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西田尚美、’97年の初主演作で多くの映画賞!英語スピーチで爆笑とったハワイの映画祭「すごく嬉しかった」

1993年、ドラマ『オレたちのオーレ!』(TBS系)への出演を機にモデルから女優に転身した西田尚美さん。

それまで演技経験がなかったため悩みに悩んだというが、1995年、はじめての映画『ゲレンデがとけるほど恋したい。』(廣木隆一監督)に出演し、ニュージーランドロケも経験。チャーミングなルックスとナチュラルな演技が話題を集め、1997年には『ひみつの花園』(矢口史靖監督)で映画初主演をはたし、第21回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ多くの映画賞を受賞することに。

◆海外の映画祭で大喝采

『ひみつの花園』で西田さんが演じた主人公・咲子は幼い頃からお金が大好きで銀行に就職するが、銀行強盗事件に巻き込まれて人質になってしまう。ところが犯人の車が青木ヶ原の樹海で横転爆発。咲子は5億円の入ったスーツケースともに吹き飛ばされ、奇跡の生還をはたす。

5億円は世間では爆発で消失したと思われていたが、そうではないことを知っている咲子は単独で探し出すため、驚くべきバイタリティーを発揮。樹海の地質の勉強に運転免許の取得、生活費を稼ぐためにランジェリー・パブで働いたかと思うと、賞金目当てで水泳大会やロッククライミングのコンペにも挑戦。

西田さんは、5億円を見つけるためになりふり構わず全力で突き進む主人公を生き生きとチャーミングに演じ、多くの映画賞を受賞した。

-表情変化の豊かさ、表現力、チャーミングでまさに西田さん以外に考えられないほどピッタリ合っていました-

「ありがとうございます。あの作品も監督が指導してくれたから、演出してくれたからできたという感じでした」

-矢口監督はどんな感じでした?-

「飄々(ひょうひょう)としていて冷静なポーカーフェイスなので、何を考えているのかわからなくて、それが怖いなあって思いました(笑)」

-主演ということでプレッシャーもあったと思いますが-

「主演という意識がなかったので、プレッシャーはあまりなかったです。台本をいただいて最初に読んだときに本当に爆笑したんですね。『これをやるんだ』と思って(笑)。『こんなこと人間ができるんだ』って思いながら読んだんですけど、あまりそういうのは気負っていなかったかもしれないですね」

-だからかえって自然な感じでよかったのかもしれないですね。それにしてもお金に対する執着心がすごくてユニークなキャラでした-

「そうですよね。あんな人がいたら迷惑だなぁって(笑)」

-それでもどこか憎めないヒロインになったのは西田さんだからこそだと思いますが、撮影は大変だったのでは?-

「撮影は2、3週間という短い期間だったので、キツかったですけど、毎日楽しかったです」

-撮影で印象に残っていることは?-

「スタッフさんがエキストラ役で結構出られたりしていて、私が家の中で『わかった、決めた』みたいな感じでダーッと去って行き、すぐに一瞬で入れ替わるというシーンがあるんですね。裏のシーンではスタッフさんが衣装を着て私になって走ってくれて、そこに私がスライドして入れ替わってリュックを背負って、『行くぞ!』みたいな感じで走る。そういう入れ替わりのシーンなどがすごくおもしろくてワクワクしました。

あと、四駆の後ろに飛び乗って、しがみついたまま車が走るシーンがあるんですけど、車に飛び乗る瞬間は私がやって走る車にしがみついているのはスタントマンの方なんですね。あのシーンを最初私は自分でやるのかなと思ってドキドキしましたけど、スタントマンの方だと聞いてホッとしました。こんなどんくさい私がやっていたらどうなったかと思って(笑)。絶対に転んじゃって迷惑をかけることになっちゃいますからね」

-ユニークなシーンがいっぱいありましたし、国内外でいろいろな賞も受賞されて、西田さんの名前が広く知られることになりました。第17回ハワイ国際映画祭でも主演女優賞を受賞されましたが授賞式には行かれました?-

「はい。この作品の企画、製作である『ぴあ』の方たちとハワイ国際映画祭に行きました。すごく楽しくてよかったです。ものすごく盛り上がりました。

賞をいただいたスピーチをどうしようかということになって、私が演じた咲子はコーヒーを飲みに行こうと誘われると、『おごりだったら、その分お金をちょうだい』と言うような女の子なので、『アメリカだから映画の中と同じように言っても絶対にウケるはず、笑うよ』って言われて(笑)。

英語に訳してもらって、『こんな賞をくれるんだったら、その分お金をちょうだい』って言ったんです。そうしたら会場のみんなが手をたたいて爆笑してくれて(笑)。盛り上がりました。

セレモニーが終わってホテルまで歩いて帰ったんですけど、いろんな方たちが車で帰られていて、私に向かって『最高だったよ』って言って手を振ってくれたりして、すごくうれしかったです。とてもあたたかい映画祭でした」

-ハワイでも主演女優賞を受賞、日本でもアカデミー賞の新人賞をはじめいろいろ受賞されました-

「それはご褒美みたいなものでありがたいことだし、自分にとっていい経験になったと思いますけど、作っている最中は必死だし、そんなことはまったく考えてもいませんでした」

-どちらかというと低予算映画なのでみんなで一丸となって作っている感じはあったでしょうね-

「そうですね。みんなで一緒に作る、モノづくりの楽しさは大きかったです。工夫して手作りで撮影を進める現場だったので、すごく仲良くなりました。スタッフさんとも撮影が終わってからもよく連絡を取り合って、矢口監督の家に集まったりしていました」

