「山中湖を自転車の聖地へ」日本の景色に恋したフランス人青年が“未来”に描く夢
テニスの現役を退いてから「応援すること」を生きがいにしている松岡修造が、東京オリンピック・パラリンピックや未来に向けてがんばる人たちを応援する「できる宣言」。
今回は、山中湖で自転車競技普及に奮闘しているフランス人男性を紹介する。
◆山中湖に恋したフランス人
東京オリンピックの自転車競技・ロードレースのコースである山梨県・山中湖村。
この場所で修造が会ったのが、フランス人のボシス・トムさんだ。
「僕は今、自転車競技を日本に定着させていこうと。日本ではあんまり知られていないというか、メジャーではないので」(トムさん)
トムさんの母国フランスといえば、世界最大のロードレース大会、ツール・ド・フランスの開催地。沿道にはのべ1000万人が集まるほど自転車競技が盛んだ。
なぜフランス人のトムさんが、日本で自転車競技を広めようとしているのか?
「(山中湖で)きれいな景色に出会って感動したんですよね。これは世界一きれいなサイクリングロードだなって」(トムさん)
もともとフランスでロードレースの選手だったトムさん。しかし、本場フランスでプロになることは難しく、選手活動に限界を感じて一度は競技の道をあきらめた。
そんななか、6年前に来日し、サイクリング中に目にしたのが山中湖の美しい景色だった。
「こんな素晴らしい資源があるのに、知られていないのはもったいない。ぼくしかできないことがある」
そう思ったトムさんは、驚きの行動に出る。
◆山中湖のために…衝撃の行動の数々
「山中湖村を自転車の聖地へっていう計画書を作って…」(トムさん)
なんとトムさんは、山中湖に自転車文化を広めるための計画書を作り、役場と交渉したのだ。数十ページにもおよぶ書類は、すべて日本語で書いたという。
その熱意が自治体を動かし、さまざまな取り組みをはじめたトムさん。「こどもたちへの自転車教室」もそのひとつだ。
「何もなかったところから地域の子どもたちが夢を見るようになって。『将来は自転車の選手になりたい』っていう子どもも出てきたりね。やりがいを感じますよね」(トムさん)
さらにトムさんは、山中湖村から世界に通用するレベルを目指すチームも作った。
その名も「アヴニール・ヤマナシ・ヤマナカコ」。
アヴニールとは、フランス語で「未来」という意味。山中湖から未来に向けて、世界に飛びたつ選手を育成しているのだ。
そんな山中湖から世界を見据えるトムさんは、「山梨から自転車で、日本のAvenirを作りたい」と“できる宣言”。
修造は「作ろう! 自転車の未来を!」とエールを送った。
※番組情報:『TOKYO応援宣言』
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系