人類史上初の4回転半成功者!フィギュア界に現れた“4回転の神”「一番のインスピレーションは羽生結弦でした」
いよいよ開幕するフィギュアスケートの「グランプリシリーズ2022」。
今年も日本時間の10月22日(土)よりはじまるアメリカ大会から、世界のトップスケーターたちの戦いが幕を開ける。
初戦の注目は、地元アメリカから出場する男子シングルのイリア・マリニン(17歳)。
人類史上初の“4回転アクセル成功者”として世界中から注目を集めるニュースターだ。
◆今季からシニア本格参戦!“4回転の神”
昨シーズンの世界ジュニア選手権金メダリストで、今季からシニアに本格参戦するマリニン。
北京五輪の選考会だった2022年の全米選手権では、フリーで3種類4本の4回転(ルッツ、サルコウ、トウループ)を決め、非公認ながらトータル302.48という得点でネイサン・チェンに次ぐ堂々の2位に入った。
両親はともにフィギュアスケーター。2人ともウズベキスタン代表として、1998年の長野五輪、2002年のソルトレークシティ五輪の2大会に出場。また、母のタチアナ・マリニナは1999年のグランプリファイナルで金メダルを獲得している。
さらに、祖父にあたる母の父親も元アイスダンサーと、まさにスケート一家で育ったサラブレッドだ。
そんな彼が注目されるようになったきっかけは、自身のSNSに投稿した1本の動画。練習中に4回転アクセルを着氷している驚きの映像だった。
9月に出場したUSインターナショナルクラシックでは、実際に4回転アクセルに挑んで綺麗に着氷。GOEも付く出来栄えで、人類史上最初の4回転アクセル成功者となった。
「今でも試合で着氷できたのが信じられません。あっという間の出来事で、歴史を作った実感がなかったです。演技後に少しずつ実感が湧いてきました。簡単に決まりすぎて、3回転アクセルかと思っていました」
偉業を達成したときの気持ちをそう表現したマリニン。
4回転アクセルを成功させるには精神力が必要であり、「恐怖感に打ち勝てるような、十分な自信を持たないといけません」と語っている。
◆羽生結弦をリスペクト
そんな彼にとってあこがれの存在は、7月にプロへの転向を発表した羽生結弦だ。
「一番のインスピレーションは羽生結弦でした。さまざまな場で4回転アクセルに挑んで、北京五輪で見せた4回転アクセルはかなり惜しかったです。その時に光が差したんです。『4回転アクセルは可能なんだ』って。
羽生は、僕のキャリアを通して刺激を与え続けてくれています。彼が僕に4回転アクセルに挑戦するエネルギーと自信をくれました」(マリニン)
羽生の存在に勇気づけられ、彼が切り開いた道を歩むマリニン。将来的には、“異次元のジャンプ”も視野に入れている。
「新しい歴史を作れればと思っています。まだ具体的に決まっていないけど、もしかしたら5回転を決めるとかね」(マリニン)
インスタグラムではさまざまな4回転ジャンプを投稿している彼だが、そのアカウント名は、“quadg0d”。つまり“4回転の神”。
4回転の神が、シニア本格参戦のシーズンでいきなり世界を驚かせてくれるかもしれない。
※番組情報:『フィギュアスケート・グランプリシリーズ2022』アメリカ大会
◆地上波
10月23日(日)午後1:55~4:15 男女ショート・男子フリー
10月24日(月)深夜2:56~4:00 女子フリー (※関東地区)
◆テレ朝動画
10月23日(日)有料LIVE配信!
見逃し視聴、特典映像も!詳しくは、テレ朝動画HPへ
◆CSテレ朝チャンネル2
全競技・全選手・会場音のみで放送
11月14日(月)~18日(金)あさ7:00~10:55