西田さんは『ひみつの花園』を機に、『ウォーターボーイズ』、『スウィングガールズ』、『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』、『ロボジー』など多くの矢口監督作品に出演。信頼関係がわかるというもの。

◆映画の撮影で沖縄に魅せられて

キュートなルックスにナチュラルな存在感で好感度も高く、多くのテレビ・映画・CMなどに出演している西田さん。印象的な作品も数多く、沖縄が舞台の主演映画『ナビィの恋』(中江裕司監督)もそのひとつ。

この映画は沖縄の粟国島を舞台に、60年前に引き裂かれた大恋愛の相手が帰郷し、初恋の相手に胸を焦がす老婆・ナビィ(平良とみ)を巡る騒動を描いたもの。西田さんは都会の生活に疲れ、島に里帰りした(ナビィの)孫・奈々子を演じ、ヨコハマ映画祭助演女優賞と報知映画賞助演女優賞を受賞した。

-沖縄が舞台ですから言葉が大変だったのでは?-

「そうですね。でも、周りに結構沖縄の方がいっぱいいらしたので、そこは本当に助けていただきました」

-地元の方たちのセリフは字幕がないとわからなかったです-

「年齢が上のおじいとかおばあのしゃべっている言葉は本当に難しいから、わからないですよね。でも、味があってすごくよかったです」

-景色もきれいですし、 60年越しの恋の成就というのも夢があっていいですね-

「そうですよね。ナビィを送り出すおじいも切なくてね。おじいとおばあの60年間、そして60年間忘れようと思っても忘れられなかったおばあの初恋…切ないですよね」

-『ナビィの恋』を撮影されてから毎年のように沖縄に行かれているとか-

「はい、毎年行っています。2020年はコロナで行けませんでしたけど、はじめてじゃないかな。あれからずっと、毎年夏には行っていたので」

私生活では2005年に結婚、その後、第一子となる長女に恵まれ、家族3人での沖縄旅行も毎年楽しみにしていたという。

「いろんな島に行ったり、最近は本島が多かったですけど、『ナビィの恋』の中江監督が沖縄に住んでいるので、連絡して一緒にご飯を食べたりとかしていました。気にせずに旅行をしていたときが懐かしいです」

-女優として一生やっていこうと決めたのはいつ頃ですか-

「一生とかは考えていないですね、常に。仕事の話が来たらそんなに断ったりしないで普通にやっていたという感じです」

-キャリアがすごく長いのに、白いキャンバスを常に残していて作品ごとにその役に染まるという感じがすてきですね-

「いえ、ずっとヘタだっていうことですよ(笑)」

-そんなことはないです。演じる役も幅広いですし、2020年の『半沢直樹』(TBS系)の“鉄の女”もガラッと違って印象的でした-

「“鉄の女”はバリバリのキャリアウーマンでね(笑)。全然違うタイプの役でした。普段の私はこんな感じなのでちょっと違いすぎるんですけど、役ですからね(笑)」

-半沢直樹役の堺雅人さんとは映画『南極料理人』(沖田修一監督)で夫婦役を演じてらっしゃいましたね-

「はい、心強かったです。私は中盤からの参加だったので、すでに出来上がっているチームに入っていく緊張感があったんですけど、堺さんが声をかけてくれて救われました(笑)」

-いろいろな役柄を演じられていますが、イヤな女の役でも西田さんがやると、どこか憎めなくていいですね-

「そうですか(笑)」

-映画『OUT』(平山秀幸監督)の西田さんも強烈でした。夫のDVに耐えかねて殺害し、その遺体の処理をパート仲間にまかせっぱなしにして-

「そうそう、いやな女でしたね、自己中で(笑)。もともとは私が夫を殺したことが発端でとんでもないことになっていくわけですからね(笑)」

-でも、最後には救いがあるイヤな女でしたよね-

「そうか。そうなのか(笑)」

あくまでも自然体で笑顔がとてもチャーミング。チャレンジ精神も旺盛で『LIFE!~人生に捧げるコント~』(NHK)ではコメディセンスを発揮してコントに挑戦。

次回後編ではその舞台裏、6月18日(金)に公開される主演映画『青葉家のテーブル』の撮影裏話&エピソードも紹介。(津島令子)

ヘア&メイク:茅根裕己〈Cirque〉
スタイリスト:岡本純子
ワンピース:ヌキテパ(パサンド バイ ヌキテパ)
パンツ:エンフォルド
ピアス:ヴラスブラム(Vlas Blomme 目黒店)

©︎2021 Kurashicom inc.

※映画『青葉家のテーブル』
2021年6月18日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
企画・製作:北欧、暮らしの道具店
配給:エレファントハウス
監督:松本壮史
出演:西田尚美 市川実和子 栗林藍希 寄川歌太 忍成修吾 久保陽香
月間200万人が訪れるECサイト「北欧、暮らしの道具店」が作り上げる必見の世界観! シングルマザーの春子(西田尚美)と息子のリク、春子の飲み友だちめいこ、その彼氏で小説家のソラオの4人で共同生活をする青葉家。ある夏の日、春子の20年来の友人で気まずい過去がある知世(市川実和子)の娘が美術予備校の夏期講習に通うため青葉家に居候することになるが…。

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