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女優しゅはまはるみ、TOEIC800点を目指して邁進中!夢は海外進出「50歳までに達成できるといいな」

2018年、ミニシアター2館での公開から300館以上の劇場で拡大公開になるという異例の大ヒットを記録した映画『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督)で主人公の妻・日暮晴美役を演じてブレークしたしゅはまはるみさん。

劇場は連日超満員の大盛況。その後は『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)、連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)など話題作に次々と出演することに。

2020年には有名パーソナルジムで約15キロのダイエットに成功。次は海外ドラマ出演という夢を叶えるべく英会話の勉強に励んでいるという。

◆『カメ止め』の大ヒットで話題作に次々と

『カメラを止めるな!』が公開されるまでは、映像作品では小さな役柄を演じることが多かったというしゅはまさん。公開後は大きく変わったと話す。

「それまでは1シーンとかの出演だったので、アイデアを出すのも遠慮しているところがあったんです。でも『カメ止め』で上田監督は、『どんどん意見を出してください』って。10アイデアを出したら、そのうち半分くらいは取り入れてくれたんです。それで、アイデアがあったらどんどん言ったりやったりしていいんだというのをはじめて経験できたのは大きかったですね」

-それから映像作品でもいろいろとアイデアを出されるように?-

「そうですね。もしかしたらときには嫌がっていらっしゃる監督さんもいるかもしれないんですけど、思ったら言っておかないと。それでプラスになれば作品にとってもプラスになるからいいし、もしそれを嫌がる監督さんだったらどの道その後も合わないだろうから、お仕事をしなければいいだけかもと、お互いのために(笑)」

印象的な役柄も多く、『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)には2019年と2020年に出演。掃除、洗濯、料理などの家事を完璧にこなす松岡昌宏さん演じる家政夫・三田園薫(ミタゾノ)が、派遣された家庭を崩壊させた後、再生へと導いていくさまを描くもの。

しゅはまさんはミタゾノが所属する「むすび家政婦紹介所」の家政婦・式根志摩役で出演。ウワサ好きでとくに男女関係のスキャンダルが大好物というユニークなキャラを、コメディセンスを発揮して好演し話題に。

「出演が決まったときはマネジャーさんと大喜びしました。『むすび家政婦紹介所』の所長役が昔から尊敬している余貴美子さんでしたし、ご一緒できるなんて夢のようでした」

-撮影はいかがでした?-

「みなさんににこやかに迎え入れていただいて、とても楽しくてすてきな現場でした。そこに加わることができたことが本当にうれしかったです。ここでも小道具をもち込んだりさせていただきました」

-『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)は『カメ止め』より前からですか?-

「はい。はじめて出演させていただいたのはそうなんです。『カメ止め』とはまったく関係なく、普通にお仕事としてお声をかけていただいて」

-やってみていかがでした?-

「おもしろかったです。1回目のときはよくわからなかったんですよね。笹野高史さんの『スカッとばあちゃん』に出させていただいたんですけど、台本をいただいたのが撮影間近で現場の様子もわからないし、セリフを覚えるだけで精一杯で、とにかくなんとかやろうと思って行って。それでも楽しくやらせていただきました。

今は、どういうふうにしたらこの台本がよりおもしろくなるか前もって考えて行けるようになったので、ますます楽しんでいます。悪役ってなかなかそんな頻繁にないじゃないですか。しかも、あんなにわかりやすいイヤミな役は普通のドラマではそうそうないので、ありえないようなことも想像して演じるのはおもしろいです(笑)」

©︎ルネシネマ

※映画『あらののはて』8月21日(土)全国順次公開中
配給:Cinemago
監督:長谷川朋史
出演:舞木ひと美 髙橋雄祐 眞嶋優 成瀬美希 藤田健彦 しゅはまはるみほか

