<中居正広が聞く!>源田壮亮、世界一を知る“チーム最年長”。WBCで骨折した指は「曲がったまま」<世界野球プレミア12>
世界ランキング上位12チームが出場する野球の祭典『世界野球プレミア12』、13日(水)に侍ジャパンがいよいよ開幕戦を迎える。
大会連覇に向けて宮崎合宿を行った井端弘和監督率いる「新生・侍ジャパン」。
そんな侍ジャパンの世界一を後押しする“侍ジャパン公認サポートキャプテン”中居正広氏が、WBCで右手小指を骨折しながらも優勝に貢献した源田壮亮選手(西武ライオンズ)と対談した。
中居:「今のコンディションは、シーズンが終わって」
源田:「ちょっと休んで疲労回復しながら、プレミアに向けてまた徐々に」
中居:「シーズンは大変でしたね。今まで経験のないシーズンだったのでしょうか?」
源田:「ここまで負け込むっていうのはちょっと初めてだったのできつかったですね」
中居:「投手陣も打撃陣も頑張っているけど、なかなか嚙み合わない。チームのベテランとしてどんなアプローチを?」
源田:「やっぱりそういう状況でも来てくれるファンの方もいるので、どれだけ負けていても諦めない姿、グラウンド内の姿っていうのは意識してやっていました」
◆チーム最年長で挑むプレミア12
中居:「今回、源田選手は最年長。早いですね」
源田:「びっくりです、本当に」
中居:「今までは中堅で先輩がいて、その中で後輩も見ながら。今度は源田選手が引っ張っていかなくてはならない、コミュニケーションを取ってまとめなくてはいけない立場で、チームに対してのアプローチは変わってきますか?」
源田:「でも最近の若い選手は物怖じもしないですし、みんなすごい堂々としているなと感じるので、それはそれでいいなって思って見ています」
中居:「自分たちの若い頃より緊張感を持っているけど、ピリピリした感じがないのはなんででしょう?」
源田:「なんででしょうね?」
中居:「多分、源田選手が最後くらいじゃないですか?」
源田:「本当にそう思います、それぐらいの世代ですね」
中居:「今の20代から不思議な感じですね。先輩後輩の距離感もちょっと違うような気がしたり、選手間でも違いますよね」
源田:「違います。でもやっぱり上の選手がそれに順応していかないといけない時代なので」
中居:「下の選手とのコミュニケーションで意識していることは?」
源田:「僕は気軽に友達感覚で来てくれるほうが楽なタイプなので、僕もそういう感じで喋りかけることはよくあります」
中居:「意識してのコミュニケーションですかね」
源田:「多少は意識してますけど、基本的には自然体です」
中居:「最年長で選手として、チームとしての立場っていうのも考えられるんじゃないですか?」
源田:「そうですね、合宿始まる前にも何度か井端監督とも電話したりして色々話してきました」
◆WBCでの怪我から復帰
中居:「(WBCで)怪我していた小指は…源田さん、曲がったままじゃないですか!」
源田:「でも支障はないんで大丈夫です」
中居:「え!曲がってませんか?」
源田:「曲がってますね」
中居:「あれから無理していたところもあったと思いますけど、野球選手としてシーズンに支障はないんですか?」
源田:「まったくないです」
中居:「投げるとき」
源田:「全然曲がるので大丈夫です」
中居:「打つとき」
源田:「持てます持てます」
中居:「曲がっててもできるんですね」
源田:「はい、対応します」
中居:「難しいですよね、怪我して自分がベストのパフォーマンスできるかどうかもわからないですし」
源田:「そうですね。でもあのときは本当に栗山監督から期待されていたのも感じていましたし、球団も背中を押してくれましたし、正直大会残り10日くらい休んでも一緒だなって」
中居:「なるほど、タイミングの兼ね合いと怪我の具合とで難しいですよね。自分の判断がすべてでもないですし、助けられながらだとは思いますけど」
源田:「あとは周りのサポートがあってこそだったので、本当にあの経験でまた周りの方に感謝して野球をやれているっていうのはあらためて感じました」
中居:「あの怪我で出ちゃうと、もうシーズン休めないですよね?」
源田:「それはすごいありました。だから今年は久しぶりに全試合出場だったので」
中居:「ちょっと痛いとか」
源田:「多少あったんですけど、あれで出ちゃったしみたいな」
中居:「折れて出ている人がちょっと腿痛いとか肩痛いとか…」
源田:「言えなくなりましたね(笑)」
中居:「それも良い経験かもしれませんよね。そう考えると国際大会の経験は、野球選手として大変貴重な時間だったのでしょうか?」
