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“史上最強アマ”が憧れの聖地で挑む集大成の戦い「全英オープンで勝つ選手は一番ゴルフが上手い」

いよいよ7月14日(木)に開幕する「全英オープンゴルフ」。

今年で150回目を迎える記念すべき大会の舞台は、数々の歴史を紡いできたゴルフの聖地「セントアンドリュース」。

日本人最多米ツアー8勝の松山英樹をはじめ、4月のマスターズで怪我からのツアー復帰を果たしたタイガー・ウッズなど、世界中から集結したトッププレーヤーたちが激戦を繰り広げる。

そんな歴史ある大会に、日本人史上4人目となるアマチュア出場を果たすのが日本体育大学4年生の中島啓太(22歳)だ。

テレビ朝日のスポーツ番組『GET SPORTS』は、“史上最強アマ”と呼ばれる中島の強さの秘密に迫った。

◆世界が認める「史上最強アマ」

2021年8月、世界の年間最優秀アマに贈られるマコーマックメダルを受賞し、全米オープンの出場権を獲得した中島。

9月には史上5人目となる日本ツアーでのアマチュア優勝。11月には日本人史上3人目となるアジアアマ優勝を果たし、今年のマスターズと全英オープンの出場権も獲得した。

現在世界アマチュアランクで史上最長となる1年2カ月連続1位をキープ。まさに“史上最強アマチュア”といえる。

その活躍ぶりは世界からも注目を集め、2022年1月にはあのタイガー・ウッズのマネージメント会社として知られるエクセルスポーツと日本人ゴルファーとして初めて契約を結んだ。

「ゴルフをはじめたきっかけはテレビでタイガー・ウッズさんを見てからなので、世界のトップアスリートの選手が所属されているチームに入れてうれしいですし、もっと自覚をもって自分もがんばりたいなと思っています」(中島)

◆強さの秘密は…

そんな中島の実力とは、どれほどのものなのか?

ドライバーの平均飛距離は、アメリカツアー全体の平均を上回る300ヤード超え。トレーニングで培われた強靭な足腰からパワーを生み出している。

そして、最大の武器はアイアンショット。出場した日本ツアーの大会では、ショットの正確性を示すパーオン率で上位を争う常連となっている。

しかし、普段の練習をのぞいて見てみると、決して毎日何百球も打ち込んでいるわけではない。

「何百球も打つ選手は多いですけど、自分は100球くらい。それでもコースをイメージしたり、ミスショットしたショットはすごく覚えてるので、そういうミスを練習場でいいショットのイメージに変えられるようにしたりしています。実戦に近い練習をするとすごく疲れるので、100球くらいで体力も集中力も使ってちょうどいいくらいな感じです」(中島)

日々打つのは100球程度。それでも、常にコースでの実戦をイメージしながら集中して打っているという。

こうして培われたショットが、6月に行われた国内メジャー「日本ゴルフツアー選手権」で輝きを見せる。

中島は、初日から鋭いショットを何度も繰り出し、並み居るプロが集うメジャーの舞台で、4日間のパーオン率1位という成績を残した。

◆意外な器具で苦手克服

しかしその一方で、やや苦手としているのがパッティングだ。

2021年シーズン出場した11試合で、中島の平均パット数は1.7719。これは、ツアー全体のランキングで33位に当たる数値だ。

「去年のシーズンの年間のデータ的にパッティングが本当に悪くて、そこを改善しないとスコアもよくならないということになりました」(中島)

そこで、2022年から使いはじめたのがこの器具。パターヘッドのようなものにレーザーポインターがついている。

パット練習の際、狙う方向にパターを構え、アドレスが決まったらボールとこの器具を入れ替える。そしてレーザーを照射し、狙う方向へ正しく向いているか確認するという。

「最初は本当にひどかったです。レーザーが辿っていく線も全然自分のイメージとズレていて、こんなに自分の真っ直ぐってズレているんだと思いました。やっぱりパターは向いた方向にボールが飛んでいくので、ちょっと右を向いたらそのまま右にいくし、構えたときのフェースの向きは1番大事だと思います」(中島)

プロレベルの選手であれば、狙う方向に正しく構えることなど簡単なように思われるが、日々の体調の変化などにより感覚にズレが生じ、パットが入らない原因になるという。

そこでラウンド前、時にはラウンド後も、自分の感覚がどうなっているかをこの器具で確認するように。

「感覚だけでやっていたものが、ちゃんと結果として目にわかるので素直に受け入れられますし、悪くなっても基本に戻りやすくなりましたね」(中島)

その結果、2022年出場した3試合の平均パット数は1.7467に向上。これは、昨シーズンの日本ツアー7位に相当する数値である。

さらにパッティングの向上は、ほかのプレーにもいい影響を及ぼしている。

「アプローチやバンカーショットで以前はぴったり寄せないとパーを取れないという感情があったんですけれど、ちょっとパッティングがよくなっただけでアプローチに対するプレッシャーも減って、だいたい寄ればパーの確率が上がるように変わってきたので、メンタル的にちょっと楽になりましたね」(中島)

パッティングに加え、アプローチも向上し、まだまだ成長を続けているようだ。

◆「一番憧れの大会でプレーできることを楽しみに」

そしていよいよ、中島は憧れてやまない全英オープンに挑む。

自分が一番好きなトーナメントは全英オープン。風の強い中で低い球を打ったり、いろいろなショットが必要とされると思うので、全英オープンで勝つ選手は一番ゴルフが上手いと思っています」(中島)

史上最強アマチュアが、憧れの聖地でその集大成を迎える。

「全英オープンが終わったらプロ転向する予定なので、最後のアマチュアのビッグイベントとして自分のベストを出しきりたいと思います。今年は150回という記念大会でセントアンドリュースのオールドコースが舞台なので、一番憧れの大会で憧れのコースでプレーできることを楽しみにしています。本当に全部出し切ると思っているので、そこを見てほしいですし、苦しい1週間に耐えている自分を見てほしいと思います」(中島)

なお、テレビ朝日の動画配信サービス「テレ朝動画」では、松山英樹選手とタイガー・ウッズ選手に現地で密着しているカメラ映像をノーカットで配信。

ライブ配信中は追っかけ再生も可能で、カメラを切り替えながら最初から見直したり、気になるショットを繰り返し視聴できる。

そのほか、チケット購入者限定で視聴できる4日間のデイリーハイライトやハイモーションスロー集などの特典映像に加え、抽選で現地全英グッズのプレゼントも当たる。

渋野日向子も出場予定の全英女子オープンゴルフ(8月4日~8月7日)との特典付きセット券も好評販売中。

放送情報:『第150 全英オープンゴルフ』

2022年7月14日(木)~7月17日(日)、テレビ朝日系列地上波にて放送(放送予定詳細はこちら