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「人見知りで全然しゃべれなかった」バドミントン・山口茜が歩んだ10年。シャイで内気な少女が世界一の選手になるまで

5月8日(日)から開催される『バドミントン国別対抗戦2022 トマス杯・ユーバー杯』。

男子はトマス杯、女子はユーバー杯で、ともにシングルス3試合、ダブルス2試合の合計5試合を戦い、バドミントン最強国を決定する。

前回大会、女子が準優勝、男子がベスト4の好成績を残した日本は、桃田賢斗、奥原希望らエース級の選手が出場。なかでも注目の選手は、先日約3年ぶりに世界ランキング1位に返り咲いた山口茜(24歳)だ。

15歳で日本代表入りし、今年で代表10年目を迎える山口。日本代表として歩んできたこれまでの道のりは、どのようなものだったのだろうか? 元バドミントン選手の潮田玲子が話を聞いた。

◆16歳で一躍トップ選手に

「代表生活10年で、一番思い出に残っていることはズバリ何ですか?」

潮田がそう質問すると、山口の口からは意外な答えが返ってきた。

初めてA代表の遠征で韓国に行ったとき、みんなで焼肉に行ったんです。そこでひとつだけ女子と男子が一緒になったテーブルがあったんですけど、私の横が遠藤大由選手で、お互いめちゃくちゃ人見知りで全然しゃべれなかったことを一番覚えています

10年の代表活動の中でもっとも印象に残っているのは、オリンピックでも世界選手権の試合でもなく、焼肉屋で隣り合った先輩の男子選手とまったくしゃべれなかったこと。

そんな独特な言葉を紡ぎ出した彼女は、代表生活10年の歩みをこう表現する。

「本当に成長したなって思います。今はちょっとしゃべれるようになりました」

シャイで内気だった少女がはじめて注目を浴びたのは、16歳の時だった。

2013年、日本で開催された国際大会「ヨネックスオープンジャパン」で、ワールドツアー史上最年少での優勝を果たす。若干16歳が成し遂げた快挙に、「天才選手が現れた」と世間は衝撃を受けた。

翌年からは、忙しく海外を転戦する日々がはじまる。

世間からのプレッシャーにさらされ、ときには壁にぶち当たることもあったが、当時は「学ぶことやたくさん経験したり強い選手とやれることがすごく楽しかった」という。

2016年には19歳でリオ・オリンピックに出場し、オリンピック初出場ながらベスト8の好成績を収める。以降も順調に活躍を続け、20歳の時には日本人シングルス勢で初めて世界ランキング1位に輝いた。

10代で世界のトップ選手に仲間入りし、日本のエースとしてずっと走りつづけてきた彼女は、19歳から21歳頃までの記憶がほとんどないという。それほど濃密な時間を駆け抜けてきたのだろう。

◆東京オリンピックでの挫折を乗り越えた“特別な試合”

しかし、メダルが期待されていた東京オリンピックではベスト8敗退に終わり、大きな挫折を経験する。

潮田:「東京オリンピックを今振り返ってみていかがですか?」

山口:「結果として銅メダルやもっと上の成績を残したかったという気持ちはあります。気負いすぎてしまったので、もっと割り切って、思い切ってやれたらどういう結果になったのかなと」

思うようなプレーができず、悔しさだけが残った自国開催のオリンピック。力が出せなかった理由は精神面にあった。

山口:「いつもは結果とかそんなに気にせずに、楽しく自分の納得するプレーができたらいいなと思って試合に入ることが多いんです。でも、東京オリンピックではいろいろな人の思いを感じましたし、それに対して自分が応えたいと思ったのが硬さにつながったのかもしれません」

潮田:「オリンピックが終わって、やっぱり気持ちを整理するのがすごく難しかったと思うんですが、どういう風に気持ちの整理をつけていったんですか?」

山口:「オリンピックが終わってしばらくお休みをもらったとき、最初に試合したのが“ミニ国体”でした。高校生の頃の同級生と一緒にチームをつくって、団体戦、ダブルスもやりました。プレッシャーや緊張を忘れて楽しくやれたし、そういう気持ちを一番に味わえたのがよかったなと思います

「それから世界の大会が再開して、はじめて出た試合も団体戦だったのですが、やっぱり団体戦は簡単に負けられないし、オリンピックで期待に応えられなかったぶん、同じ思いをしたくないという気持ちがあったのでがんばりました。

個人戦だったらそんなにモチベーションも上がっていないし、うまくやれなかったと思うんですけど、団体戦でがんばれたことがその後の個人戦にもつながっていったのかなと思います」

◆日本のエースが新たな戦いへ

団体戦でバドミントンを「楽しむ」という気持ちを思い出し、再び前を向いて歩き出した山口。その後の活躍は目覚ましく、2021年12月の「世界バドミントン」で自身初の金メダルを獲得。

5月8日(日)から開催される団体戦「ユーバー杯」でも、日本のエースとしてチームを引っ張る活躍が期待される。

潮田:「日本は前回準優勝に終わって、今年は優勝奪還を目標にしていると思うんですけど、山口選手としては日本チーム、どんなプレーが見られると思いますか?」

山口:「去年はケガなどで出られなかった選手が主力選手でもたくさんいたんですけど、今回はたぶんみんなそろって出場できるんじゃないかなと思うので、日本の層の厚さや総合力を見てもらえるんじゃないかと思います。

第一シングルスの役割としては、勝ってチームに勢いをつけてというのが理想ですし、もちろんそういう気持ちを持ってやりたいと思います。チームとしてはもう一回優勝できるようにがんばります」

そして今年は、8月21日(日)から開催される「世界バドミントン」での連覇も期待される。史上初めて日本で開催される同大会は、山口にとって特別な大会になりそうだ。

山口:「まずは東京オリンピックの二の舞にならないように、楽しくやりたいな思っていますし、特別なチャンスだと思うので、日本のみなさんにもいいプレー、いい結果を生で見てもらえたらなと思います」

連覇がかかる今年の世界バドミントンでは、山口らしい「楽しむ」プレーを。代表10年目の節目を迎える2022年、山口茜が日本を引っ張っていく。

※番組情報:『世界バドミントン国別対抗戦2022 トマス杯・ユーバー杯
◆テレビ朝日地上波(関東地区)
5月11日(水)深夜2:56~

5月12日(木)深夜3:02~

5月13日(金)深夜3:00~

5月14日(土)深夜2:30~

5月15日(日)深夜1:30~

◆CSテレ朝チャンネル2
5月8日(日)午後9:00~ グループリーグ1日目

5月9日(月)午後9:00~ グループリーグ2日目

5月10日(火)午後9:00~ グループリーグ3日目

5月11日(水)午後9:00~ グループリーグ4日目

5月12日(木)午後4:00~ 準々決勝、午後9:00~ 準々決勝

5月13日(金)午後2:00~ 準決勝、午後8:00~ 準決勝

5月14日(土)午後3:00~ ユーバー杯決勝

5月15日(日)午後3:00~ トマス杯決勝

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