最高の笑顔がはじける、ももクロChanワールド!「『ももクロChan』10周年記念 オンラインプレミアムライブ」レポート
ももいろクローバーZのリアルな姿を配信するテレ朝動画のオリジナル番組『ももクロChan』。
11月6日に「『ももクロChan』10周年記念 オンラインプレミアムライブ! ~最高の笑顔でバラエティ番組~」が、テレ朝動画で生配信された。
2時間超えの生配信は、生コントあり、歌あり、10年を振り返る企画あり、マル秘トークあり、サプライズあり…と盛りだくさん。
「最高の笑顔でバラエティ番組」という言葉に偽りのない、オープニングからエンディングまで、笑顔に満ちたプレミアムライブとなった。
◆本番で笑うため、練習もまじめに。配信スタートまでのももクロ
この日の生配信スタジオは、いつもの『ももクロChan』とは違う、緊張と高揚が入り混じった、不思議な空気に満ちていた。
広いスタジオの端には、番組おなじみの“お悩み解決コント”「あーりんロボ」のセットが設置されている。その反対側には大きなカーテンが垂れ、左右にメンバーのイラストパネルが置かれている。いくつもの配線がフロアを這い、8台ものカメラが行き交い、数十名のスタッフが動き回っている。
本番開始15分前、最初にスタジオに入ったのは佐々木彩夏だ。コントのセリフを何度も繰り返しながら、少し緊張した様子。「あーりんロボ」の衣装を試着する間も、ずっとセリフの練習をしている。
そこに来たのは、この日のMCを務める東京03・飯塚悟志。「大丈夫? 本番直前だよ?」と飯塚に煽られても、佐々木は集中している。
佐々木に少し遅れてスタジオ入りしていた玉井詩織が飯塚と談笑しているところに、百田夏菜子と高城れにもやってきた。
そろった4人は和気あいあいと話し、「あーりんロボ」の読み合わせもする。短いコントでも手を抜かない彼女たちの姿に、ももいろクローバーZのすごみを感じる。本番で笑うために、ももクロは努力を怠らない。
配信開始3分前になると、佐々木以外のメンバーと飯塚は和室セットに入る。あーりんロボだけが襖の向こうに待機し、直前までセリフを暗唱していた。
◆コントあり、歌あり、トークあり!盛りだくさんの「ももクロChanワールド」
午後7時。いよいよ「あーりんロボ」から本番スタート。
あーりんロボの畳のセット。通常のバラエティ番組だと出演者がみな大盛り上がりでオープニングが始まるのだが、「舞台仕込み」のハイテンションな飯塚とは対照的に、百田、玉井、高城の3人は浮かない表情。生配信だというのに、やる気が出ないというのだ。
そこで百田が呼び出すのが、佐々木扮するあーりんロボ。『ももクロChan』地上波放送時代の人気キャラで、お悩みを解決するロボだ。芸人界でも屈指のコント師・飯塚とともに、4人は堂々とバカバカしいコントを演じきる。結局は大盛り上がりで番組スタートした!
無事コントを終えると、佐々木はどこかホッとした表情を浮かべながら、あーりんロボの衣装を脱ぐ。
配信でオープニングVTRが流れている間に、8台のカメラは180度転回し、フォーメーションを決めた4人にレンズが向けられる。ももクロによる歌である。
コントでのおふざけもどこへやら、そこにはアイドルとして立つ4人がいた。『ももクロChan』の衣装であるオーバーオール&パーカー姿でパフォーマンスする4人が、どこか新鮮だ。
最初の曲は『On Your Mark』。ファンキー加藤の作詞作曲で、2020年の田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)の入場曲である熱い応援ソングでの幕開け。
2曲目は『ツヨクツヨク』。ライブではタオルを回して盛り上がる楽曲だが、この日は踊りに専念する4人がレアだった。
『ももクロChan』はたしかにバラエティ番組だが、この瞬間の4人は、まぎれもなくトップアイドル。バラエティとアイドルの塩梅がなんとも絶妙なのが、ももクロの魅力だ。
百田の「さあ皆さん、ようこそ『ももクロChanワールド』へ! 楽しい時間は始まったばかりです」という開会宣言のあと、玉井が「こちらをご覧ください」というと、配信は再び過去の名場面をまとめたVTRへ。
その間スタジオでは、歌唱パートでバックにかかっていた赤い幕がせり上がり、高さ4メートル超の巨大なすごろくパネルが姿を現す。
ひな壇には、番組にゆかりのある6人の芸人、ドランクドラゴン・鈴木拓、平成ノブシコブシ・徳井健太(佐々木推し)、土佐兄弟の有輝(高城推し)と卓也(エビ中(私立恵比寿中学)推し?)、そして東京ホテイソンのたけるとショーゴが座っている。
VTR明け、早々に玉井から「サトシにとって、『ももクロChan』とは?」と振られた飯塚は照れたように笑いながら「『タモリ倶楽部』の練習の場」と答える。「サイテー!」とヤジが飛ぶなか、百田に「『ももクロChanだって何回やっても緊張する』って言ってたくせに」と本番前の発言を暴露される飯塚。
しかしすかさず「緊張しない現場なんかない!」とさすがの返し。こんなにも軽快なやりとりを、何気なくやってのけるももクロと飯塚に、5人の相性のよさをあらためて感じる。
その後もひな壇芸人たちを相手に、まったく物怖じすることなくやりとりするももクロ。徳井が「『ゴッドタン』出てるつもりで、この番組出てる」というように、芸人たちも気合いが入っている様子。
芸人にとってこの『ももクロChan』はバラエティ番組として相当ハードルが高いようだ。
◆芸人顔負け!ももクロ、驚異のバラエティ力!
