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上川隆也&甲本雅裕、『遺留捜査』史上初の対談!「強烈に2人での撮影が楽しみ」

超マイペースな不思議キャラ刑事・糸村聡(上川隆也)が、事件現場に残された“遺留品”の持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを汲み取っていくヒューマンミステリー『遺留捜査』

©テレビ朝日

心にしみるストーリーが展開するなか、話題を集めているのが主人公の糸村と科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)とのやりとり。

毎回、糸村が科捜研を訪ね、無理やり遺留品の解析を依頼。村木はイライラしながらも結局、鑑定を引き受けるハメになるが、第1シーズン(2011年)から続く2人の息の合った掛け合いに、インターネット上では「糸村・村木コンビ最高!」「熟年夫婦みたい」「村木さんが不憫だけどかわいすぎ!」などと毎週、盛り上がっている。

そんな絶妙なやりとりを見せている上川隆也と甲本雅裕の対談が、なんと『遺留捜査』史上、初めて実現。

上川が「こうやって向き合ったことなどなかったので、すわりが悪いというか…妙にくすぐったいです」と語ると、甲本も「会場についた瞬間、帰りたいなと思いました(笑)。長い間、共演させてもらってきたのに…ドキドキします」とコメント。お互い少々緊張気味の面持ちで対談はスタート。

同い年だという2人が撮影秘話や作品への思い、そして俳優としてリスペクトするところなど赤裸々に語り合った。

◆2人のシーンが強烈に楽しみ

――まずは糸村、村木はお互いどんな存在だと思っているのでしょうか?2人の分析を教えてください。

上川:……うーん。どんな存在なんでしょう。

甲本:もしかして、なんとも思ってない、とか…?

上川:そんなことはないですが(笑)、糸村にとって“村木さんは村木さん”なのだと思います。明確な言葉にできるようなものではなく、シーズンを重ねていく中で積み上げられてきた関係なんだと思います。

甲本:たしかに言葉で言い表せる関係性ではない気がしますね。村木は仕事上、『困ります!』ということは絶対に糸村さんに言っておかなくちゃ、という気持ちはあると思うのですが、実は人間的な部分では奥底で信頼関係があるような気がするんです。しかし、村木ってスゴク単純で引きずらない人ですよね。毎回やって来る糸村さんに新鮮に対応しているのですから(笑)。

――糸村、村木のやり取りはどんなふうに撮影されているのですか?

上川:台本を踏まえた上で、僕らが演じたらどうなるか2人で話し合い、それをたたき台として監督からも意見をうかがいながら、現場でためつすがめつして出来上がっていく形です。

甲本:僕が撮影前夜にふと思い浮かんだことを、当日『こんな感じはどう?』と楽屋を訪ねて持ちかけることも…。上川くんはそれを受け止めてくれて、アイデアをどんどん乗せてくれるんですよ。

上川:すごく建設的な場だと思います。より面白く、楽しく、わかりやすくお届けするために、毎回、何ができるだろうかと、あきらめることなく話し合っています。

甲本:僕としては糸村さんが科捜研に現れないと出番がないので、糸村さんが来るのを強烈に待っているんです。なので当たり前だけど、僕はもう強烈に2人での撮影が楽しみなんです!

上川:そこは僕も同じです。何が生まれるのか非常にワクワクする時間ですし、幸いなことに視聴者の皆様から科捜研のシーンの感想をいただくことも少なくないので、次回への意欲にもつながります。そういう意味では視聴者の皆さんも含めたやり取りの中からシーンが生まれているような感覚があって、放送されるまで毎回毎回が楽しみなんです。

――2人のシーンは、ネット上でも『熟年夫婦みたい』などと大反響ですが…?

甲本:それ…ハッキリさせたいんだけど、どっちが夫で、どっちが妻なんでしょう?

上川:えっ!? 気になるの、そこなの?(笑)。でもこんなふうに対談が実現したのも皆さんが盛り上げてくださったからこそ。それは、手放しでうれしいです。作品を評価していただくこととはまた違った意味で、とても高揚感を覚えます。“すごいぞ、村木さん!”という思いです。

甲本:僕、実は第4シーズンまで呼んでもらえるとは思っていなかったんです。京都にまで呼んでいただき、こうして応援していただけるのは本当に役者冥利に尽きます。

◆最も印象深いのは、第6話の“村木回”

――第4シーズンの中で、お2人が好きなシーンは?

