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フィギュア鍵山優真(18歳)、シニア2年目の重圧をはねのけられるか。五輪シーズンの挑戦に必要なのは“初心”

11月5日(金)より、フィギュアスケート・グランプリシリーズ第3戦イタリア大会が開幕する。

注目の選手は、昨シーズンにシニアデビューし、初出場の世界選手権でいきなり銀メダリストとなった鍵山優真(18歳)。

写真:森田直樹/アフロスポーツ

一躍、北京五輪のメダル候補に名乗りを上げた18歳は、五輪シーズンのグランプリシリーズでも輝きを見せられるのか?

テレビ朝日で解説を務める荒川静香氏と織田信成氏は開幕前の9月30日に対談し、大会の展望を語った。

◆鍵山優真がGPシリーズ初戦

――イタリア大会の男子には、日本から鍵山優真選手と友野一希選手の2人が登場します。鍵山選手は世界選手権のメダリストとして臨むグランプリシリーズになりますね。

織田:「僕はいったんメダリストということは忘れて、初心で臨んだ方がいいんじゃないかなと思います。背負うものが生まれると、失う怖さみたいなものが出てしまうかもしれませんから。まだ若いので失敗しても誰も責めたりしないですし、はじめてグランプリシリーズに出るぐらいの気持ちで挑んでほしいです。

技術的な部分でいうと、4回転はもちろんクオリティーを含めて素晴らしいですし、スケーティングも今の世代らしく隙がない。ステップもスピンも素晴らしい選手だと思うので、もうそれ(気持ちの問題)だけかなと感じています」

――荒川さん、鍵山選手の魅力はどんなところだと感じますか?

荒川:「やはりジャンプの跳び上がりから着氷が非常に滑らかで、かなりいいジャンプだという印象を与えられるところだと思います。意外なことに本人はスピンが好きで、スピンを練習するのがとにかく好きなんですよ。そういったことからも、ジャンプだけではなくいろいろな部分から加点を重ねられる選手だなと思います。

ジュニアの選手は徐々に完成していく選手が多く、スケーティングや表現力は後から伸びてくるなかで、鍵山選手は完成度の高いすべての技を持って戦っています。だからこそ、世界のトップレベルまで一気に駆け上がったのでしょう。このグランプリシリーズ1戦目にどんな戦いをするのか、鍵山選手自身も大事だと思っているんじゃないかなと思います」

――そして織田さん、友野選手についてはいかがでしょうか?

織田:「友野選手は、大学を卒業してから本当にスケートに集中できる環境が整って、ジャンプの跳び方やジャンプ自体のキレも昨シーズンよりすごくよくなったんじゃないかなと感じました。

フリーのプログラム『ラ・ラ・ランド』は、友野選手らしいというか、絶対に盛り上がるプログラムだと思います。見ている人をギュッと自分の世界にもってくるところが彼の一番の武器だと思うので、それがどこまでできるかですね」

写真:千葉格/アフロ

――海外勢はどの選手が注目ですか?

織田:「海外勢は、僕の大好きなミハイル・コリヤダ選手(ロシア)。コリヤダ選手は(アレクセイ・)ミーシン氏にコーチが代わって、ジャンプの跳び方が少し変わったと思います。カーブのもっていき方など細かいところが変わって、より安定感が増したかな。

今シーズンはショートもフリーも新しいプログラムを準備していて、とても思い入れのある選曲だと思うので、彼自身も気合いが入っていると思います。

また、ミーシンコーチといえば、アレクセイ・ウルマノフ、エフゲニー・プルシェンコ、アレクセイ・ヤグディンというロシア男子の伝説を支えたコーチですから、もう一度男子の選手を輝かせてあげたいというコーチ自身の気持ちも少しあるんじゃないかなと勝手に思っています」

◆女子は昨シーズンの世界女王が登場

――一方女子では、宮原知子選手と三原舞依選手が出場します。荒川さん、三原選手への期待はどうですか?

荒川:「三原選手は、前回オリンピックに届きそうなところで届きませんでした。この4年間、悔しい思いもあって、病気もあって、いろいろ乗り越えてきたシーズンだと思います。そんななかで昨シーズンカムバックして、スケートを滑るよろこびがあふれるような演技を見せてくれました。

どの大会でも安定して自分の力を出せる強さがある選手ですから、ここでしっかりと自分のパフォーマンスを出し切ってほしいですね」

写真:森田直樹/アフロスポーツ

――そしてイタリア大会の大きな注目が、昨シーズンの世界選手権で優勝したロシアのアンナ・シェルバコワ選手。世界女王がどんな演技を披露するのか楽しみですね。

荒川:「技術力の高さはもちろん、勝負強さや集中力の高さもシェルバコワ選手の武器です。ただ、成長途上の身体も徐々に変化していくでしょうし、今シーズンどういった変化があるのか…。ロシアは世界選手権でメダルを獲っても次のシーズンで代表になれる保証のない厳しい国ですから、かなり緊張感を持って進んでいるでしょう。

写真:Raniero Corbelletti/アフロ

あとは(平昌オリンピックでアリーナ・ザギトワ選手を金メダルに導いた)エテリ・トゥトベリーゼコーチのチームということで、オリンピックシーズンの戦い方を熟知したチームの中で戦うことになると思います。持っている力は間違いないので、それをどこまで使ってくるかというところですかね」

番組情報:『フィギュアスケート・グランプリシリーズ2021』イタリア大会

◆地上波
11月6日(土)深夜3:40~ 男女ショート(関東地区)
11月7日(日)深夜1:55~ 男女フリー(関東地区)

◆CSテレ朝チャンネル
全競技・全選手・会場音のみで放送
12月1日(水)あさ7:00~

◆ABEMA
地上波放送(競技部分)を見逃し配信

◆テレ朝動画
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見逃し視聴、特典映像も!詳しくは、テレ朝動画HP

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