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成田緑夢、村岡桃佳も大活躍!パラリンピックの人気をさらに高めるには?

©テレビ朝日

平昌パラリンピックが、終わった。注目の成田緑夢(ぐりむ、24)が新種目バンクドスラローム男子・下肢障害の部で、金メダルを獲得。圧勝で初代王者に輝いた。スノーボードクロスの銅に続く2個目のメダル。アルペンスキー大回転の女子・座位の部で金、計5個のメダルを獲得した村岡桃佳(21)とともに、今や平昌五輪のメダリストに劣らないほどの人気ぶりだ。

成田は平昌入りする前から「記録より記憶に残る滑りをしたい」と語っていた。もちろん、表彰台に立てるのはうれしい。それ以上に「自分がスポーツをすることで、誰かを励ますことができれば」。その精神は、多くのパラリンピアンに通じるものだ。障害を抱えながら練習に打ち込み、頂点を目指す選手たちには、それぞれにドラマがある。その姿が、会場やテレビで観戦する人の心を打つ。成田は「もう最高の大会になりました」と喜びを爆発させた。

パラリンピックは夏季、冬季五輪の直後に開催されることで、認知度が上がってきた。用具の開発が進み、選手のアスリート化で熱戦、名勝負も増えた。それなのに会場の盛り上がり、メディアの露出、扱いは、今でも五輪と比べものにならない。五輪の選手が去った後では、どうしても寂しさを感じてしまう。

以前から、五輪とパラリンピックは統合すべきという声は多い。同時開催が理想形で、パラリンピックの人気を高める最善策でもあるだろう。しかし国際オリンピック委員会(IOC)は、拡大し過ぎた五輪の規模、経費の削減を打ち出していることもあり、現実的に無理がある。夏季大会よりも規模の小さい冬季大会でも、状況は同じだ。また国際パラリンピック委員会(IPC)は大会を開催する上で、障害を抱えながら戦う選手の体調管理、試合環境の整備、近年のレースの激化でリスク対策も必要としている。同時開催となれば、試合会場や宿泊施設、移動などの負担も増える。

現状では、パラリンピックを五輪の直前に開催した方が、社会的な関心も先に高まり、盛り上げ効果はありそう。「前哨戦」「前座」ではなく、「前半戦」。五輪が始まってしまえば、忘れ去られるという懸念もあるだろうが、平昌五輪のフィギュアスケート・羽生結弦(23)、スピードスケート・小平奈緒(31)、高木姉妹、カーリング女子(LS北見)の人気が今も続いているように、感動の記憶はずっと残るはずだ。

2年後の東京パラリンピックは陸上競技で出場を狙い、五輪出場の夢もあきらめていない成田は「五輪とパラリンピックの価値はイーブン。もっとパラ競技が知られれば、一般の人の見方もイーブンになると思う」と訴えている。いずれは統合されて「真の共存」が実現すべき。そのためにも、今はより注目を浴びて、連動性もありそうな直前開催案が検討されてもよいだろう。

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