最初の企画はすごろくパネルを使った「ももクロChan クロニクルゲーム」。10年間の歴史を、すごろくで振り返るゲームだ。制限時間内に規定のポイントを獲得すればご褒美がもらえるとあって、メンバーはやる気じゅうぶんだ。
10年分の名場面・珍場面を写真とVTRで振り返るこのコーナーは、当時を振り返るメンバーたちの思い出話が聞ける貴重な機会になった。
「ZEPP TOKYO まさかの3部公演で 大いに自信をつける」というマスでは、トップアイドルになる前の、下積み時代のももクロの苦労が語られる。
毎日、スタッフに怒られながら成長した時代。玉井が語った「(スタッフの)決めゼリフが『お前ら、ちょっと来い』」だったというエピソードには、当時の奮闘があったからこそ、今のももクロがいるのだとあらためて気づかされる。
「踊り食いしたタコが鼻に入ってラッキー」のマスでは、当時多くの芸人が嫉妬したという高城の鼻にタコの足が入っていく衝撃VTRが紹介されるなど、アイドルらしからぬ映像も大放出。
玉井の「芸人の皆さん、悔しいと思う」という言葉どおり、笑いの神様に愛された高城は、今観てもおかしい。この日も「吸盤がまだ生きてるんで、奥のほうで吸われる感覚が忘れられなくて」と当事者にしか語れないエピソードで、芸人たちを大いに湧かせた。
あくまでもバラエティ番組である『ももクロChan』。10年間にわたって彼女たちが体を張って、乗り越えてきた数々の瞬間を、またあらためて振り返りたくなる良企画だった。
◆“過ごしたときがボクらをつなぐよね”『ももクロChan』笑顔の大団円!
「ももクロChan クロニクルゲーム」のほかにも、番組にゆかりある人たちからのコメントVTRが流れたり、6つのNG映像理由をメンバー自ら語る「地上波では話せなかった 禁断の映像バナシ」というコーナーも行われ、てんこ盛りの2時間になった。
それに加えて、クライマックスでは超ド級のサプライズまで飛び出し、スタジオは大盛り上がり。
エンディングでは鈴木拓が「驚くことに全部が中途半端に終わっちゃった」と述べたように、すべてがやりっぱなしで、楽しかった思い出だけが残るこのオンラインライブは、ももクロらしさ全開だった。
スタッフの仕掛けをおもしろがり、ただ愉快に遊んでいる彼女たちの姿こそが『ももクロChan』の魅力なのだ。収録に途中参加したテレビ朝日アナウンサー・弘中綾香(玉井推し)の「こういうわちゃわちゃも『ももクロChan』ですよね」という言葉が印象的だった。
ラストは出演者たちの目の前で、『スターダストセレナーデ』を笑顔で披露。
“過ごした時が ボクらをつなぐよね、いつでも”という歌詞に表れているように『ももクロChan』は、ももクロとゲスト、番組ファン、モノノフたちをつなぐ大切な場所。そんなかけがえのない番組が、これからも末永く続くことを願ってやまない。
生配信終了後は、アフタートークを収録。「ももクロChanはタモリ倶楽部の練習」という飯塚発言の、意外な本音が語られたり、ももクロのバラエティ力の高さを芸人たちが絶賛したりと、こちらも見逃せない内容がたっぷりだ。
◆ももいろクローバーZの『ももクロChan』収録感想
──今日の収録はいかがでしたか?
