髙梨沙羅、欠点だったマイナス思考を長所に変えてくれた“憧れの大先輩”の言葉
テレビ朝日が“withコロナ時代”に取り組んでいる『未来をここからプロジェクト』。
日曜あさの情報番組『サンデーLIVE!!』内で放送中の『TOKYO応援宣言』では、「未来はほめることから」と題し、ほめられて飛躍を遂げたアスリート、ほめることで選手を伸ばしたコーチの逸話など、スポーツにまつわる“ほめエピソード”を紹介している。
2月28日(日)放送の同番組では、日本女子ジャンプのエース・髙梨沙羅(24歳)を特集。活躍の原点となった大先輩との絆に迫った。
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◆髙梨があこがれる“パイオニア”
2021年2月、ドイツで行われたノルディックスキー世界選手権で、2大会ぶりに銅メダルを獲得した髙梨沙羅。ワールドカップでも史上最多60勝を達成するなど、2022年の北京オリンピックに向け勢いにのっている。
そんな髙梨には、幼いころからあこがれの先輩がいる。
「イズミさんがいなかったら、今の自分はこうして成績を残せていないと思いますし、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」(髙梨)
イズミさんとは、国際大会で日本人初優勝をはたし、女子スキージャンプ界のパイオニアとして活躍した山田いずみさん。
実は髙梨と山田さんは、深い絆で結ばれている。
今から10年前、髙梨を取材した映像の中に、こんなシーンが残されていた。
「1番の宝物です。女子ジャンプの道を切り開いた先輩たちが1番のあこがれです」(髙梨)
目を輝かせながら当時中学2年生の髙梨が紹介してくれたのは、山田さんが写った写真。彼女の部屋には、山田さんと一緒に撮った写真がたくさん飾られていた。
◆短所を長所に変えた魔法の言葉
そんな憧れの存在である山田さんは、引退後全日本のコーチに就任。髙梨は山田さんの指導を受けるなかで、“忘れられない言葉”をかけられたという。
「私は入り込みやすいタイプ。1個のことに集中すると、周りの声とか話している内容とか聞こえないくらい自分の世界に入りこんじゃうので、そこをよくほめられることが多かったですね。短所でもあるんですけど、いずみさんにはほめられました」(髙梨)
なぜ、髙梨が短所だと思っている部分をほめたのだろうか。山田さんはこう話す。
「ちょっとでもミスをするとどんどんドツボにはまっていくというか、マイナス思考になっていく部分もあったりしたんですけど、そればっかり『よくないよ』と言うのではなくて、逆にそこまでスキージャンプに対して集中できるっていうのは『沙羅のいいところだと思うよ』という言い方はしたと思います」
短所をほめたのは、髙梨の性格を誰よりも理解していた山田さんならではの指導だった。
そんな山田さんの指導のもと、髙梨は2018年平昌オリンピックで銅メダルを獲得。メダル獲得直後、2人が抱きあってよろこびあう姿は、絆の強さを物語っていた。
あこがれの山田さんの言葉が、髙梨を世界トップに押し上げる原動力となったのだ。
「自分のやってきたことに対してほめてもらえると自分の自信になりますし、モチベーションにもつながります。イズミさんは人の長所が見えやすいというか人をほめることがすごく得意。人の長所を見て『あっいいな』と感じたことをしっかり言葉にして伝えられるって素敵なことだなと思います」(髙梨)
※番組情報:『TOKYO応援宣言』
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系