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竹内力、20年以上前の大ケガで「ずっと全身が痺れていた」 名医との出会いで回復「奇跡ですよ」

『難波金融伝・ミナミの帝王』シリーズ、『仁義』シリーズ、『岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説』シリーズなどで知られる竹内力さん。

俳優としてだけでなく、制作会社を経営し、プロデュ―サーとしても多くの作品を世に送り出し続けている。2017年には、自身が原案・製作総指揮・主演のオリジナル連続ドラマ『闇の法執行人』(J:COMプレミアチャンネル)、身も心も女性のキャラクターを演じた『大馬鹿代(おおばかよ)』(J:COMプレミアチャンネル)にも挑戦。

2023年7月26日(水)から新シリーズ『欲望の街 No.1 報復への道』(U-NEXT)の配信も始まった。

 

◆身も心も女性のキャラクターを怪演

2017年には、原案・製作総指揮・主演を務めたまったく違う2作品に挑戦。『大馬鹿代』では、古びたママチャリを漕ぎながら風とともにやって来る大柄な女を演じた。巨大な胸と唇からはみ出した真赤な口紅が印象的な超個性的なキャラ。

どこか人間離れした雰囲気と表情の大馬鹿代(竹内力)は、ママが駆け落ちしてしまったスナック「すみれ」で働きはじめ、地上げの危機にあった店のために戦うことに…という展開。

「『大馬鹿代』も自分で考えて作ったんです。10年くらい前に、カオルちゃんのおばちゃん版がいたらおもしろいだろうと思って、自分で簡単に絵を描いて机の中入れていたんです。

『ワテの名前は、大馬鹿よ~!(大バカよ~!)』って、可愛いでしょう(笑)。だから『大馬鹿代(おおば・かよ)』ということで名前を付けたんですよ」

-古びたママチャリのデザインも力さんがされたそうですね-

「そうです。あのチャリンコのハンドルに取り付けた壊れたビニール傘もおもしろいでしょう? キーコキーコいう自転車でね」

-巨大な胸もすごかったですね-

「有り得ないけど漫画のキャラクターを作るみたいなものだからね。赤い口紅がはみ出した唇とか、そういうキャラクターを自分で考えて、演じるのが好きなんですよ。映画は娯楽じゃないですか。観て楽しんでくれればいいと思っているんです」

-おならも連発して-

「子どもたちにも楽しんでもらえるキャラクターにしようと思ってパンチラも入れて(笑)。でも、感動するシーンもあったでしょう? それが大事なんですよ。日本人は笑えて感動できる作品が好きだからね」

-鹿代さんの過去がすごく気になりました-

「実は哀しい過去もあるという神秘的なキャラなんですよね」

-そしてめちゃめちゃ強くて。プロレス技のラリアットみたいな感じで-

「そう。普通のアクションをやるとキャラクターに合わないから、野獣系のアクションを取り入れることにしました」

同時期に原案・製作総指揮・主演を務めた『闇の法執行人』で力さんが演じた主人公・龍崎剛は、親友の裏切りにより資格を剥奪された元弁護士の男。正義感ゆえに大手弁護士事務所を辞めた新人弁護士の女性、悪事がバレて閑職に追いやられたマル暴の刑事とともに、“正義の闘い”に挑む様を描いた作品。

「『難波金融伝・ミナミの帝王』と『仁義』シリーズ、この2つの作品のストーリーと、それぞれ主役の萬田銀次郎と神林仁をミックスさせたキャラクターを作りたかったんですよね」

『闇の法執行人』の主題歌『恋月夜』と『大馬鹿代』の主題歌『紅い川』も力さん自身が歌っている。

「結構色々歌ってきました。カラオケには20曲近く入っているぐらい、たくさん作ってきました」

©2023 RIKIブランド

※『欲望の街 No.1 報復への道』
U-NEXTで配信中
監督:萩庭貞明
出演:竹内力 田口トモロヲ 佐藤江梨子 山本裕典 岸明日香 城明男 竹原慎二 中野英雄/山本譲二

◆大阪・ミナミを舞台にオリジナル新シリーズが始動

多くのファンに惜しまれつつ『難波金融伝・ミナミの帝王』シリーズが終了してから15年。製作・主演を務めた『欲望の街 No.1 報復への道』の配信が始まった。

力さんが演じるのは、殺人罪で9年の服役を終えて出所し、仲間たちとともに暴力ではなく、法律で巨大な権力を裁いていく主人公・鮫島竜士。9年前の事件の報復を果たすため、闇のフィクサーに戦いを挑むことに。

「以前から『また大阪で作品をやって欲しい』という声が多くて、冒頭のストーリーと設定を考えていたんですけど、刑務所から出てくるところからにしよういうアイデアは寝ているときに思いついたんです」

-『欲望の街』は全何話になる予定ですか-

「何話というよりも、目標は自分が70歳になるまでやれればと思っています」

©2023 RIKIブランド

※『欲望の街 No.2 闇のフィクサー』
2023年8月2日(水)よりU-NEXTで独占配信

-第2話は8月2日(水)から配信ですね-

「はい。まだ2話までしか制作していません。3話と4話は秋に撮影するので、どうやって闇のフィクサーを追い込んでいくのかを楽しみにしてもらいたいです。

関西では今でも民放で『ミナミの帝王』が放送されているようですし、『ミナミの帝王』の監督、脚本家にも携わってもらっているので、U-NEXTの後に民放でも放送できればと思っています。まずはヒットさせないとですけどね。

