WEB3技術をエンタメ領域に活用!総額250万円のPRIZE目指し、クリエイター×エンジニアが腕を競う集中開発コンペがスタート
株式会社テレビ朝日が、株式会社テレビ朝日メディアプレックスと国内最大規模700名が参加した「東京Web3ハッカソン」を運営したtreavry株式会社とともに、「WEB3 x Entertainment Creative Hackthon/Ideathon」をスタート。3月25日(土)、キックオフイベントが行われた。
このハッカソン/アイデアソンは、ブロックチェーンやNFTといったWEB3の技術を、ゲームや音楽などエンターテインメント領域に活用する新たなアイデアやコンテンツの開発を目指したもの。この日のキックオフイベントは、「GAME」「NFT」「Music&Global」「DAO&Community」の4ジャンルでのトークセッションがメインとなった。
各ジャンルのトークセッションでは、登壇者がまずプレゼンを実施し、各社で行っている事業を紹介したのち、このハッカソン/アイデアソンで募集する内容と、それぞれのPRIZE、及び審査基準などを発表。その後、モデレーターの司会のもと、そのジャンルでの課題や今後の展望などについて意見交換が行われた。
「GAME」部門では、株式会社BLOCKSMITH&Co.のプロダクト開発部 企画担当・生沼剛氏、合同会社DMM.comのGameFi統括テックリード・宮田航志氏、株式会社ドリコムのCrypto部エンジニア・山﨑拓也氏が登壇。モデレーターはAKINDOのFounder・Kinjo氏が務めた。
このセクションでは、ブロックチェーンを活用して従来のゲームに「稼げる」という要素を加えたGameFi(ゲーミファイ)の現状と課題を中心にトーク。「ユーザーにとって、ゲームスタートまでのフローが長いのが障壁」(生沼氏)、「諸問題を解決するための法規制が必要な一方、ファイナンスとゲームを融合するためのスピード感が求められる」(宮田氏)といった意見が出た。
山﨑氏「モンスト、パズドラのようなゲームがWEB3の技術を取り入れていったら、次のブレイクスルーが起きるのでは」
生沼氏「ブロックチェーンならでは、GameFiならではのおもしろさをどう提供するか、(参加するクリエイター×エンジニアの)皆さんと一緒に考えたい」
「NFT」部門には、MEGAMIのDeveloper・Nagi氏、株式会社サイバード・代表取締役社長兼CEOの本島匡氏が登壇。モデレーターは株式会社SHINSEKAI Technologies/CryptexのCEO・TAKO氏が務めた。
ここでの主なテーマは「NFTの定義」「これから考えているNFTプロジェクトとは」など。また「金融危機など不安定な時代の中でのNFTのあり方」についても意見が交わされた。
Nagi氏「今はNFTを語られる際にコンテンツ側に興味や関心が寄っていますが、本来は『トークン』。エコシステムに使うツール、通貨に近いものだと思う」
本島氏「売買というよりも交換すること、それによってファン同士がコミュニケーションできる、しかもそれをグローバルにできる楽しさこそがNFTの魅力」
また、Nagi氏からは「今、NFTは一般層にとって『胡散臭い』というイメージが強い。NFTという言葉を使わずにこの魅力をアピールすることも必要では」という厳しい意見も飛び出した。
「Music&Global」部門には、アクセンチュアのWeb3 Focused consultant・宮本明佳氏、テレビ朝日ミュージック コンテンツ開発部の塚田光氏が登壇。モデレーターはアクセンチュアのAccenture Song マネージャー・中谷踏太郎氏が務めた。
ここでのトークは「『音楽×WEB3』の事例紹介」「WEB3における『音楽×ブランディング』の課題」などがテーマとなった。
塚田氏「音楽とNFTについてのつながりは、なかなか浸透しにくいと感じている。どうやってマスアダプションを取り込めるかが課題」
宮本氏「アーティストとユーザーを紐付ける限定ライブなどのビジネスモデルも可能性があるのでは」
最後の「DAO&Community」部門にはSHINSEKAI Technologies・COOのTOMO氏、MetaKozo・Founderのルキフェル氏が登壇(ルキフェル氏はオンライン)。モデレーターはテレビ朝日メディアプレックス・epio編集長の遠藤亮治氏が務めた。
ここでテーマになったのは「WEB2.0と3.0でコミュニケーション、コミュニティが大きく変わった部分」「WEB3での理想と現実、苦労した点」など。
ルキフェル氏「2.0と3.0では、ユーザーのポジションが“消費者”から“当事者”へと大きく変わった。2.0でもクラウドファンディングなどで当事者間はあったが、3.0ではユーザーが自発的にコミュニティを作って発信するようになり、動き方が変わった」
TOMO氏「もっとも苦労したのは、コミュニティでの労働に対する報酬という部分。労働は必ず発生するので、そのために人を雇用した場合の給料、保険などが課題」
これらのトークセッションや各部門のキーノートに、会場に集まったクリエイター×エンジニア、そしてWEB配信を通じた視聴者は熱心に聞き入っていた。
その後、登壇者たちを交えたグループワークショップとネットワーキングイベントも行われ、クリエイター×エンジニアのエントリーは同日より開始。予選選考を通過したチームは4月22日(土)「DEMODAY」にて行われるプレゼンテーションを経て、総額250万円のPRIZE受賞者が決定する。
※「WEB3 x Entertainment Creative Hackthon/Ideathon」
公式サイト: https://www.tv-asahi.co.jp/web3entertainmenthackathon/