◆映画を企画から考えるためにユニットを結成

しゅはまさんは、俳優・藤田健彦さん、長谷川朋史監督とともに映画製作ユニット「ルネシネマ」を結成。

企画から考える女優になろうと映画製作に意欲的に取り組み、2019年には第1弾となるしゅはまさんと藤田さんがW主演をつとめたオムニバス三部作、映画『かぞくあわせ』(『左腕サイケデリック』長谷川朋史監督/『最高のパートナー』大橋隆行監督/『はなればなれになる前に』田口敬太監督)を公開。現在「ルネシネマ」の第2弾、映画『あらののはて』(長谷川朋史監督)が公開中。

「『ルネシネマ』を作ったのはだいぶ前で、最初のきっかけは『カメ止め』が一般公開される前です。『カメ止め』は一般公開前の1週間のイベント上映までがパッケージのワークショップだったんです。そのイベント上映を長谷川(朋史)さんも見に来てくれて、めちゃくちゃおもしろがってくれていたので、『じゃあ今度一緒に映画を作ろうよ』って話をもちかけて。

その1か月後に田口(敬太)監督作品が同じK’sシネマでやっていたのをみんなで一緒に見に行って、すっごく好みの映画だったので、『じゃあ、田口君に作品を撮らせようよ』って飲み会の悪ノリで盛り上がったのが最初です」

-すごいですね。それでわりととんとん拍子に?-

「そうですね。そこは本当に古くからの演劇仲間のノリでトントンといったというか、本当にまだ居酒屋の悪ノリだけの状況ですけどね。そこから本当にやることになるまでは、ちょっと時間がかかりました」

-『かぞくあわせ』は3つの短編で構成されていますが、どういうことで撮ることに?-

「あの短編は長谷川さんのやる気と本気で。長谷川さんは舞台の演出はやっていましたけど、映画を経験したことがないのでとにかくとりあえずやってみようということで、同じ撮影場所、撮影日数1日(24時間)という条件のもと、監督3人であの順番で撮ることになりました」

-3作品ともそれぞれテイストがまったく違っていておもしろいですね-

「そうですね。みんなそれぞれの味が出て全然違う作品になりました。もともとは10分ずつくらいの3本の短編のはずだったのが、田口君の作品だけなぜか長くなってしまって(笑)。でも、そうしたらありがたいことに『3本そろったら長編になるね』ということで上映が決まりました(笑)」

-撮影はいかがでした?-

「『かぞくあわせ』は仲間内という感じで楽しかったです。現場が鎌倉のほうでちょっと遠かったので、スタッフと主要キャストは合宿みたいにして泊まりこんでいたから、翌朝余裕があるときは楽しく飲んでいました(笑)」

-2019年に上映したときはどんな感じでした?-

「連日お客さんが来てくれて、リピーターも多く、とても楽しかったです。お祭りみたいでした(笑)」

-「ルネシネマ」第2弾となる映画『あらののはて』も公開に-

「この作品は私はそんなには出てないので、メインキャストに宣伝を頑張ってもらわないといけないんですけど(笑)」

-長谷川監督は「とりあえず、『次を撮ったほうがいいんじゃない?』というしゅはまさんの言葉がなかったら、形にはなっていなかった」とおっしゃっていました-

「全然覚えてないや。丸投げプロデューサー気質なのかな(笑)。『あ、やるの?じゃあ、この日だったら空いているからこの日でいいんじゃない?』という感じだったので、企画に加わった気はあまりないです(笑)」

※映画『あらののはて』
高校2年の冬にクラスメートで美術部の大谷荒野(髙橋雄祐)に頼まれ、絵画モデルをした野々宮風子(舞木ひと美)は、そのときに感じた理由のわからない絶頂感が今も忘れられない。それ以来、風子は荒野に会っていなかったが、8年後、友人の珠美(しゅはまはるみ)にそそのかされ、荒野にもう一度自分をモデルに絵を描けと迫る。

-この映画でしゅはまさんは、絵画教室の先生役ですね-

「はい。絵画教室の生徒役が、私が以前から舞台上で見て知っている小劇場界のレジェンドのおじさまたち、政岡泰志さん、小林けんいちさん、山田伊久磨さんの3人だったんです。小劇場界でこの方たちを知らない人はモグリって言われるぐらいのおじさまたちだったので、ムダに緊張してました(笑)。

