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山崎豊子生誕100年記念、傑作『花のれん』を北川景子主演でドラマ化!2025年放送予定

『白い巨塔』『華麗なる一族』『不毛地帯』『大地の子』など、社会問題に鋭く切り込んだ数々のベストセラー小説で知られる作家・山崎豊子さん(1924年-2013年)。

今なお人々を魅了する山崎さんの生誕100年を記念し、初期の代表作であり直木賞受賞作でもある『花のれん』を北川景子主演で完全ドラマ化。

明治~昭和という激動の時代、“女性プロデューサー”の先駆けとして道を切り拓いた稀代の女性興行師・河島多加(かわしま・たか)の生涯を描く壮大なヒューマンドラマが誕生する。

◆日本のショービジネスに人生を捧げた女性興行師を描く

21歳のとき、大阪・船場の呉服店に嫁いだ主人公・多加。しかし、怠け者の夫・吉三郎は花街、寄席通いに明け暮れ、経営は傾く一方だった。「いっそ、道楽を本業に」と多加が勧めたのをきっかけに、吉三郎は場末の寄席小屋を買い、夫婦で寄席商売をはじめることに。

ところが、吉三郎は愛人をつくった末にあっけなく他界。多加は亡き夫が遺した借金のため、より一層、寄席に注力。持ち前の根性と商才で小屋を拡大し、大阪の街に笑いというエネルギーを届けていく。

そんななか、多加は窮地を救ってくれたある男性客に淡い恋心を抱くことに――。

この『花のれん』原作は、山崎豊子さんが吉本興業の創業者・吉本せいさんをモデルに、ショービジネスに人生を捧げたひとりの女性を情緒豊かに描き上げた傑作小説。

吉本せいさん、つまり多加は、今でいう“オーディション制”をいち早く採り入れ、“物販”でファンを獲得して勢力を拡げるなど、現代のエンタメ戦略の土台を作り上げた“日本エンターテインメント界の母”ともいうべき人物。

同時に、妻として、母として、ひとりの女性として悩みながらもエネルギッシュに時代を駆け抜けた彼女は、日本女性の新たな生き方を切り拓いた先駆者ともいえる存在だ。

また、多加が寄席商売を続ける上で心に決めていたのは、“人を大切にする”という原点。義理、人情、恩義に厚い多加の姿をとおし、彼女が手塩にかけて育てあげたエンターテインメントの素晴らしさを伝えていく。

さらに、華やかなショービジネスの陰で多加の心にひそかに明かりを灯した淡い恋も描写、女性としての葛藤も浮き彫りにしていく。はたして、多加が心の奥底に秘めた恋の相手と、その行く末とは。

◆北川景子、敬愛する山崎作品“初挑戦”に喜び

ヒロイン・多加を演じるのは、大河ドラマ『どうする家康』(NHK)でお市と茶々の二役を見事に演じ切り昨年度の“橋田賞”を受賞、俳優としてますます輝きが増している北川景子。

もともと山崎文学の大ファンで中学時代に読みふけったという北川は、「まさか自分が山崎先生の作品に出演できるなんて…と驚きましたし、うれしかったです」と喜びを告白。

本作では21歳から晩年まで多加の40年の半生を演じるため撮影も怒涛のような日々で、

「朝、子ども時代の久男と遊ぶシーンを撮影したと思ったら、夜には成長した久男に召集令状が舞い込む辛い場面を撮るなど、朝夕で一気に年齢を重ねるような状況があるので、毎日が“激動”です。1シーンごと体当たりで挑むのが精一杯の日々ですが、それだけ多加の人生が濃密だったんだなと…。また、演じていて感じるのは、多加はとても強い女性だなということ。演じながら彼女に励まされ、勇気をもらっているような気がします」

と、役柄のパワーを一身に受けて撮影に臨んでいることを明かした。

そんな多加の生涯を描いた本作について北川は、「女手ひとつで寄席を大きくしていった商売人としての顔と、妻としての顔、また母親としての顔、女性としての生きざま、いい塩梅で描かれたヒューマンドラマです。涙あり笑いありのあっという間の2時間になると思います」と力強くみどころを呼びかけている。

◆脚本・吉田紀子氏、山崎豊子作品の脚色は“覚悟”の執筆

脚本を手がけるのは、ヒューマンドラマの名手として知られ、近年だけでも映画『Dr.コト―診療所』(2023年)、『友情~平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」~』(2023年/テレビ朝日)、『Destiny』(2024年4月クール/テレビ朝日)など話題作を次々と世に放っている吉田紀子氏。

北川とは『みをつくし料理帖』(2012年、2014年/テレビ朝日)でがっちりとタッグを組んだ間柄で、山崎作品にあふれるけれん味はそのままに、人間ドラマをより豊かに膨らませている。

吉田氏は、「まさか、私に山崎豊子さん原作のドラマ依頼が来ると思わなかったので、正直ちょっと驚きました。山崎先生独特の、けれん味あふれる作品は、視聴者としては面白く拝見していますが、いざ自分が脚色するとなると、かなりの力技(ちからわざ)が必要だなと、覚悟をして臨みました」とオファーを受けた際の“決意”を語る。

そして、「激動の時代に翻弄されながらも、“お笑いの世界”で、女ひとり、興行師として、ぶれずに真っすぐ生きて行く多加というたくましくもかわいらしい女性を、北川景子さんがどう演じてくれるのか。お楽しみいただければと思います」とメッセージを寄せた。

