トヨタは2・4・5番手スタート!メキシカンファンに興奮【WRC:ラリー・メキシコDAY1結果】
現地時間の3月8日、FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦「ラリー・メキシコ」のデイ1(SS1)が行われた。
今シーズン初のグラベル(未舗装路)ラリーとなる「ラリー・メキシコ」。その会場は、首都のメキシコシティから北西に約400キロ離れたグアナフアト州レオン地域。しかし、木曜日夜に行われるSS1だけは、州都のグアナフアトで開催された。
昨年は首都メキシコシティでSS1を開催したが、SS1終了後、深夜の移動で交通渋滞に巻き込まれたマシンたちが金曜日朝までにサービスパークに間に合わないという事態が発生。それにより、会場が州都に移された。
オープニングとなるSS1は、2.53kmの市内コースで行われた。短い距離ながらも、初日トップに立ったのはヒュンダイのティエリー・ヌービル。
2番手はオット・タナック(トヨタ/1位から1秒9遅れ)、以下3番手セバスチャン・オジェ(フォード/同2秒0遅れ)、4番手ヤリ‐マティ・ラトバラ(トヨタ/同2秒5遅れ)、5番手エサペッカ・ラッピ(トヨタ/同2秒9遅れ)というトップ5となった。
今回もっとも注目を集めたシトロエンのセバスチャン・ローブは、4秒7遅れの10位。結果だけ見れば出遅れているようにも見えるが、このSS1はセレモニー的な要素が強く、出走順が1番手ローブ、2番手はスペイン出身でメキシコでも人気の高いダニ・ソルド(ヒュンダイ)という具合に、盛り上げ役として真っ先に出走した形となっている。
こうしたSSは後からじっくり攻めるほうが精神的にも有利であることを考慮すると(※事実、トップタイムのヌービルは最後尾の11番手スタートだった)、ローブの真価はデイ2以降に評価することになりそうだ。
また、初日2番手・4番手・5番手と良いスタートを切ったトヨタ。
ドライバーたちは、熱いメキシカンファンに強い印象を受けたようだ。2番手のタナックは「最高だった。ここグアナフアトの雰囲気もファンも大好きになったよ。そして明日以降も最高のステージが待っていると思う」とコメント。
4番手のラトバラは、「いやー凄かった。グアナフアトはいつも最高のステージだね。明日以降もいい結果を狙うよ。いいフィーリングなんだ」とマシンに手ごたえを感じたようだ。
そして、ラリー・メキシコ初出場となる5番手ラッピは、「なんか、僕がこれまで見たことがないような雰囲気だ。この凄い観客の数!驚きだよ!」とファンの熱気に驚いた様子だった。
ラリー・メキシコのデイ2は、SS2からSS10が行われる。SS2の現地スタート時間は午前10時33分(日本時間は午前1時33分)を予定している。<文/モータージャーナリスト・田口浩次>