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【世界ラリー(WRC)】トヨタ、ラッピは総合1位も、ラトバラは… 第9戦ラリー・フィンランド デイ3結果

現地時間の7月29日、FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・フィンランド」のデイ3(SS14~SS21)が行われた。

WRC屈指の超高速ラリー3日目のトップに立ったのは、今年デビューを果たしたフィンランド人のエサペッカ・ラッピ(トヨタ)だ。まだ26歳の若きドライバーが、母国ラリーの総合首位、そして初優勝に手をかける位置にまでつけた。

2番手には同じくフィンランド人のテーム・スニネン(フォード)、3番手もフィンランド人のユホ・ハンニンエン(トヨタ)が続き、上位3人はすべて“フライング・フィン”が占めている。ラリー・フィンランドは北欧系ドライバーが強いという逸話は今年も崩れることはなさそうだ。

しかし、本当は上位4人がフィンランド人ドライバーによって占められるはずだった。そう、トヨタのエース、ヤリ‐マティ・ラトバラである。じつは、デイ3はラトバラの日だったからだ。

彼はSS14からSS18まですべてステージトップで走り、総合首位にも上がって、誰もがラトバラの母国ラリー4勝目までのリーチを信じて疑わなかった。しかし、好事魔多しはまさにこのこと。SS19の11km時点で突然のマシンストップ。ドライビングミスのクラッシュなどではなく、電気系統のトラブル。このトラブルによって、ラトバラはデイリタイアを選択するしかなかった。

ラトバラは自身のTwitterに、マシンシルエットをバックにした写真とともに、「これがラリー。ときに本当に厳しい一面を見せるものだ。しかし、Sisu(フィンランドではフィンランド魂とか、妥協しない強い心を示す言葉)と共に、僕たちは再び立ち上がり、戦いを継続していく」と気持ちを投稿した。

この出来事に、ラリーをリードするラッピも素直に喜べない。

「とても複雑な心境だよ。僕自身、ラリーをリードしているのに、これほど残念な気持ちになったことはない。でも、これもラリーの一部。僕たちはこのサバイバルを生き残ってラリーをフィニッシュしなければならない。正直、プレッシャーもあるし、リズムをキープすることは簡単ではない。とにかく明日に向けて気持ちを集中し、かつ冷静さを保たなければならない」と、複雑な気持ちを抱えつつもラリーに集中すると語った。

果たして、デビューイヤーでWRC初優勝、しかも母国ラリーでの初優勝という偉業をラッピは達成するのか? また、トヨタのもう1台、ハンニネンは2位を取りにいけるのか? 目が離せない最終日になることは間違いない。

ラリー・フィンランドの最終日は、SS22からSS25を争う。なお、RC1の1~10位までの結果は以下の通り。