片岡鶴太郎、取り違えが生んだ事件に迫る!“終着駅の牛尾刑事”30周年記念作
4月22日(日)、テレビ朝日の日曜よるの放送枠「日曜プライム」において、“終着駅シリーズ”の最新作『森村誠一ミステリースペシャル 殺意を運ぶ鞄』が放送される。
1996年から約22年に渡って片岡鶴太郎が演じ続けている牛尾正直(うしお・まさなお)刑事は、その名のとおり正直で実直な男。執念の捜査で事件の奥底に潜む真相に迫る新宿西署のベテラン刑事だ。
その牛尾刑事が森村誠一氏の原作に初めて登場したのは、1987年1月刊行の『駅』。今年は“牛尾刑事誕生30周年”に当たる。
◇
そんな記念すべき本作は、大都会の片隅で製薬会社の元社員の撲殺死体が見つかるところからはじまる。
被害者は生前、電車で乗客に荷物を取り違えられたことがきっかけで人生を大きく変えていたことが判明。そんな一瞬の偶然が生んだ、悲しくも切ない事件の真相とは…?
◆あらすじ
新宿の公園で男性の死体が発見され、新宿西署の刑事・牛尾正直(片岡鶴太郎)は現場に駆けつけた。被害者は世田谷区在住の下城保(橋爪淳)という男性で、後頭部を何度も鉄パイプで殴られており、犯人は被害者に強い恨みを抱いていたものと思われた。現場の草むらからは、若い頃の下条と妻子が写った古い家族写真が見つかった。
妻の加奈子(いしのようこ)によると、下城は半年前まで製薬会社の庶務課に勤めていたが、昨年11月に会社の存続にかかわる重要な書類を紛失し、責任を取って辞めたという。写真の娘は5歳で病死したらしく、以来、下城と加奈子は家庭内別居状態だったようだ。
だが、下城が勤務していた製薬会社の専務・多田圭一郎(金山一彦)は、庶務課の万年係長だった下城が重要な書類など手にする機会はないと、加奈子の話を一蹴。以前、庶務課で下城と一緒だった秘書・湯本隆夫(合田雅吏)も、書類とは何のことかまったくわからないと驚いた顔を見せる。
しかし、加奈子は、書類の件は自分の勘違いではないと主張。下城は昨年11月のある夜、真っ青な顔をして帰宅、翌日から何日も会社を休んで紛失した書類を探し続けていたという。さらに、下城の書斎からは2通の謎の銀行通帳が見つかった。1通は毎月8日に数万ずつ振り込みがあり、もう1通も毎月8日に1万円ずつ入金されていた。
そんな中、下城が書類を紛失したときの様子を知る目撃者が見つかった。主婦・岩田夏子(清水よし子)によれば昨年11月、電車の網棚に置いていた下城の紙袋を中年男性が自分のものと間違えて持って降りたところに遭遇したという。その後、牛尾は執念の捜査で、荷物を取り違えたのは印刷会社社長・藤波孝治(春田純一)だと突き止めるが、藤波は人違いだと否定する…。
すべては1年前の11月の夜、2人の男の荷物が取り違えられた瞬間からはじまった、と考えた牛尾。そもそも運命の日、下城は書類を持ってどこに行こうとしていたのか…。牛尾は、下城が乗車していた路線の終点・奥多摩駅近くの温泉旅館で、多田が友人たちと同窓会を開いていた事実をつかむが…!?
※番組情報:日曜プライム『森村誠一ミステリースペシャル 殺意を運ぶ鞄』
2018年4月22日(日) 午後 9:00 ~午後 10:52放送、テレビ朝日系24局