百田:「『ももクロChan』の生配信ははじめてで、「あーりんロボ」のために、飯塚さんと何度も合わせたりするのは新鮮でした。」
佐々木:「一番緊張しちゃった(笑)。」
玉井:「普段の『ももクロChan』は私たちのホームって感じでリラックスしてるんですけど、生配信はさすがに緊張しました(笑)。」
高城:「でも、過去の映像観てたら、いつもの自然体の私たちが映っていて、それにつられていつのまにか生配信だってことも忘れて、楽しんじゃってました。」
玉井:「そうだね。あと、10年続けた番組を2時間で振り返るのは無茶な話で。その語り尽くせないところこそが『ももクロChan』だなぁと思いました。」
百田:「この番組って舞台裏もずっとカメラが追ってて、どこの現場に行っても『Chan』のカメラがあるんですよ。私たちの自然体とか成長していく姿が、私たちが気づかない間に撮ってもらえて。ももクロのすべてを撮られてるので、そりゃすごろくも終わらないよね。」
高城:「また機会があったら、振り返ってみたいね。」
──10年間を振り返って、成長したなと思うところはありましたか?
佐々木:「成長したこと…ないかも(笑)。振り返ってみて、私たちって全然変わらないなって思いました。昔から、撮れ高とか気にしたことなくて、楽しいと思えることをみんなで楽しんでる素顔をお届けするスタイルはずっと変わってない。メンバーもスタッフもみんなずっと一緒だから、大人にはなったけど、精神年齢が上がってないのかも(笑)。」
百田:「もうちょっと変わってると思ってたよね。」
佐々木:「うん。VTR観ながら、あのときおもしろがってたことに、今も同じテンションでゲラゲラ笑っちゃうなぁって思ってました。」
玉井:「『ももクロChan』をたまに家で観返すんですけど、自分は現場にいたから流れは全部わかってるのに、爆笑しちゃうんですね。お母さんに「よくそんなに笑ってるね」って呆れられてます(笑)。」
高城:「スタッフさんの編集にも愛を感じたなぁ。ずっと変わらず、みんなでやってるからこそだと思います。その愛を、私たちも番組を通して返していきたいなと思いました。」
百田:「バラエティについて、何も知らないころからやってきて、バラエティのことを全部この現場で自然と学べたのはよかったなって思います。バラエティ番組が怖いと思ったことがないのは、この番組のおかげなのかなって。」
──最後にこれから挑戦したいこと、がんばっていきたいことを聞かせてください。
高城:「やっぱり地上波のゴールデンで、『ももクロChan』らしく、はちゃめちゃにやりたいんですよね。あと、万人受けするというか、大先輩のドリフターズさんがやってた『8時だョ!全員集合』みたいな番組になれたらいいなって思ってます。」
佐々木:「でも『ももクロChan』は、裏側にも密着してくれる番組なので、私たちのすっぴんとか、だらだらした姿がゴールデンで流れると思うと…(苦笑)。」
高城:「たしかにそうだね(笑)。」
佐々木:「もちろんゴールデンでみんなに観てもらいたい気持ちもあるんですけど、配信番組だからこそのよさもあるので、そこは難しいですね!」
玉井:「この番組のよさって、変わらないことなんじゃないかなって私は思ってて。10年も番組が続くと、どうしても変えたほうがいいんじゃないかって悩むと思うんですけど、『ももクロChan』は、やってることも、スタッフさんも変わらない。私たちが一番自分らしくいられる場所が『ももクロChan』なので、変わらずに大切にしていきたいです。最近は個人でもテレビに出る機会が増えましたが、リーダーが天才的なおもしろさを発揮するの、ここしかないんですよ(苦笑)。」
百田:「やめてよっ! まぁ…たしかにね(笑)。」
玉井:「あと、最近はなかなかロケができてないので、復活させたいなって思います。」
百田:「さっき『ももクロChan』は裏側も撮ってるって言ったけど、実は『ももクロChan』でさえ映しきれてないメンバーのヤバいことってあるんですよ。そういう動画が、私のケータイに入ってるので、大放出企画をしてみたいです。」
佐々木:「えーっ! やめてよ。私だってかなちゃんのヤバい映像持ってるよ?」
百田:「ヤバいヤバい、さらし合いになっちゃう(笑)。」
佐々木:「でもたしかに、もっと売れるためには適度な暴露が必要って、徳井さんも言ってたからな…。」
百田:「こんなふうに、これからも楽しい私たちを届けられたいいなって思います!」
◆「『ももクロChan』10周年記念 オンラインプレミアムライブ!~最高の笑顔でバラエティ番組~」見逃し配信公開中
2021年12月13日(月)まで見逃しアーカイブが配信中(12月12日(日)まで配信チケット販売)