しずかちゃんの言葉がハイライト!ドラえもん世代の注目作家の作品を先行公開
11月1日(水)から2018年1月8日(月・祝)まで、六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリーにて開催される『THE ドラえもん展 TOKYO 2017』。
本展には村上隆をはじめとする日本の現代美術を牽引するアーティスト28組が参加し、ドラえもんと現代アートの競演が実現する。ドラえもんを通じて現代アートの“いま”を切り取る展覧会となる。
待望の開催を来月に控えるなか、展示予定作品のなかから“ドラえもん世代”のアーティストの完成作品と、本展覧会の監修を務める山下裕二からのメッセージが公開された。
◆近藤智美『ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ』
グッズも集めていたほどドラえもんが大好きという注目のアーティスト・近藤智美は今回、『映画ドラえもん のび太と鉄人兵団』(1986年公開)に登場する鏡面世界を表現した作品を制作。
作中でのしずかちゃんの「ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ」という言葉が作品のハイライトになったといい、“人間の矛盾”を掘り下げた作品となっている。
作品上部は2045年、下部は映画公開の原作のマンガがスタートした1985年をテーマにしており、鏡面世界と現実のなかで、誰もが感じるノスタルジーの部分に働きかけるため、自身のドラえもんの記憶など思いついたモチーフが描き込まれている。
◆本展監修者・山下裕二 コメント(全文)
そして、本展監修者・山下裕二(美術史家・明治学院大学教授)は以下のコメントを寄せている。
(以下、山下裕二 コメント)
この展覧会には、28組の作家が参加する。私はその選定に携わった。約半数は、村上隆をはじめとする、だれもが納得する、現時点での現代美術のトップランナーたちである。残りの約半数はこれから大いなる可能性がある若き作家たち。彼らが懸命に「あなたのドラえもんをつくってください」という依頼に応えて、素晴らしい作品をつくってくれた。私はむしろ彼らの作品こそ観てほしいのである。
ここ15年ほど、『美術の窓』という雑誌で、「山下裕二の今月の隠し球」という連載を続けてきた。ほとんど知られていない、しかし私が瞠目した作品をつくっている作家を世に出そうとして続けてきた連載である。
その「隠し球」の中から、この展覧会には、近藤智美、篠原愛、中里勇太、山口英紀、山本竜基、渡邊希の6人に参加してもらった。彼らはいずれも「ドラえもん世代」。トップランナーたちの作品はもちろん素晴らしいだろうが、それに負けない作品をつくってくれたと確信している。
■「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」(公式サイト)
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※開催期間:2017 年11月1日(水)~2018年1月8日(月・祝)会期中無休
※開催場所:森アーツセンターギャラリー (東京都港区六本木6‐10‐1 六本木ヒルズ森タワー52階)
※お問い合わせ:ハローダイヤル 03-5777-8600 (8:00~22:00)
※主催:テレビ朝日、朝日新聞社、ADK、小学館、シンエイ動画、小学館集英社プロダクション、乃村工藝社、森アーツセンター
※特別協力:藤子プロ・創立30周年記念事業