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日本ネット史上最大のしくじり!ひとりの天才が生んだ“夢のソフトウェア”…そして歴史的裁判の真相

5月31日(金)の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』では、狩野英孝が登壇して日本のネット史上最大のしくじり“Winny事件”を徹底解説する授業の後半戦が放送された。

2002年、東京大学大学院情報理工学系研究科助手だった金子勇さんによって開発された、ファイル共有ソフト“Winny”。

ユーザー間であらゆるファイルを共有でき、匿名かつ無料で何でもダウンロードできる…という当時としては夢のようなソフトだったことから、あっという間に全国に流通した。

前回の前半戦の授業では、Winnyを悪用した違法アップロードの横行とWinny使用者の逮捕、Winnyのネットワークを通してのウイルス拡散と、それによる国の機密情報流出、さらには開発者である金子さんが“著作権法違反幇助”容疑で逮捕されるという、一連の“Winny事件”を詳細解説。

ひとりの天才プログラマーが趣味で作ったソフトをきっかけに、国をも巻き込む大事件がぼっ発した経緯を説明した。

そして今回の後半戦では、開発者の金子さんは罪に問われるべきなのか、ソフトウェア開発技術の未来をかけた歴史的裁判の真相を徹底解説した。

◆開発者は有罪なのか!?

狩野によると、逮捕された際に「僕が捕まって世の中がよくなるならそれでいいや」とあきらめかけていたという金子さん。

しかし、ともに戦う弁護士に「あなたが犯罪者になることで、技術者の方々やいろいろな人に影響が出るんだよ」と諭され、“みんなのために”裁判に立ち向かうことを決意。そんな金子さんの無罪を願う“2ちゃんねらー”たちが弁護士費用を寄付し、最終的に1600万円を超える額が集まったことを明かした。

そして逮捕4カ月後の2004年9月、京都地裁で第一審がスタート。

弁護団は金子さんに悪意のないことを理解してもらうため、実際に裁判中にプログラミングを披露し、いかに金子さんの技術がすごいかをプレゼンするなどしたが、一審は有罪に。

その後の第二審では、弁護団は「世界ではファイル共有の新技術やネットでコンテンツを提供する新サービスが次々と生まれています。日本はこのままでよいのですか?」とアピールした。

その結果、2009年に逆転無罪判決。2011年に最高裁が検察側の上告を棄却して無罪が確定するまで、逮捕から実に7年半の年月を要したのだ。

狩野はその間、日本の技術開発が停滞し、海外発の新技術が続々誕生するなか、日本のイノベーションは後れを取ったと言われていることもあらためて解説。

もし金子さんの逮捕・裁判で開発が遅れなければ、「あらゆるコンテンツが日本発だった可能性も高かったのでは」と話す狩野に、生徒役の平成ノブシコブシ・吉村崇は「もったいない…」と絶句する。

同じく生徒として授業を受けたくりえみは「(無罪判決まで)長いよ…長すぎる…」と失われた年月にため息。

オードリー・若林正恭もまた「インターネットにとって、大事な7年だったはず」としみじみと語っていた。

授業の最後、狩野は“新技術への向き合い方”について熱くメッセージ。このWinny事件から学ぶべき教訓を訴えた。

生徒役のひとり、伊集院光は「今回、何より僕がアップデートできたのは“狩野くんがデキる男だった”ということ」と、そんな狩野を絶賛。

思いがけずほめられた狩野は「…本当に…いや…すみません…ほめられると何も…」と照れてしどろもどろになり、「急にダメになった!」といじられていた。

※番組情報:『しくじり先生 俺みたいになるな!!
ABEMA
毎月第1〜3金曜 よる9:30
第4金曜 地上波放送終了後~
【地上波】
毎月第4週金曜 深夜0:45~深夜1:15、テレビ朝日系(※一部地域を除く)
※次回放送は2024年6月28日(金)深夜0:45~深夜1:15