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姫(八千草薫)の“女の意地”に感動!『やすらぎの郷』第3週おさらい

「倉本聰がシニア世代に贈る大人のための帯ドラマ」として4月から放送を開始し、シニア世代のみならず大きな注目を集めている石坂浩二主演の平日昼の帯ドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)。

4月17日から21日に放送された第11話~15話(第3週)では、“姫”の愛称で呼ばれる戦前から活躍する大スター・九条摂子(八千草薫)にまつわるドラマが視聴者の心を大いに動かした。

そんな第3週のストーリーを、まとめておさらいしよう。(写真はすべて©テレビ朝日/無断転載禁止です)

第1週(第1話~5話)までの「おさらい」

第2週(第6話~10話)までの「おさらい」

 

◆姫(八千草薫)の“意地”に心打たれる

テレビに功績のあった者だけが入れる老人ホーム「やすらぎの郷」。

菊村栄(石坂浩二)はある日、ここで“姫”こと九条摂子(八千草薫)から1枚の絵の“鑑定”を頼まれる。その絵は、最近亡くなった「やすらぎの郷」の入居者の形見としてもらった古い絵だったが、栄が見たところによれば、その絵はあの横山大観の名作の下絵!

本物であれば数千万円の価値があるが、そんな価値のあるものとは全く知らなかった姫は困惑し、形見として譲ってきた入居者の遺族にその絵を返そうとする。

しかし、この話に首を突っ込んできたのが、たまたま姫の部屋を訪れていた“お嬢”こと白川冴子(浅丘ルリ子)と水谷マヤ(加賀まりこ)。ふたりは絵の価値を知ると、姫に対して「(絵は)黙っていただくべき!」と強く進言。

「返す」という姫と押し問答が繰り広げられ、しまいにはお嬢が栄に対して、「あんたが(絵に価値があるなどと)余計なことが言うのが悪い!」と暴論ともいえる言葉を投げかける。

この、とんでもなく高価なものなのかもしれない形見分けの絵を、黙ってもらうべきか、それとも返すべきか? 結論の出ないうちに、摂子の部屋に呼んでいた遺族がやってきてしまう。

お嬢とマヤは、姫が「絵を返却する」と言い出さないようにさまざまな妨害を試みるが、ついに姫は、絵が非常に価値をもつものである可能性について説明したうえで、「この絵は返す」と遺族に話した

しかし、これに対して遺族も、価値を理解したうえで「もう譲ったものだから」と聞かない。この、善意と善意がぶつかり合う様をみた栄は深く感動し、「これは私が預かって、施設を通して鑑定に出す」と結論づける。

お嬢とマヤは、「姫、あなたバカねぇ」と言いながらもどこか清々しい顔をしており、姫自身も「女の意地ってものがありますでしょ」と満足げ

栄はそう言い放った姫に、「この人(姫)が猛然と愛しくなった。90歳を過ぎてもマドンナと呼ばれるこの人のかわいさと美しさは、こうして内面から出てくるものだとしみじみ思い知らされた」という感情を抱くのだった。

 

◆謎の作家「濃野佐志美」の正体がついに判明!

そんな出来事を終え、栄はつぎに、施設内にある「バー・カサブランカ」で元シャンソンの女王・及川しのぶ(有馬稲子)と再会する。

“添い寝フレンド”である貝田英信(藤木孝)とカサブランカを訪れたしのぶだが、彼女は認知症の症状が出始めていると言われており、実際にしのぶはお酒を飲みながら不可解なことを言い続ける。

しかし、そんなしのぶに「本当にボケてるのか?」と疑念の目を向けるのが、居合わせた“マロ”こと真野六郎(ミッキー・カーチス)。彼は、最近「やすらぎの郷」内で話題になっている“濃野佐志美(こいのさしみ)”という老人ホームのことばかり書く謎の新人作家の正体が及川しのぶなのではないかと話し出す。

しかしこの場では、こんな不可解なことばかり言う及川しのぶが濃野佐志美として作家活動をできるわけがないという結論に…。いったい、“濃野佐志美”は誰なのか? その正体は、「やすらぎの郷」の入居者なのか? 謎は深まる。

そんなある日、栄は、施設の理事長の妻・名倉みどり(草刈民代)から呼ばれた事務所で、偶然にも「マル秘扱 濃野関係」と書かれた封筒を目撃してしまう。栄は事務所を出た後、同席していたコンシェルジェの松岡伸子(常盤貴子)に“濃野佐志美”の話題を振ってみるが、伸子は「知らない」の一点張り。

ところがその日の夕方、栄は理事長夫妻に改めて理事長室に呼び出されることになる。

そこで栄が名倉修平(名高達男)とみどりに聞かされたのは、一言でいえば「濃野佐志美に困っている」ということと、「やすらぎの郷」の創始者であり名倉夫妻の親である加納英吉の戦時中のエピソードだった。

後に芸能界で大きなチカラをもつことになる加納英吉は、戦時中は「前線慰問隊」というところに所属し、人気の役者や歌手を満州などの前線へ慰問に送り込んでいた。その役者のひとりが、“姫”こと九条摂子。加納英吉は当時、九条摂子に心を奪われていたという。

そして当時、加納が行っていた“慰問”のひとつが、国に命を捧げるために飛ぶ特攻隊員たちに、飛び立つ前に大スターたちとの食事の席を設けるというもの。九条摂子も、その主旨を知らずにこれに参加したが、彼女は特攻隊員たちのことを思い、戦後にいたるまでこの“食事”について深く傷つくこととなった。

そして、このエピソードとともに栄を驚かせたのは、「加納英吉がまだ生きている」という話。

実は、謎の作家・濃野佐志美は、その最新作の中で、「加納英吉と九条摂子の深いつながり」「戦争中の特攻隊の秘話」など、前述の加納の過去にまつわる実話をフィクション仕立てで出版しようとしており、加納英吉はこれを阻止したいと思っているのだ。

理事長夫妻はそのことを栄に話し、栄に対して「濃野佐志美に出版を断念するよう説得して欲しい」とお願いをしてきた。

なぜなら、夫妻から告げられた“濃野佐志美”の正体は、亡くなった栄の妻・律子(風吹ジュン)の親友である女優の井深凉子(野際陽子)だったからだ

はたして栄は、井深涼子をさりげなく説得し、最新作の発表をやめさせることができるのか?

八千草薫の筆舌に尽くしがたい魅力があふれ出た第3週。その演技と醸し出される雰囲気に心を打たれた視聴者も少なくないだろう。

ようやく判明した濃野の正体をきっかけに物語がさらに大きく動き出す第4週も見逃せない。

※ドラマ『やすらぎの郷』は、こちらにて無料の見逃し配信も展開中

 

◆第16話あらすじ

“濃野佐志美”こと井深凉子(野際陽子)に最新作『散れない桜』の発表を断念させるため、菊村栄(石坂浩二)は凉子を、財前ゆかり(ハッピー/松岡茉優)の祖父が営む人里離れた小料理屋の『山家』に誘う。

実は凉子は山家の常連。「やすらぎの郷」で見聞きしたネタを題材に、山家で小説の構想を練っていることを白状する。栄はネタ元に許可を取らない凉子の行為を「パクリ」だと非難。

しかし、凉子は意に介さず、なんと栄と亡き妻との事件を下敷きにした小説もすでに発表していると言って栄を狼狽させる!

 

※番組情報 帯ドラマ劇場『やすらぎの郷
毎週月~金・午後0:30~午後0:50、テレビ朝日系24局
<再放送:【BS朝日】毎週月~金 午前7:40~午前8:00>

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