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「オカダやオスプレイが残っていても…」ザック・セイバーJr.がキャリアを賭けていた“2024年”。日本のファンに誓う「俺はどこにも行かない」

「オカダやオスプレイが残っていても…」ザック・セイバーJr.がキャリアを賭けていた“2024年”。日本のファンに誓う「俺はどこにも行かない」

2024年、新日本プロレスは変革の年を迎えた。主力選手がアメリカのプロレス団体に移籍し、長らく団体を牽引してきた棚橋弘至が2026年の1.4東京ドーム大会での引退を発表。一方で若手選手たちも次々と台頭していった。

そんななか、今年の新日本プロレスを象徴していたのが現IWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.だ。

GI CLIMAX制覇、IWGP世界ヘビー級王座奪取、そして王者として迎える1.4東京ドーム大会…。順風満帆にも見えた1年だったが、ザックは以前会見で「今年がラストチャンス」と発言していたことも。彼が“2024年”に懸けていた想いとは――。

◆「今年は俺にとって最後のチャンスだった」

ザックは「今年がラストチャンス」という発言の真意をこう語っている。

ザック:「今年でキャリア20年、初来日から13年。そして新日本で8年目という年だ。もちろんこれまでさまざまな場所で成功してきたけど、新日本では達成できていないことが多い。

『NEW JAPAN CUP』を2度制覇し、タッグ王座を何度も獲っておきながら何を言ってるのかと思うかもしれないけど、自分自身の期待に応えられていないと感じるんだ。

他の誰の観点からでもなく、自分自身にプレッシャーを与えている。プロレスで一番手強い対戦相手は他人ではなく自分なのかもしれない。自分を相手に毎日闘い続けている気分だ。だからこそ『今年』という時間制限を設定した。

『今年』じゃなかったらいつになるんだ? 毎回叶いそうで叶えられなかったゴール…自分で自分に叶えることを課さないといつになっても叶わない。ポジティブシンキングをどこまで信じているかわからないけど、自分の考え方を変えようと思った。

これまでも新日本で誰にでも勝てる技術や能力はあったと思う。けど『G1』を制覇できないことやヘビー級王座獲得に3回も失敗したのは、明らかに何かが足りてなかったからだ。だから意図的に自分を心理的に戦争モードに追い込んだんだ」

◆2024年は自身の覚悟を示すタイミング

今年2月には、オカダ・カズチカとウィル・オスプレイという2人のビッグスターが新日本を離脱。その直後のインタビューではこう語っていた。

ザック:「オカダとウィルが残るシナリオがあったとしても、2024年は俺が新日本のトップ・メインイベンターになる年でなければならないと思っていたよ。新日本で闘いはじめたときからそう思っていたけど、ここ数年もずっと同じように考えていたんだ。

だけど、2人が退団して“空白の期間”ができてしまうのは明らかだ。その空白の期間を埋めるべき選手は、自分が一番ふさわしいと思っているよ」

そんな“空白の期間”を見事に埋め、「G1」制覇後からザックの快進撃が始まった。

ザック:「今年じゃなくてはいけなかったんだ。この数年間で新日本を去っていったレスラーについて話すこともできるけど、俺はとくに気にしていなかった。それよりも俺は自分自身の成長とプロレスラーとしての功績のほうが気になった。だから2024年を目標にした。

ファンに知ってもらうことが重要だったんだ。俺がトップを目指していること、今の立ち位置に満足していないことを。だから今年じゃないとダメで、それが報われてよかったよ」

そして、迎えた10月14日、両国国技館。王者・内藤哲也とのキャリアを賭けた闘い。「G1」を制覇したことで1.4東京ドーム大会のメインイベントに出場する権利は得ていたが、それを前倒しての挑戦だった。

ザック:「内藤とのタイトル戦に負けていたらどうしていたか? とてもいい質問だ。まず両国から一週間後のイギリス興行には行けなかっただろう。ものすごく恥ずかしいことだからね、イギリスに凱旋する前に王座戦で負けてしまうなんて。

一番最悪なのは内藤がいい気になっていただろうということ。でも賭けに出たかったんだ。俺は賭け事はしない。ラスベガスに行っても賭け事はしなかったほどだ。スポーツに賭けることもない。俺が賭けるのは自分のキャリアだけ、幸い賭けに勝ってよかったよ」

別のインタビューでは、ザックにとっての“新日本プロレス”を語っていた場面も。

ザック:「俺はいつか日本でプロレスすることを夢見てゴールとしてきた。多くの外国人レスラーは日本で闘うことを望むが、俺にとってはここがゴール。

俺の願望は常に最強のレスラーになり、所属する団体の頂点に立つこと。俺はどこにも行かないとファンを安心させること。ビジネス的にはあまり言わないことがいいのかもしれないけど、プロレスを辞めるほうが日本でプロレスをするのを辞めることより可能性は高い。だからファンには安心して俺を応援してほしいし、俺もファンを信頼する。

日本のプロレスこそが世界でもっとも優れたプロレスだと信じていて、新日本は日本で業界を牽引する会社だから新日本プロレスこそが世界一のプロレス団体だと思う。だから新日本のトップだけではなく、世界のトップであることを証明してやる」

2025年の新日本プロレスの中心にいるのも間違いなくザック・セイバーJr.。彼が見据えているのは自分自身の未来だけでなく、団体の未来までをも背負う――まさしく“真の王者”の鑑だ。

※大会情報:
『WRESTLE KINGDOM 19 in 東京ドーム』
2025年1月4日(土)午後2:45開場 午後5:00開始
東京・東京ドーム
チケット購入はこちら(※席種によって完売あり)

『WRESTLE DYNASTY』
2025年1月5日(日)午前11:00開場 午後1:00開始
東京・東京ドーム
チケット購入はこちら(※席種によって完売あり)

◆公式動画配信サービス「NJPW WORLD

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