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年収1000万円から年俸120円!40歳で夢を叶えたJリーガー、引退後はまさかのスポーツに転身

“激レア”な体験を実際にした「激レアさん」をスタジオに集め、その体験談を紐解いていく番組『激レアさんを連れてきた。』。

1月31日(月)の同番組では、40歳でJリーガーになった“中年の星”のその後を紹介した。

現在44歳のアビコさんは、2020年までJ3リーグのY.S.C.C.横浜に所属し、10代から20代に交じってプレーしていた元Jリーガー。

プロになったのはなんと40歳というから驚きだ。

もともとサッカー選手を目指して23歳でプロテストを受けるが、年下の高校生に吹き飛ばされたことで自信喪失。夢をあきらめ、年収1000万円も稼ぐエリートサラリーマンとして働いていた。

転機が訪れたのは、それから15年後のこと。

久しぶりに体を動かそうと近くのジムへ行くと、トレーナーから思いもよらぬ一言をかけられる。

いい筋肉していますね、まるでアスリート!

実はこれ、“リップサービス男”として有名なトレーナーの営業トークなのだが、そんなことととは知らないアビコさんはこの言葉に強い衝撃を受け、15年間封印していたサッカー選手への夢がよみがえる。

「俺はまだやれる…、あの時の後悔を晴らすなら今しかねぇ!!」と決意を固めると、ここから驚きの行動に出た。

まずジムが終わると会社に直行し、「俺Jリーガーになります!」と退職届を提出。そして再びジムへ戻り、今度は「会社辞めてきました。Jリーガーにしてください!」と宣言。驚くことに、これらは1日の中で起きた出来事だった。

◆40歳で念願のJリーガーに!

こうしてJリーガーへの道を本気で目指すことになったアビコさんは、さまざまなトレーニングに励んだが、なかでも力を入れていたのが、知らないチームに潜りこんでの草サッカー。

関東中の試合に勝手に出向き、円陣に飛び入り参加して「俺を使ってみてください」と直談判。“流しのフォワード”として何試合もはしごし、試合勘を鍛えていった。

そんなトレーニングの甲斐あり、やがてアビコさんの体力数値はプロレベルまでに。予想を超える成長の末、40歳で当時J2に所属していた水戸ホーリーホックのプロテストに見事合格する。

プロテストで「お金は一切要りません。だから入れてください!」と訴えたため、当時の年俸はなんと10円!

翌年にはY.S.C.C.横浜からオファーをもらい、年俸12倍増の120円で契約し、「年俸120円のJリーガー」としてプレーしていた。

◆引退。そして衝撃の格闘家転身宣言

年齢の壁をぶち破り、長年の夢を実現したアビコさんだったが、2020年に技術の限界を感じて引退を決意する。ただ頭の片隅には、“どうしても鍛えた足が衰えてゆくのが許せない”という思いが…。

そして迎えた引退セレモニーで、トンデモない発言をしてしまう。

まだまだ挑戦をし続けようと思います。格闘家になって来年の『RIZIN』に出ます!

まったくの思いつきながら、衝撃の格闘家転身宣言。こうしてふたたびアラフォーの無謀な挑戦がはじまった。

格闘技をやるといってもどこからどう手をつけていいかわからなかったアビコさんは、ジムのトレーナーを再訪し、今度は「俺を格闘家の体にしてください」と懇願。手探り状態ながら、キックボクサーとしてのトレーニングをはじめた。

そのひとつが、人と対戦することなく、北海道で“羊”を追いかけるという異色の練習。

「人類は動物に敵うことができない」という言葉をテレビで見て感銘を受けたアビコさんは、野生動物の動きを体得すべくはるばる北海道へ。そこで野に放った50 匹の羊を素手で捕まえて、今まで使ったことがなかった反射神経を身に付けた。

やがて人と対戦していないことに焦りを感じ、関東中のジムに出向いての“道場破り”も敢行。サッカーのときと同じ戦法で実践経験を重ねた。

するとそんな彼に興味をもつ大物格闘家が現れる。

元K‐1ファイターで、現在はジム「小比類巻道場」を経営している小比類巻貴之さんだ。

小比類巻さんはアビコさんが格闘家に挑戦していることを知り、「こいつは本物かどうか」とその動きを観察しはじめた。そしてしばらく観察した後、こうつぶやいたという。

可能性を感じるなぁ…

なんとアビコさんの身体能力の高さに可能性を感じ、「基本のテクニックを教えていけばモノになる」と確信。小比類巻道場へ入会させる。

◆26歳差下の高校生との対戦! 奇跡なるか…?

元K-1王者と二人三脚で本格的なトレーニングを開始したアビコさんは、ここから一気に実力をつけていく。

格闘技歴10年以上の選手にも KO 勝ちをおさめるなど順調に勝ち星をあげ、やがてRIZIN出場の最後のアピールの場として、17歳の天才テコンドー高校生・須崎裕次郎さんとの対戦が組まれた。

年齢差じつに26歳。全日本ジュニアテコンドー選手権大会優勝の経歴をもつ少年との対決は、過酷を極めた。

ゴングとともに相手は得意の跳び蹴りを連発。対するアビコさんは間合いを詰めて相手の技を封印し、反撃のタイミングをうかがう。

迎えた最終ラウンド、相手のスキを突いたアビコさんが一気に攻め上げた。怒涛の攻撃でダウンを奪い、形勢逆転する。

そしてすべてを出し切った結果、見事3−0の判定勝ち。格闘技経験ゼロからわずか1年で記念すべき勝利を手にした。

「練習を毎日やっていたので、スタミナもパワーも上回っていた。自分の強みを活かして戦えたのがよかった」と対戦を振り返ったアビコさん。

最初に掲げた年末のRIZIN 出場こそ逃したが、日本を代表する格闘技大会「RIZEライズ」での試合も決定しており、これからも挑戦を続けていくだろう。

番組情報:『激レアさんを連れてきた。
毎週月曜 午後11:15~深夜0:15、テレビ朝日系24局(※⼀部地域を除く)
『激レアさんを連れてきた。』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)
過去回は、動画配信プラットフォーム「テラサ」で配信中

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