源田:「やっぱり誰もがこのユニフォームでグラウンドに立てるわけではないので、またあの緊張感の中で野球をするということも、野球人生においてすごくプラスになったと思います」
中居:「野球選手として成長させてくれますか?」
源田:「すごく色んなことを感じることができますね」
◆緊張や不安への対策
中居:「源田選手は緊張するんですか?」
源田:「緊張するときもありますけど、しないほうかもしれないです」
中居:「緊張しない、浮足立たない練習は?」
源田:「不安なくグラウンドに立つことが重要だと思うので、試合までの準備でしっかり『もう大丈夫だ』という準備をしてグラウンドに立つ。なのでだいぶ自信を持ってグラウンドに立てると思います」
中居:「自信を持ってグラウンドに立つことで不安を拭ってくれる」
源田:「そうですね、あとはやっぱり自分でこれだけやってきたっていう自負みたいなのもあります」
◆ダルビッシュ投手・大谷選手の存在
中居:「WBCを振り返って、投手陣ではダルビッシュ(有)投手が引っ張ってくれて、チーム全体は大谷(翔平)選手が引っ張ってくれて、2人の存在は大きかったですか?」
源田:「やっぱり大きかったですね。何も言わずとも姿だけでみんなが注目して、自然と見ていたのでやっぱり大きかったですね」
中居:「2人はやっぱりすごいんですね」
源田:「すごかったです」
中居:「大谷選手は何がすごかったですか?」
源田:「もちろん単純に野球選手としてすごいなと」
中居:「プロから見ても笑っちゃうくらいすごいんですか?」
源田:「すごいです、今年もすごかったじゃないですか。野手に専念したらこんなことできちゃうんだっていう」
中居:「チームの存在としても習うところはありましたか?」
源田:「やっぱり試合までの準備というところでは、すごいと思いながら見ていました。僕は骨折があって試合前グラウンドに出ずに裏で練習することが多かったんですけど、大谷選手がひとりでもくもくと準備して練習している姿を見ていたので、やっぱり一流だなって」
中居:「時間の使い方を怠らない。だから自信を持って打席にも立てるし、自信を持ってマウンドで投げれるんじゃないかなと」
源田:「すごかったですね」
◆プレミア12での戦い方
中居:「今回のプレミアはどう戦っていきたいですか?」
源田:「井端監督からも、とにかく選手は今持っているものを100パーセント出してくれたらいいと言われていたのでそこだけ。若い選手も思い切ってプレーできるような雰囲気作りができれば、おのずと良い結果はついてくると思っています」
中居:「まったく知らないチーム、投手と対戦して打席に入るときの心構えは?」
源田:「もちろん試合までのミーティングで映像も見て準備はするんですけど、打席に立った選手とのコミュニケーションで自分と同じ感覚の選手を早めに見つけるというか。『このピッチャー速かったよ』って言われても、『速くない』と感じる選手もいるなかで、感覚が似たような選手を知っておけば、その人とコンタクトするのが大事だと思います」
中居:「積極的なほうがいいんですか、見たほうがいいんですか?」
源田:「本当にタイプによると思うんですけど、積極的にどんどん振っていって合わせないと難しいっていう選手はどんどんいけばいいと思うし、他の選手がそこをカバーしながらやっていけたらいいんじゃないかなと」
中居:「初対戦の投手で見ていたらすぐ終わっちゃうこともあるでしょうし、あまり淡白になったらいけないとか、短期決戦だからこそ難しいところだと思います」
源田:「でも後手後手になって後悔するよりは、行くと決めたら行くほうがいいんじゃないかなとは思っています」
中居:「世界中が日本が倒しに来ています。なかなか簡単なことじゃないと思います」
源田:「でも本当にチームの雰囲気もガラッと変わっているので、チャレンジ精神というか、そういう気持ちで戦わないと難しいんじゃないかなと思います」
中居:「すごい見てますんで、信じられないくらい見てますんで。ぜひとも世界一、自分のプレーをできるように頑張ってもらいたいと思います」
源田:「頑張ります」
※大会・放送情報:『世界野球プレミア12』
日本戦を開幕戦から決勝まで 最大5試合をテレビ朝日系列で生中継!
<オープニングラウンド>
11月13日(水)開幕戦vsオーストラリア
11月17日(日)第4戦vsキューバ
11月18日(月)第5戦vsドミニカ共和国
<スーパーラウンド>※日本進出の場合
11月21日(木)第1戦
<決勝戦、3位決定戦>※日本進出の場合
11月24日(日)決勝戦or3位決定戦