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『日曜の夜ぐらいは…』第1話、主人公(清野菜名)が明かした本音に涙「楽しいことがあると、きついのが耐えられなくなる」

何気ない日常を送る女子たちの友情を描くドラマ『日曜の夜ぐらいは…』が、4月30日(日)より放送スタートした。

あらゆることを諦めて母を支えるヒロイン(清野菜名)が涙ながらに本音を明かしたシーンや、心を閉ざしていた彼女が運命的な出会いで笑顔になっていく展開にグッとくる。

『日曜の夜ぐらいは…』は、ヒューマンドラマの名手・岡田惠和が脚本を務めるオリジナル作品。

ファミレスでアルバイトをする岸田サチ(清野菜名)、タクシー運転手の野田翔子(岸井ゆきの)、ちくわぶ工場に勤務する樋口若葉(生見愛瑠)ら女子3人の交流が描かれる。

<イラスト:タテノカズヒロ(@tatenokazuhiro)>

離れた場所に住んでいて互いの存在を知らなかった3人は、とあるラジオ番組のバスツアーで運命的な出会いを果たした。

ヒロインのサチは、足が不自由な母親とふたり暮らし。生活を支えるためにファミレスのアルバイトを休みなく続けている。バイト先での会話は最低限で、プライベートでも母親以外と話す人はいなさそうで、サチは常に心の中にバリアを張っているように見える。

第1話でそんなサチは、バスツアーで出会った翔子や若葉に振り回されながらも笑顔になっていった。女子3人が笑顔ではしゃぐ姿が微笑ましい一方で、再び日常に戻っていく彼女たちの悲しそうな表情に胸が苦しくなる。

視聴者の心には、サチが初めて本音を明かした際のセリフも響いたのではないだろうか。

「楽しいことがあると、きついのが耐えられなくなる」
「きついだけの方が楽なんだよ。何も考えなければいいんだし」
「一緒にいて楽しい友達とかができるときつい」

などといったサチのセリフからは、彼女が日頃さまざまなことを我慢していることがわかる。

サチだけでなく、翔子や若葉も人生に行き詰まっており、彼女たちに共感した人も少なくないはずだ。

<イラスト:渡辺裕子(@satohi11)>

Twitter上では、「セリフ刺さったしまた明日から生き抜こうって思えた」「楽しかった時間から現実に戻る瞬間、あの演者さんの演技に心掴まれて涙が止まらなかった」「タイトルの通り、“日曜の夜ぐらいは…”と思える。大好きな友人たちを抱きしめたくなる」といった声が寄せられている。

◆涙の一幕も…第1話試写会レポート

そんなドラマ『日曜の夜ぐらいは…』では、放送開始1週間前となる4月23日(日)に試写会を開催。第1話を観た後だとより楽しめるレポートを紹介。(以下、文:渡辺裕子)

4月23日に都内で行われた『日曜の夜ぐらいは…』の試写会。

1000人以上の応募があって、急遽、200人入れる大きな映画館での開催になったそうです。大きなスクリーンでテレビドラマを見る経験はとても新鮮でした。

ドラマ自体もまるで映画のようで、丁寧に重ねられていく場面ひとつひとつが美しかった。

映像が美しいからこそ、描かれているサチ・翔子・若葉の暮らしの閉塞感が際立ってつらく、バス旅行の楽しさが鮮やかで、「きついのが耐えられなくなるから楽しいことがあるのはダメなんだ」というサチの涙が胸に刺さる。

3人のことがどんどん好きになって夢中で見ているうちに、あっという間にエンディングに。

いいドラマだなあ…としみじみ余韻を味わっていたところで、清野菜名さん、岸井ゆきのさん、生見愛瑠さんがドラマのエンディングでのあの鮮やかな衣装を着てステージに登場。

ドラマがそのまま続いているような、あそこからここまでサチたちが走って来てくれたみたいで、なんとなく「おかえり!」と言いたくなりました。

来場者からの質問に答えるコーナーなど、3人がドラマについてたくさんお話をしてくれたのですが、清野さんはハキハキと、時には体全体でお話してくれて、ドラマで見たサチとは全然違う人。

低めの声でゆっくり考えながら答える岸井さんも、ヤンキーな翔子とはまるで別人。

けれど生見さんは、若葉とかなり近いような…笑顔で明るく、天然な答えの連発にたくさん笑わせていただきました。

「このドラマを見るときに食べたいもの・飲みたいものは?」という質問に、「緑茶とお味噌汁!」と、どちらも飲み物っぽいものを答える天然な生見さん。

「赤ワインとサラミチーズ」と、台本を読み返しながら食べてたものを答える大人な清野さん。

「…ここでは、おやきとアイスって答えるもんじゃないの?」と冷静にツッコミを入れる岸井さん。「そうだった!」と爆笑する2人。

「3人で食べに行きたいものは?」の質問に全員一致で「焼肉!」と答えて笑っている姿を見ても、バス旅行シーンでの楽しかった思い出話を聞いても、3人が本当に仲良しなのがよくわかります。

Mrs. GREEN APPLEからのビデオメッセージも温かくて、とてもよかったです。主題歌『ケセラセラ』、3人も「明るい気持ちになれる」「ずっと聴いてる」「メロディーが耳に残る」と口々に言ってましたね。歌詞がまた、ドラマにぴったり。歌に合わせて笑顔で振り返るサチ、あそこが特に好きです。

そしてサプライズで、脚本家の岡田惠和さんから3人にお手紙が。代読されたお手紙は、ドラマに出てくれたことへの感謝と演技への賞賛、それぞれへの愛と尊敬に満ちていました。

ここまでずっとメモをとっていたんですが、手紙のところでは完全に手が止まって聞き入ってしまいました…それほどすばらしいお手紙でした。

清野さんが感極まって泣き出してしまい、生見さんも岸井さんも涙ぐんでしまったのですが、たぶん会場の人たちもみんな泣いてたんじゃないでしょうか、もちろん私もです。

岡田さんがおっしゃるように、本当に、彼女たちがこのドラマに出てくれてよかった。この3人じゃないと、自分かもしれないし自分の隣にいるかもしれない彼女たちの、あの空気は出せなかったんじゃないでしょうか。

日曜の夜、アイスかお茶か赤ワインか、何かちょっとだけご褒美になるものを用意しながら見たら、3人に背中をぽんと優しくたたいてもらえる、明日からの1週間への元気を出せる、そんなドラマだと思います。

※番組情報:『日曜の夜ぐらいは…』
毎週日曜よる10:00~、ABCテレビ・テレビ朝日系全国ネット

※『日曜の夜ぐらいは…』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)