カズレーザーが解説する「現代アート」 マヂラブも、フワちゃんも、AKB48も“アート”
過去に大きな失敗をやらかした“しくじり先生”たちが自らのしくじった経験をさらけ出し、人生の教訓を伝授してくれる反面教師バラエティー『しくじり先生 俺みたいになるな!!』。
7月5日(月)放送の同番組では、しくじり学園の看板講師・カズレーザーによる「現代アートの価値がわからず、恥をかかないためのお授業」がおこなわれた。
今回カズレーザーが選んだテーマは、自身も好きだという「現代アート」。
昨年、イギリス・ロンドンの電車内で世界的に有名なアーティスト・バンクシーの新作が見つかったが、最低でも数千万円の価値を持つ作品であるにもかかわらず、清掃員が落書きと間違えて消してしまうアクシデントが発生。
カズレーザーは、このように現代アートは価値がわかりづらいものが多いと説明。しかし、現代アートが何なのかわかれば「“億”で売れる絵が描けるようになるかもしれない」と生徒たちを焚きつける。
◆現代アートはインパクトのある話題性が評価される!
今回は、現代アート界で起きたしくじり事件を題材に授業を展開。
最初に紹介されたのは、2015年、イタリア北部の美術館で起きた「ボルツァーノ美術館新進気鋭アーティスト大激怒事件」だ。
この美術館にはゴールドシュミート&キアリという女性2人組アーティストのアートが展示されていたのだが、展示から数日後、なんとゴミと間違えられて片付けられてしまったという。
彼女たちのアートはシャンパンの空きビンや使い終わったクラッカーなどを丸々ひと部屋に配した作品だったが、実際に展示会初日、オープニングパーティーが開かれていたことから清掃員が勘違い。2人は「ひどい出来事だ!」と大激怒したとか…。
なぜゴミと勘違いされるようなものに価値があるのか?
カズレーザーは、それこそが現代アートに価値が生まれる3大要素のひとつだと解説。
つまり現代アートは、“インパクトのある話題性”が評価されるということ。今まで誰もやっていないインパクトのある手法と、その話題性が評価されるのだと話した。
◆マヂラブもオードリーもハライチも現代アート!?
では、なぜ美しさより話題性が評価されるようになったのか?
カズレーザーいわく、そのきっかけは“現代アートの父”とよばれるマルセル・デュシャンが1917年に発表した『泉』という作品。
『泉』は既製品の便器に架空の人物のサインを描いただけの作品で、これは芸術なのか議論が巻き起こり、作者がデュシャンだとわかるとさらに論争が過熱した。
カズレーザーは、マルセル・デュシャン以前のアート界では「見た目の美しさや高度な技術こそがアート」という価値観だったのに対し、デュシャン以降は「目に訴えかける美しさだけがアートじゃない。脳に訴えかけるインパクトこそがアート」というように基準が変わってきたと分析。
その構造をお笑いに例え、漫才なのにほぼしゃべらないというインパクトのある手法でM-1チャンピオンになったマヂカルラブリーも「“漫才論争”が起きた時点で現代アートです」と断言する。
ほかにも「演奏しないビジュアルバンド・ゴールデンボンバー」や「大御所にもため口でグイグイいくフワちゃん」、「大人数のアイドルの選挙をエンタメにしたAKB48」もアートだというカズレーザー。
「漫才じゃない」との声が起きたこともあったオードリーの“ズレ漫才”やハライチの“ノリボケ”もアートだと指摘するが、平成ノブシコブシ・吉村崇にだけは「…なんかありましたっけ?」と真顔。
吉村は「おれは芸人じゃないっていう論争が起きてる」という自虐で教室を沸かせていた。
次回7月12日(月)は、カズレーザー先生の現代アート授業完結編を放送!
生徒たちが「アート目利きクイズ」の後半に挑戦。現代アートから学ぶ、物事の本当の価値を見極める方法とは?
さらに、教室に隠された驚きの現代アートも明らかに!
なお、地上波放送直後、深夜0:45からお送りしている「ABEMA」では、カズレーザー先生の授業完全版と、「お笑い研究部」の『オズワルド畠中を考える』を配信中だ。
※番組情報:『しくじり先生 俺みたいになるな!!』
毎週月曜 深夜0:15~深夜0:45、テレビ朝日
※放送終了後から「ABEMA」でも配信!
(1週間無料配信。その後は1年間、有料にて配信)