主人公をいかに個性的なキャラクターとして作り上げていくかを意識しています。衣装はもちろん、彼が使う車や電子タバコなどにもこだわって、自前で用意しています。そこも注目して見て欲しいですね」

-竹内力さんと言えば、やっぱり『ミナミの帝王』が浮かびますね-

「そうですね。『ミナミの帝王』とか『カオルちゃん』ってよく言われます。キャラクターのインパクトが強いからでしょうね。普通の役をやっても、みんな喜ばないんですよ(笑)」

-「RIKIプロジェクト」を作られたときは、しばらくはテレビはやらないと決めていたのですか?-

「演じたいと思う役柄がなかなかなかったので、だったらもうやらなくてもいいやって開き直っちゃったんですよね」

-2014年から『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)に出演されるように-

「そうそう。avexからCDを出しはじめたタイミングで、バラエティ番組にも出てみようかなと考えるようになったんです。俺は中途半端なことがあまりできない性格なので、やるのかやらないのか、引くのか出るのか、どっちかしかないんですよ」

-『終戦のエンペラー』(ピーター・ウェーバー監督)など海外との提携作品も手がけていらっしゃいますね-

「最近制作で携わった作品ですと、阿部サダヲくんの『死刑にいたる病』(白石和彌監督)がヒットしました。会社の社員たちが一生懸命やってきたことが報われるのはうれしいことです」

 

◆首の大手術に成功「20年以上痺れていた手が…」

数多くの作品で自らハードなアクションシーンに挑んできた力さんだが、ケガも絶えず、1年半前には首の大手術をしたという。

「20年以上前に撮影でケガをしたんですけど、まだスケジュールがあったからそのまま痛みに堪えて、撮影していたんですよ。でも、だんだんと体が動かなくなって、内臓が腫れてきて。最後の作品では寝たきりの役に変えてもらい、なんとか受けている仕事はやり遂げたんです。

その後、病院に行ったら、『何で今まで放っておいたんですか?首の骨が折れていますよ』って言われて複雑骨折だと診断されました。神経が切れてないだけで、切れる寸前だったと言われましたね」

-今現在はいかがですか-

「今は、だいぶ回復していると思います。それまで20何年間は、ずっと全身が痺れていました。感覚がないというか。たまたま地元・大分の内納先生という名医に出会って、1年半くらい前に3回目の手術をしていただき、良くなりました。奇跡ですよ。あとはもう死ぬまで大丈夫じゃないかな。3回目の手術をするまでは、ずっと痺れながらもアクションをやっていたんだから、アホでしょう?」

-作品を観ていても、まったく感じませんでしたけど、あれだけハードなアクションだとケガも絶えないでしょうね-

「今はもうアクションはCGとかで全部できてしまう時代ですが、これまでずっと自分ができるアクションは自分自身でやってきたんですよね」

-過酷な作品が多かったですよね。『DEAD OR ALIVE』(三池崇史監督)もめちゃめちゃおもしろくて好きでしたけど-

「あれはおもしろかったですね」

-クライマックスのアクションシーンで劇場の熱気が一気に上がってすごかったです-

「すごかったですよね、たしかに。誰も発想しないことですし、あれは台本にもこと細かくは書かれていなかったんですよ。だから、三池(崇史)さんの頭の中はわけがわからない(笑)。現場で聞いて、みんな『本当か?ええーっ?!ドラゴンボールがここ(体内)から出てくるの?俺』って(笑)。

インパクトがすごかったですよね。あの作品で三池さんがバーンって世間に知られるようになったのを覚えています」

 

◆終活で都内屈指の高級住宅地の豪邸を売却

2022年、力さんは34歳のときに自由が丘に構えた総額11億円と言われる豪邸を売却したことが話題に。

「終活ですよ(笑)。どうせ死ぬんだから、うまく他に転用していったほうが残りの人生が楽しいじゃないですか。今回の『欲望の街』も自分で投資して製作しました」

-25年あまり住んでいらしたので、愛着もあったと思いますが-

「あそこデザインリフォームしてお金をかけて作ったから、もちろん思い入れはもちろんありました。でも、手狭(てぜま)の逆パターンですよ。使わない部屋が8割。風呂が5つ、トイレが5つ。今日はこっちでとか、あっちを使わないととか、気にしているのが疲れてしまって(笑)。

使わない部屋がたくさんあるのに固定資産税もかなりの金額になってしまうなら、それを違うことに転用したほうが効率はいいじゃないですか。

親が死ぬのを見送って、友だちもどんどん亡くなっていくのを目の当たりしてきて、自分もいつ死ぬかわからないと思ったら、残された人生、生きている間に何をやるかっていうことになる。どう生きるかということですよ。

普段みんなそんなことをあまり考えてないかもしれないですが、俺も首の骨を折ったりとかして、1回死ぬような体験をしているから、他の人とはちょっと人生観が違うと思います。あとはやっぱり作品を作ることを考えていますよね」

次々と浮かぶアイデアを作品化してきた竹内力さん。常にお客さん目線で考えているというサービス精神旺盛な人。配信が始まったばかりの『欲望の街』も早く続きが観たくなる作品。秋に撮影される3話と4話が待ち遠しい。(津島令子)

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