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<中居正広が聞く!>戸郷翔征&髙橋宏斗、WBC決勝のマウンドを経験した“2人のエース候補”が再び世界一へ。大きすぎた先輩の存在を糧に<世界野球プレミア12>

世界ランキング上位12チームが出場する野球の祭典『世界野球プレミア12』、13日(水)に侍ジャパンがいよいよ開幕戦を迎える。

大会連覇に向けて宮崎合宿中の井端弘和監督率いる「新生・侍ジャパン」。

そんな侍ジャパンの世界一を後押しする“侍ジャパン公認サポートキャプテン”中居正広氏が、WBCに続き代表入りした戸郷翔征投手(読売ジャイアンツ)と髙橋宏斗投手(中日ドラゴンズ)と対談を行った。

中居:「2人のコンディションを聞いてもいいですか?」

戸郷:「徐々に立ち上げている状態ですけど、(シーズンの)疲れがまだ残ってるので、そこを抜きながら状態を上げていこうかなと思ってます」

中居:「シーズンが終わって1週間、10日くらい…ちょっと気持ち的に切れてしまうような時期だったり」

戸郷:「一回切って、昨日宮崎に入ってきたのでそこで気持ちを入れました」

中居:「髙橋選手はどうでしょう? シーズン終わって1カ月。この初日、時間の過ごし方難しいですね」

髙橋:「僕はCS(クライマックスシリーズ)がなかったので、少し前にフェニックスリーグで1試合3イニング投げてきて、ここまですごくいい調整ができていますね」

◆互いの活躍について

中居:「今シーズンを振り返って、お二人はお互いをどのように思ってました? 髙橋選手は最優秀防御率、戸郷選手はノーヒットノーラン・最多奪三振で…」

戸郷:「宏斗とはすごく仲良くて、球場で会うたびに話したりもたくさんするんで。あの防御率、最初0.5とかのときに…」

中居:「ありましたね、7・8月のときに」

戸郷:「これやばいなと思いながら、すごい感動したのは覚えてます」

中居:「戸郷選手から見て、髙橋選手は何が優れてるんですか?」

戸郷:「真っすぐも速いですし、フォークの精度も高い。やっぱりあれだけの防御率を叩き出せるポテンシャルは持ってるので、あまり驚きはしなかったですね」

中居:「髙橋選手は今シーズンを振り返って、防御率も含めてホームラン1本も打たれないままいっちゃうんじゃないかっていう意識はされてました?」

髙橋:「僕自身はあんまり意識しないようにしてたんですけど、メディアの皆さんが(笑)。ありがたいことに話題にしてくれるので、意識せざるを得なかったっていう状況はありました」

中居:「髙橋選手から見て、戸郷選手はどういうピッチャーですか?」

髙橋:「僕は本当に戸郷さんからいろいろ教わることが多くて。WBCをきっかけにいろんな会話もしてますし、シーズン中に僕がちょっと状態悪いときがあったんですけど、そのとき東京ドームで戸郷さんのところ行ってアドバイスを聞いて、それを試合の中でやったことはありましたね」

中居:「シーズン中は相手チームだったりもするから、なかなかコンタクトって難しかったりしますけど、それはもう先輩としてコミュニケーションを図りながら」

戸郷:「そうですね、データとかは教えられないですけど。コンディションの面だったりとか、僕も体験したことはたくさんあったんで、その体験の中の話は宏斗にはしました」

◆WBCで学んだこと

中居:「WBCをきっかけに仲良くされたっていう話を伺いましたけど、当時はまだ髙橋選手が20歳、戸郷投手が23歳で、先輩の後ろ姿を見ながら引っ張ってもらってる立場だったと思います。今回の侍ジャパンは、戸郷選手から見ると自分が引っ張っていかなければいけない立場だったりするんでしょうか?」

戸郷:「それも多少思ったんですけど、みんな実力があるピッチャーばかりなので。前に立たなければいけないという気持ちは薄いです」

中居:「もうレベルの高い投手の集まりだから」

戸郷:「そうですね、各個人が自分の力を出せば絶対良い結果は出ると思うので。僕も話しますし相手からも話されますし、そういうコミュニケーションが取れてると思います」

中居:「コミュニケーションは積極的に取ったほうがいいって考えてますか?」

戸郷:「絶対取ったほうがいいと思います。なかなか他球団の選手たちとこれだけの時間絡むことはないので」

中居:「髙橋選手はどうでしょう?」

髙橋:「そうですね、今回の大会も僕が最年少なので…」

中居:「まだ最年少なんですね!」

髙橋:「前回のWBCも最年少でしたし、今回も最年少なので、もう僕は先輩たちについていくだけだと思ってます」

中居:「WBCを思い出すと、お二人はリリーフとして出られたんですね。今回は先発起用になるんじゃないのかなっていうのは…」

戸郷:「言われてます」

中居:「あのときはダルビッシュ(有)投手っていうキャリアのある大先輩がいて、やっぱりその存在は大きかったですか?」

戸郷:「大きすぎましたね。僕らは話しかけていいのか、どういう距離感を保っていいのかが、みんなわからない状況の中でダルビッシュさんのほうから来てくれたので、その一瞬で打ち解けたイメージはあります」

