものすごく大変だけど、やっぱり楽しかったし、続けて欲しいという声もあったので、長期的な事業計画はなかったんですけど何とかやり続けて20年。2004年にアカデミー賞が公認する映画祭になったことも大きかったですね。

『ショートショート フィルムフェスティバル』でグランプリを受賞した作品は、米アカデミー賞短編部門のノミネート選考対象作品になるようになりましたから」

©テレビ朝日

◆ラジオなのに「別所ダンス」がネットユーザーから大ブレイク

毎週月曜日から木曜日までは朝6時から9時まで「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」のナビゲーターを担当。今年で12年目。番組で音楽が流れている間に踊る「別所ダンス」が話題になり、『ダウンタウンDX』でも放送された。

-「別所ダンス」を始めたきっかけはラジオのスタッフに楽しんでもらおうということだったんですか-
「というか、全く自分のためにやってたんですよ。そしたらガラス越しに向こう側で撮っていたのが始まりで、『ネットに載っけて良いですか?』って聞かれたので『全然良いけど』って言っているうちに、それがリスナーの方とか、J-WAVEを聞いていない方にも興味を持っていただいたみたいで」

-今朝も「別所ダンス」はされてきたのですか-
「やってきました(笑)。あれも最初は小踊りしていただけですけど、インターネットの力はすごいですね。今は動画で何でもできちゃうので、ラジオと言っても映っているという感じですからね」

-ミュージカルもされているので、本格的に踊れるのに、ちょっと崩してオチャメに踊ってますよね-
「オフビートな感じで(笑)。あれは何て言うのでしょうかね。ちょっとインサイド、裏側みたいな感じでやっています」

-『ダウンタウンDX』でも取り上げられて話題になりました-
「はい。あれは反響がすごかったですね。びっくりしました」

-毎日踊っているのですか?-
「ほぼ毎日1回は踊っています。3時間のうち1回は。自分で楽しくてやっているだけだから、朝のひとつの運動みたいなものです。ストレッチのようなね(笑)」

-終わったあとに「フーッ」って椅子に座るのも定番ですね-
「そうそう(笑)。『あー、疲れた』ってね」

-「サタデー・ナイト・フィーバー」を思わせるような踊りもあって楽しいです-
「あえて、ちょっとレトロなフリを入れたりしてね。楽しくやっています(笑)」

ハナちゃん

◆保護犬ハナちゃんとの出会い

-月曜日から木曜日までJ-WAVEの生番組(6時~9時)のナビゲーターをやられてますが何時起きですか-
「4時半起きです。J-WAVEがない曜日も4時半に起きちゃいますね。からだがそういうリズムになったみたい。今は結婚して家族もいますしね。もう結婚して8年、9年目になるんですけど、朝の時間を子どもと過ごしたり、去年の夏から飼始めた犬のハナちゃんの散歩に行ったり…」

-ワンちゃんを飼われているんですか
「そうです。僕も小さい頃、ずっと犬がいたので犬が大好きで、娘は一人っ子だから、何かケアするとか、誰かのことを思いやる気持ちを持ってくれたら良いなと思って。ペットショップには行っていたんですよ。『パパ行こう』って言うから、『こういう犬かわいいね』って見てたんです。でも、『命あるものだから、値段がどうこうではなくて、飼うということは、病気になっても何をしても寄り添うということだから、大変なことなんだよ。可愛い、可愛いであとは知らないということはできないんだよ』って言ってたんです」

-色々と手もかかりますからね-
「そうです。それで昨年、そのペットショップに行ったら、保護犬がポツンといたんです。2週間引き取り手がいなかったら、保健所に行っちゃうという殺処分寸前の推定年齢3歳か4歳のかわいらしいプードルが。それでもう2人でひとめ惚れして、うちの妻を説得して、それで飼おうと決めたんです」

-お嬢さんも引き取り手がない場合は保健所にということもわかって?-
「そうですね。もう8歳なので、その命が何かによってそういう形で断たれてしまうということの本質的な意味がわかっているかはわからないけど、保護犬といって、ほかにいる子たちはみんな赤ちゃんみたいで小さいけど、その子はすごく人間を怖がっているのはどうしてかなとは思っていたようです。

それで放っておいたら、殺処分という言葉はわかってないかもしれないけど、遠いところに連れて行かれちゃうということはすごく理解していて、『絶対にそんなことは嫌だから、何とかしたい』と。『誰かが育てないと、私が育てたい』という強い意志があったんです」

-優しい良いお嬢さんですね-
「だから、そう言ってくれたのは僕と妻も本当にすごく良かったなと思ってるんですけどね。そしてハナと名付けて家族の一員になったんですが、やっぱり大変でした。最初の3ヵ月くらいは急に痙攣(けいれん)したり、病院に連れて行かなきゃならなかったり…。すごく不安そうでビクビクしているし、人間不信なんですよね。

多分、悪質なブリーダーにいっぱい子どもを産まされたみたいで、4歳ぐらいらしいですけど、子どもに吸われすぎて、おっぱいがただれちゃったような跡があったし、歯もボロボロでフラフラしていて…。

外にもあまり出してもらえなかったんでしょうね。ものすごく音に敏感だし、ほえないように声帯も切られていたんですよ。だからずっと小さなマンションみたいなところで飼われていたのかなあって。暗いところでね。

でも、ようやく今、1年が経って、自由に飛び回るし、お腹も触らせてくれるし、尻尾も振るし、元気になってきました」

-良かったですね。でも、たくさん可愛い子犬がいるなかでその子を選んだというのは、別所さんのお嬢さんらしいですね-
「その子もトイプードルで、ブルーグレーの毛ですごく可愛いけど、何か心に抱えていて、娘がそこに対して寄り添いたいなと思ってくれたのはうれしいですね」

少しでも時間があくと家に帰り、また新たな気分で仕事に戻るという家族思いの別所さん。『スクリーンミュージックの宴』で5年間ご一緒させていただいたが、仕事に対する真摯な姿勢、周囲への細やかな気遣いをされるすてきな人。仕事のオファーが絶えないのもよくわかる。

チャレンジ精神も旺盛。9月にはミュージカル『マイ・フェア・レディ』(16日~30日)でヒギンズ教授を演じることも決定。ライフワークである「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2018」開催まであとわずか。今、熱く燃えている。

※「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2018」
6月4日(月曜日)~6月24日(日曜日)
公式HP:http://www.shortshorts.org/2018/
お問い合わせ 03(5474)8844

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