おもしろ合戦をすぐはじめちゃうようなおじさまたちなので、私が芝居で普通のことをしたら、あとでよそで『しゅはまさんね、1回やったことがあるけど、全然たいしたことなかったよ』って言われるんじゃないかと思ってビクビクしていました(笑)」

-「ルネシネマ」第3弾となる次回作もすでに完成しているとか-

「はい。長谷川さんが若いときに舞台のために作った脚本がもとになっている『とおいらいめい』という作品です。2004年のその舞台は私が主演だったんですけど、15年も前になるので映画では若い子にバトンタッチしています(笑)。そして、じつは第4弾の製作も決まったんです! どんな作品になるのか楽しみで仕方ないです!」

◆約15キロのダイエットで初のグラビア撮影も

2020年、しゅはまさんは有名パーソナルジムとの企画でダイエットに挑戦し、14.7キロの減量に成功。45歳にして初のグラビア撮影に挑み、デジタル写真集『オンナを止めるな!』をリリースしたことも話題に。

-約15キロの減量、すごいですね。衝撃的でした-

「頑張りました。ダイエットにはこれまでにもいろいろ挑戦していたんですけど、ここまできたら自力じゃムリなのでは?と思って(笑)。マネジャーに相談したらこういうのがあるよって教えてくれたので挑戦することに」

-コロナ禍でよくリバウンドしませんね-

「リバウンドしています。体重が3、4キロ増えたらまた必死になって減らすというのを繰り返しております、この2年」

-夜中にポテトチップスを食べたりする生活はもう完全にやめたのですか-

「全然、食べますよ(笑)。だから体重が増えて、『あー、やばい。もうこれ以上だめ』って、またちょっと頑張るという繰り返しです」

-ダイエットはつらかったですか?-

「やっている最中は、実際はそんなにツラさは感じませんでした。筋トレと有酸素運動、食事のコントロール、トレーニングは週に2回で4か月間。筋トレも思っていたほどハードではなかったので、あまり苦にはならなかったです。

つらかったのは、その期間に3本もお芝居に参加していたんです。お芝居って稽古後によく飲みに行ったりするんですよ。『行っても飲めない』、『だったら行けない』みたいなのはつらかったです。

まだ企画をやっていることを公にできなかったときは体調を理由に断わったり、企画でやっていることを言わずに『ちょっと今、糖質制限しているんだ』という感じで言っていたんですけど、『何で?』とかってすごく言われるから、お互い半ギレみたいになりますよね。『何でじゃないよ。私が糖質制限やったっていいでしょう』みたいな(笑)」

-いろいろな誘惑に負けずにやり通したのはすごいですね-

「そうですね。そう言われると本当にそうかもしれないですけど、やっぱり自力のダイエットじゃないというのは本当に強いですね。自力だったらできなかったと思います(笑)」

-今後の予定は?-

「延期になったり中止になったりしたのもあってしばらく舞台から離れていたんですけど、久しぶりに舞台の予定が決まっているので、本当にそれはすごく楽しみにしています。まだ年内はちょっとコロナ禍でバタバタしそうな気もしますけど、決まっているのは来年の舞台なので来年は大丈夫だろうな、大丈夫になっていてほしいなと思いながら」

-コロナ禍で新たにはじめられたことはありますか-

「新たにはじめたというかこれも展望なんですけど、アメリカのドラマに出たいなと。50歳までに達成できるといいなと思って英会話の勉強をはじめました。とか言って、じつは今ちょっと停滞しちゃっているんですが、なんとか頑張ろうと思っています(笑)」

アメリカの連続テレビドラマに出演する夢を叶えるべく、TOEIC800点を目指して邁進する姿をリポートしていくためにYouTubeチャンネル『しゅはまるチャンネル』も開設。いろいろなことに挑戦し続けているところがカッコいい。(津島令子)

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