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中村倫也&松本まりか、熱演中のモンスター夫婦に「幸せになる見込みナシ」【ホリデイラブ・SPインタビュー】

放送開始から大きな反響を呼んでいる金曜ナイトドラマ『ホリデイラブ』

©テレビ朝日

本作は、夫に浮気される側の正妻を主人公に据え、“正妻と夫婦愛の正義”を描いた異色の夫婦愛ドラマだ。

これまでに放送された第1・2話では、主人公・高森杏寿を演じる仲里依紗のリアルな“サレ妻”演技に心痛める視聴者が続出した一方、その原因となる夫・純平(塚本高史)の浮気相手・井筒里奈の“あざとかわいさ”も話題に! さらには里奈に裏切られてしまう夫・井筒渡の“サイコパス”な恐ろしさも大きな衝撃を与えた。

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

今回テレ朝POST編集部では、そんなアクの強い井筒夫妻を演じる中村倫也松本まりかにインタビュー。おたがいのことや、ドラマを通して伝えたいことなどを聞いた。

 

◆“営業妨害”な中村倫也の優しさ

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——おたがいの印象を教えてください。

中村:「20代前半の頃に出会って、これまで同じ作品に出ていてもあまり絡みがなかったんですけど、今回は原作を読んで里奈役が松本さんと聞いて『勝ったな』と思いました」

——「勝ったな」とは?

中村:「里奈という役は松本さんの持っているものを存分に活かせるし、演じている画がすぐ浮かびました。この作品で『まりか無双』を起こしてほしいなと…。ぼくはそのサポートをしつつ、でも一人勝ちに見えてしまうと作品の魅力が薄まるので、自分も出ていかないといけないと考えています。

役としては罵倒していますが、ものづくりをする仲間として最大の相乗効果が出せることを目指して関わっていけたらなと思っています」

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——松本さんはいかがですか?

松本:「私も倫也くんが渡役だと聞いて、ものすごい安心感と一緒にお芝居ができる楽しみでワクワクしました。

渡というキャラクターはとてもおもしろい役ですし、関わりの深い役なので本当に楽しみにしていたんですけど、いざ蓋を開けてみたら想像を越えるというか…すばらしくて…!」

——特にどんなところが?

松本:「まず出で立ちからしてすごい!

(第1話登場の濡れ場シーンで)純平さん(塚本高史)と甘く愛を育んでいた撮影の最後のほうに倫也くんが現れたんですけど、その威圧感と存在感で現場の空気が一瞬にして変わってしまって…。

言葉を発さずともその場の空気を変えられる人ってすごいじゃないですか。現場がぴりっとなりました」

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——たしかにものすごい威圧感をドラマでも感じます。

松本:「でも、すごく暴力的なシーンでも実際はめちゃくちゃソフトなんですよ。殺陣が上手なので、ガーッと殴り飛ばすシーンでも実はソフト。

しかも『ここ大丈夫?』とか『こうやっていいよ』とか、すべてのサポートをしてくれるので安心感がすごいんです。渡のことを嫌いになりたいのに優しいって思っちゃうじゃん! てかんじで…。営業妨害ですよね(笑)」

——共鳴しあって良いお芝居が生まれているということですね。

中村:「そうですね。第1話を見て、役者個人がもたらす空気感も含め、高森家と井筒家のバランスがとてもよくできているなと感じました。

高森家は“崩壊と再生”と謳われていて、日常というものをちゃんと描いているなか、井筒家は“崩壊”から始まっていて。

おたがいモンスターのふたりですけど、どちらも生まれながらにモンスターだったわけではないし、高森家のようなしあわせな日常もあったはずなので、そういうところは視聴者のみなさんが想像できる余地を残して、繊細に描いていきたいなと思っています」

 

◆松本まりかも絶賛! 渡のギャップ萌えに注目

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——客観的に見て、高森夫婦、井筒夫婦の4人のなかで応援したいのは?