本作は記念作品にふさわしく、豪華キャストが揃い踏み。“座長”北川のもと、山崎作品ゆかりの俳優陣がズラリ名を連ねるほか、お笑い界からも個性豊かなキャストが集結している。

いったいどんな顔ぶれが参戦するのか。今後の続報に注目だ。

◆北川景子(河島多加・役)コメント

――オファーを受けたときのお気持ちを教えてください

私は元々、『大地の子』や『二つの祖国』など山崎豊子先生の作品の大ファンなんです。実は両親も先生の作品が好きで、実家には文庫本が揃っていたので中学時代、夢中になって読んだことを覚えています。だからオファーをいただいたときは、まさか自分が山崎先生の作品に出演できるなんて…と驚きましたし、とてもうれしかったです。

――女性プロデューサーの先駆け的存在・河島多加という役柄を演じて感じることは?

彼女の人生の“濃さ”ですね。この作品で私は多加の40年間の半生を演じるのですが、朝、子ども時代の久男とかるたで遊ぶシーンを撮影したと思ったら、夜には成長した久男に召集令状が舞い込む辛い場面を撮るなど、朝夕で一気に年齢を重ねる状況があるので、毎日が“激動”です。1シーンごと体当たりで挑むのが精一杯の日々ですが、それだけ多加の人生が激動かつ濃密だったんだなと感じています。

演じていて感じるのは、多加はとても強い女性だなということ。特に夫亡きあと、息子を育てながらひとりで寄席を拡大していったところは気丈でタフだなと思いますし、明るく前向きな女性なので演じながら彼女に励まされ、勇気をもらっているような気がします。

――演じる上で心がけているところがあれば教えてください

多加は大阪・船場の商人なので、まずは船場ならではの言葉を忠実に表現したいという思いがあります。今回、船場の言葉を初めてきちんと勉強したのですが、私たちが知っている大阪弁でもなく、京都の言葉とも違って、初めて聞くイントネーションもありました。

船場の言葉は多加という女性を演じる上で大切な要素ですので、そこはできるだけ丁寧にやりたいと思って気をつけています。あとは、この作品は京都で撮影する正統派時代劇でもありますので、伝統美、形式美をしっかり表現するため、お芝居とは別に所作や佇まいにも気をつけています。

――本作は東映京都撮影所で撮影が行われていますが、京都で楽しみにされていることは?

とにかく撮影所での撮影が楽しいですね。私は時代劇が大好きなのですが、セットも小道具も、この京都の撮影所で撮影できるのが本当にうれしくて、スタッフの皆さんと久しぶりにお会いするのも楽しみでした。あとは時間ができたら、大好きなおうどんのお店に行きたいぐらいですね(笑)。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!

私が演じる多加は、“日本のエンターテインメントの母”とよばれる吉本せいさんがモデルだといわれています。女手ひとつで寄席を大きくしていった商売人としての顔と、妻としての顔、また母親としての顔、女性としての生きざま、いい塩梅で描かれたヒューマンドラマです。

涙あり笑いありのあっという間の2時間になると思います。ぜひたくさんの方に見ていただきたいですね。

◆吉田紀子氏(脚本)コメント

――山崎豊子さんの名作『花のれん』のドラマ脚本を執筆することが決まったときのお気持ちを教えてください。執筆の際、意識したこともお聞かせください

まさか、私に山崎豊子さん原作のドラマ依頼が来ると思わなかったので、正直ちょっと驚きました。山崎先生独特の、けれん味溢れる作品は、視聴者としては面白く拝見していますが、いざ自分が脚色するとなると、かなりの力技(ちからわざ)が必要だなと、覚悟をして臨みました。

原作は、主人公・多加の一代記。結婚前(明治時代)から、亡くなるまで(第二次世界大戦後まで)の長いスパンの話です。それを、2時間にどうまとめていくか。結婚、出産、破産、夫と二人三脚で始めた寄席、その夫との死別、その後、女ひとりで寄席を切り盛りし、成功し財を成し、だが、その財産を、戦禍によりすべて失ってしまう。まるで、『風と共に去りぬ』のような話だなと…。

背景にある“笑いの歴史”も押さえておかなければならなかったので、落語や色物、漫才についても史実を調べた上で、執筆にかかりました。

また、多加という仕事をもつ女性の生き様、キャラクターをどう表していくか。多加の中にある、今の世の中で薄れつつある“情”の部分を強調したいと思いました。“大阪女の情”を。

――主演・北川景子さんの印象を教えてください。主人公・多加を演じる北川さんに期待していることもお聞かせください

『目力の強い、真っすぐな人』という印象です。吸い込まれそうに美しい目ですよね。20代から60代までの多加の変化を、どう演じてくださるのか。どんどんたくましく強くなっていく多加の、特に晩年が、楽しみです。また、多加には、大阪人独特のおちゃめな部分、かわいらしいところもありますので、そこも楽しみです。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!

明治、大正、昭和という激動の時代に翻弄されながらも、“お笑いの世界”で、女ひとり、興行師として、ぶれずに真っすぐ生きて行く多加というたくましくもかわいらしい女性を、北川景子さんがどう演じてくれるか。お楽しみいただければと思います。

※番組情報:山崎豊子生誕100年記念 テレビ朝日ドラマプレミアム『花のれん』
2025年放送予定、テレビ朝日系24局ネット