上川:第6話です。“村木さん回”といってもよいと思うのですが、村木と糸村が共に真相を追うという、ある種、切望していた物語が実現したんです。これまで語られることのなかった村木さんの心情が明らかになり、はじめて2人が同じものを見つめる時間を共有できたというのが、僕にとってはうれしかったです。シーンでいうと、第6話の最後の場面が印象深いです。

甲本:上川くんがそう思っていてくれたことを知ることができて…この場から帰らなくてよかった(笑)。どの回も大好きですし一生懸命やらなかったことなどないですが、第6話は村木という役にいろいろなものを与えてもらいました。糸村さんと外に出ている状況に自分でも照れたりしたのですが(笑)、糸村さんとどういう距離でつきあうか、役の中にどうそれを込めようか、などいろいろ考えた回でしたね。

――プライベートでのお2人の関係は?

甲本:いえ、僕ら、しつこくない間柄なのがいいと思うんです。20年ぐらい前に初めて会ったときから、上川くんって、なんだかしつこくなくて、そこがすごくいいんです(笑)。でも会ったら会ったで、ものすごくしゃべる。まじめなことも話し合うし、ふざけたことを言うと、すぐツッコんでくれる、という…。

上川:四六時中、つるんでいるかというと決してそんなことはなくて、プライベートで連絡を取り合うこともあまりありません。互いの誕生日にメールで『おめでとう』と送り合うぐらいで、『飲みに行こうぜ』と誘い合うわけでもなく、でも現場で会うと、いつもの空気がそこにある。そんな不思議な距離感がお互いの中に共通のものとしてあるというのが、居心地のよさにつながっているのかもしれません。

甲本:この距離感が画面で伝わるからこそ、視聴者の皆さんに2人のやりとりが喜んでもらえているのかなとも思いますね。たまにクラスメートに再会すると、妙にテンションが上がることってあるじゃないですか。僕にとって『遺留捜査』の現場って、そんな感じかもしれません。

◆俳優として互いをリスペクト!

――『遺留捜査』で6年、共演してきましたが、年月を経てお互い変わったところは?

甲本:上川くんは…微塵も変わらないですね。いつ会っても“温度”が変わらない。そこに僕は信頼を置いています。そのベースラインがあるから、共演するときはしっかり芝居ができますね。

上川:僕は、“遺留捜査愛”が年々歳々、強くなっているのを甲本氏から感じます(笑)。ファンの方にも伝わっていると思うのですが、パワーがどんどん増しているんです。村木さんという役柄、村木さんが息をしている『遺留捜査』の世界を、僕とはまた違った熱量で愛しているのがわかる。そこに確信が持てるので、科捜研でのシーンでの提案はとてもありがたいし、それに最大限こたえたいと思うんです。

甲本:上川くんの言うとおり、自分でも気がついたら、“オレってこんなに『遺留捜査』が好きなんだなぁ”って感じていて(笑)。上川くんにはもちろん、視聴者の方々にも絶対的な信頼を感じるので、この作品では思いきり芝居をぶつけることができる。それがこの『遺留捜査』がシーズンを重ねてきた意味なのかなと感じています。

――では最後に、お互い俳優として“ここがスゴイな”と思うところは?

上川:本人の前で、ちょっと照れくさいですが…(笑)。僕は甲本雅裕という役者を間違いなく信用しています。彼は、役に対する向き合い方が常に変わらない。僕は役者として自分ではフワフワしている実感があるので、彼の揺らぎなさを頼りに感じるんです。僕のような人間にも信頼感を与えてくれる、その人柄を含めた役者としての在り様を、とても尊敬しています。

甲本:そんなこと言われると…いやぁもう…飛び上がりたい気持ちですね!フワフワしているなんて言っていますが、上川くんの役に対する思いはものすごいですよ。僕とはアプローチこそ違うのですが、そこはやっぱり共通するもので、上川くんは役柄への熱意を特別なものではなく当たり前にとらえて役者をしている人というイメージ。それを変わらず持ち続けているのが彼のスゴイところだと思います!

◆第8話は、“折れたハイヒール”を軸に糸村が真実を暴く!

対談を終えると、「撮影より緊張した~!」と、揃ってホッとした表情を浮かべた上川と甲本。本日9月7日(木)放送の第8話でも、俳優として互いにリスペクトし合う2人による絶妙なやりとりを楽しむことができる。

第8話で、糸村が村木のもとに持ち込むのは、被害者の履いていた折れたハイヒール。糸村は靴に隠された秘密から、被害者の最後の思いに迫っていく…。

ハイヒールに秘められた、衝撃の真実とは? そして2人は今回どんなやり取りを繰り広げるのか…!?

※番組情報:木曜ミステリー『遺留捜査』第8話
2017年9月7日(木)午後8:00~午後8:54、テレビ朝日24局