中村:「ハルちゃん!(平岡祐太演じる、杏寿の幼馴染・春田龍馬のこと)」

松本:「それ4人の中じゃないでしょ(笑)」

中村:「……」

松本:(黙る中村の様子を見て)「いないみたいです(笑)」

中村:「みんな死んじゃえばいいと思っています(笑)。もしくは里奈だけしあわせになればいいなって思います」

——それは意外な回答ですね! 理由は?

中村:「結果、こういう人が世の中で強いじゃないですか」

——なるほど(笑)。松本さんはいかがですか?

松本:「すごく難しいですよね…。

杏寿と純平って人を思いやる力があるからきっとしあわせになれると思うんです。でも渡と里奈にはそれがないから救いようがない。いつまでたっても相手を支配しようとしてしあわせにはなれなさそう。

だからあえて私は、渡と里奈を応援したいかな。しあわせになる見込みがないので(笑)」

中村:「“見込みなし”と診断されました!(笑)」

松本:「がんばってほしいですよね(笑)」

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——このドラマを通して伝えたいことは?

中村:「『他人事じゃない』ってことですね。

渡と里奈は、どこかでボタンを掛け違えてしまって、それに気付けなかったのか、気付いていたけど戻そうとしなかったのかはわからないですけど、もうそのズレを修正できなくなってしまったんですよね。

でもそういう火種ってどんな夫婦にもあるような気がするんです。それが徐々に強まっていくとこうなっちゃうのかなって。

ドラマを観ている上では高森家に感情移入していただいていいんですけど、ここで起きていることも隣の家では起きているかもよ? そしてあなたの未来にも起こるかもよ? というのは伝えたいです」

松本:「明らかにダメでしょっていうことをしていく役なんですけど、その中でも私が里奈を否定しきれないのは、『悪女には悪女なりの切実さがある』という部分。

方法は許されるものではないけど、何かを手に入れたいという気持ちはわかるし、ここまでじゃなくとも里奈のような行動に出てしまう女の子っていると思うんですよ。だからこのドラマを観て、自分の行動を振り返るきっかけになったらいいなって思います。

そして、個人的にも井筒夫妻は『何が起きるんだろう』ってすごく楽しみな夫婦なので、それを見ている人たちに感じてもらいたいです」

中村:「あとは笑ってもらえればいいです」

松本:「そうですね(笑)。あまりにひどいので笑ってもらえると思いますし、この先どんどんおもしろくなっていきます。渡がかわいくなってくるんですよ! 撮影現場でも渡に萌える女性が続出で。

ひどいことをしているんだけど、上手く伝えられない姿だったり、ちょっとした目の表情だったりが『萌え〜』なんです。そのギャップ萌えに注目してほしいです!」

中村:「かわいいと思ってもらえたら役者冥利につきますよ。思う壺です(笑)」

©テレ朝POST編集部/撮影:長谷英史

——それでは最後に、視聴者へメッセージをお願いします。

中村:「ぼくはどの作品をやるときも、自分たちが作る作品が誰かにとっての毒か薬にならないといけないと思っているんです。このドラマもしっかりと誰かの毒か薬になると思うので、金曜の夜に『ホリデイラブ』という劇薬を投与していただいて、あとはお大事に…ですね(笑)」

松本:「おもしろいですね、それ。毒か薬…、その表現すっごく真似したい!」

中村:「いいよ。同じこと言っても(笑)」

松本:「じゃあ、私も…じゃなくて(笑)。とてもおもしろいキャラクターたちが出てくるので、楽しんでいただけると思います。みなさんの心がざわつくような、センセーショナルな作品にしたいと思っています。見ごたえのある作品ですので、ぜひご覧ください」

松本によって「しあわせになる見込みなし」と判定されてしまった井筒夫妻。自分勝手に相手を支配しようと暴走する2人の行く末は…?

©テレビ朝日

2月9日(金)に放送される第3話では、里奈の“心の闇”が一気に増殖! 見た目の雰囲気とは真逆の恐ろしさで、ある“罠”を仕掛ける…。それに対し、徐々に「かわいくなってくる」という渡の変化にも注目だ。

※番組情報:金曜ナイトドラマ『ホリデイラブ』第3話
2018年2月9日(金)午後11:15~深夜0:15放送、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)