テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
menu

スター軍団・大阪桐蔭、春連覇!“絶対王者”からドラフト候補は何人に?

「ミレニアム世代」のスター軍団が、躍動した。第90回選抜高校野球の決勝(4日)で、大阪桐蔭が智弁和歌山を5-2で下し、36年ぶり史上3校目の春連覇を果たした。2000年生まれの3年生がずらりと並び、プロ野球のスカウトの間では、実に8人が今秋のドラフト候補リストに乗りそうだという。その最強メンバーが、下馬評通りに優勝を飾った。

昨夏は、史上初となる2度目の春夏連覇を狙ったが、仙台育英との3回戦でサヨナラ負け。その直前に一塁を踏み損ねるミスを犯した中川卓也主将(17)は、悔し涙を流した。「昨夏の悔しさを晴らす」と臨んだ春の選抜を見事に制覇。第100回大会となる夏の甲子園では、再び連覇の偉業に挑む。

セ・リーグのスカウトに聞くと、投打に野手の「三刀流」根尾昴(あきら)投手(17)、俊足強打の藤原恭大外野手(17)がドラフト1位候補。背番号1の柿木蓮(17)、左腕の横川凱(17)の投手陣。そして、この日が誕生日だった石川瑞貴(18)、小泉航平(17)に山田健太(17)、中川の内野陣が、熱視線を浴びている。ドラフトで1チームからの複数指名は、高校生では2001年の日大三などの4人。大学生、社会人を含めると5人が最多。大阪桐蔭からは実際、何人がプロ入りするだろうか。

根尾は「万能の遊撃手」という評価から、今大会で投手として大きく成長した。史上初の2年連続優勝投手にも輝いた。12回延長でサヨナラ勝ちした三重との準決勝は、5回から救援して99球、決勝も先発完投して、肩の強さも示している。同スカウトは「キレのあるスライダーは、プロでも通用する。何よりもあの身体能力、クレバーさが魅力」と高校NO.1の素材とみている。

根尾とともに1年からベンチ入りしている藤原は、50m走5秒7の「天才リードオフマン」。昨年10月に負傷した右ひざの回復が遅れ、今大会は本来の1番を外れると4番に座るくらいだから、その打撃レベルは今さら示すまでもない。準決勝ではタイブレーク寸前でサヨナラ打を放ち、勝負強さを発揮した。

大会前、大阪桐蔭のドラフト候補は5、6人ともいわれたが、かつて主軸を任された大型内野手(183cm、83kg)の山田が、下位の打順でもポテンシャルの高さを発揮。中川主将も昨夏の雪辱に燃えて、攻守に成長。長い秋冬で一時、バラバラになりかけた我の強いスター軍団をまとめ上げることができたのも、大きな自信になったようだ。

“絶対王者”と呼ばれる大阪桐蔭のメンバーを筆頭に、全国のミレニアム世代は下級生のときから期待されてきた逸材ぞろい。さらに夏の甲子園までに、大化けする選手もいるだろう。高校生は、将来性を買われての指名。昨年のドラフトは7球団競合の日本ハム1位・清宮幸太郎内野手(18)を軸に盛り上がったが、今年はさらに「豊作」となりそうだ。