中居:「壁をつくらなかったんですね。それは助かりました?」

戸郷:「すごい助かりました。そこでチームが一つになったのかなと思います」

中居:「髙橋選手はどうでしょう?」

髙橋:「僕も本当にダルビッシュさんの存在は大きくて。年齢も一回り以上違うので、『テレビの中の人だ!』っていう感覚で宮崎初日に臨んだときに、あれだけ僕たちとフランクに話してくれて。あの環境を作ってくれたのが世界一にもつながったと思います」

中居:「自分が先輩になったときに見習っていいところだったんですね」

戸郷:「思いましたね。会話するのってこんなに大事なんだと感じました」

中居:「そう考えるとブルペン陣ではダルビッシュ投手、チームの中ではやっぱり大谷(翔平)選手の背中だとか気迫みたいなのも感じながら試合できたんでしょうか?」

戸郷:「そうですね。2塁ベース上であれだけチームを鼓舞する姿っていうのも、大谷さんだからこそできたのかなと思いますし、大谷さんがあの姿を見せることによって他の選手も自分を出せたのかなと思います」

中居:「髙橋選手は?」

髙橋:「存在が大きすぎて、やっぱり見てるだけで『すご…やば…』って、一ファンとして見てました(笑)。先頭立って引っ張っていきすぎてるので、みんなついていくだけというか、流れに身を任せるだけですごく良い効果が出ていました」

◆大谷翔平選手のすごさ

中居:「やっぱり大谷選手ってすごいですか? 中にいる人間に聞きたいなって」

戸郷:「すごいの一言では終わらないですけど…あれだけ打球も飛びますし、速い球も投げられますし、あれだけできるなら僕だったら満足しちゃうと思う」

中居:「止まっちゃう、これでいいんじゃないかっていう」

戸郷:「もうそれ以上のものがないんじゃないかなって思っちゃう。球速も速いですし、ホームラン王も取ってますし。これだったらすごい楽しみながら野球できるなって思いますけど、それでも勉強熱心にいろんな人に話を聞いたりとか、そういうのを見るとすごいなと思います」

中居:「あの選手でもまだ貪欲なんだ、それは髙橋選手も感じるところですか?」

髙橋:「一番印象的だったのはWBC初戦の中国戦ですかね。ピッチング終わった後にティーバッティングしてたのが一番びっくりしました」

中居:「そういう人いないから(笑)」

髙橋:「何してるんだろうなって…。全然次元の違うところにいました」

中居:「戸郷選手は、WBCの前にお話し伺ったときに緊張されないんですかって聞いたら、『全然しないです、僕は楽しみで仕方ないんですよ』って。WBCは楽しかったですか?」

戸郷:「楽しかったですね」

中居:「緊張しなかったですか?」

戸郷:「決勝戦は緊張しました。ブルペンの門が開くまでは浮足立ってましたけど」

中居:「さすがの戸郷選手でも。シーズン中とは違いますか?」

戸郷:「全然、今永(昇太)さんの降りるタイミングがわからなかったので。良かったら行く、微妙だったら変えるって、その判断が結構遅かったので、急に『じゃあ変わろうか』と」

中居:「肩もつくらなきゃいけなかった、気持ちもつくらなきゃいけない」

戸郷:「あまり中継ぎは経験してなかったので、そこは緊張しましたね」

中居:「髙橋選手もシーズン中は先発ですけど、WBCのときは中継ぎでした」

髙橋:「本当に良い経験をさせてもらいましたし、僕は緊張しすぎて覚えてないくらいだったんですけど」

中居:「やっぱり“侍(ジャパン)”って違うんですか?」

髙橋:「この22年間、そのときは20年間で一番緊張しましたね。意味わかんないぐらい、地に足がついてなかったです」

中居:「そんななっちゃうんですよね?」

戸郷:「僕なんか、門開けたら気持ち良かったです(笑)」

中居:「髙橋選手はまだ経験はなかったでしょうし、ふわふわしながらの大会だった。そう考えると今回のプレミアでは、あの経験ができて良かったですね」

戸郷:「いやもう良かったですね」

中居:「取り組みとかアプローチは変わってきますか?」

戸郷:「変わりましたし、やっぱりメジャーリーガーの方たちと話せたことが全然違いました。自分の野球観や知識すべてが広がった感覚がしたので。あの1カ月っていうのはほんと濃い1カ月だったなと思います」

中居:「髙橋選手もWBCの経験があるから今回のプレミアも入り方っていうのが変わった、あの経験が活きてきているっていうのは?」

髙橋:「はい、多少の流れっていうのはわかってきたのでそこはすごく大きいかなと思いますし、次は先発ピッチャーとして投げられるっていう喜びをかみしめてマウンドに上がりたいと思います」

中居:「また震えたらどうしましょう、まだ最年少ですもんね」

髙橋:「そのときはもう後ろのピッチャーに任せます(笑)」

※大会・放送情報:『世界野球プレミア12
日本戦を開幕戦から決勝まで 最大5試合をテレビ朝日系列で生中継!

<オープニングラウンド>
11月13日(水)開幕戦vsオーストラリア
11月17日(日)第4戦vsキューバ
11月18日(月)第5戦vsドミニカ共和国

<スーパーラウンド>※日本進出の場合
11月21日(木)第1戦

<決勝戦、3位決定戦>※日本進出の場合
11月24日(日)決勝戦or3位決定戦

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