「トイレのイメージが変わる」丸見えの透明トイレ。きれいに使いたくなる意外な理由があった
テニスの現役を退いてから「応援すること」を生きがいにしている松岡修造が、東京オリンピック・パラリンピックや未来に向けてがんばる人たちを応援する「できる宣言」。
今回紹介するのは、“ユニークなトイレ”だ。
修造が向かったのは、渋谷区・代々木の公園。カラフルなトイレがあったので、中に入ってみた。
「(外から)見えてるよね? じゃあムリだ。トイレできないわ」と、丸見えの状況に不安をおぼえる修造。
しかし、鍵を閉めてみると、スケスケだったガラスが一瞬にして見えなくなった。
鍵が開いているとスケスケ、鍵を閉じると見えなくなる“不思議”なトイレ。
このトイレを作るプロジェクトを仕掛けたのは、「日本財団」という団体で障がい者支援やボランティア活動など、社会をよりよいものとする活動をしている笹川順平さん。
このトイレを作ったことで、どのように社会をよくしようとしたのだろうか?
◆「トイレのイメージが変わりました」
「臭い・汚い・怖い。これを全部取っ払いたい」――。笹川さんが公共トイレについてそう考えた背景にあったのは、オリンピック・パラリンピックという日本を海外へアピールする機会の存在だった。
誰も見ていないからと、つい汚したままにしてしまう。夜になると誰が入っているか分からなくて怖い…。そんな公衆トイレの抱える問題を解決するため、笹川さんは斬新なデザインを手掛けるクリエーターに力を借りた。
たとえばこの透明トイレの設計を担当したのは、スイスの時計会社スウォッチ本社などを設計した建築士・坂(ばん)茂さん。
笹川さん:「(坂さんは)透明にすればいい。常にみんなに『見える化』したら、みんなが気にするだろうと。新たな発想ですよね」
修造:「僕のなかで間違いなくトイレのイメージが変わりました」
◆作り手のメッセージが込められたユニークなトイレ
汚されない公衆トイレを目指し、まるでアートのようなトイレを作る笹川さんのプロジェクト。
渋谷区では透明トイレのほかにも、さまざまなクリエーターによってユニークなトイレが作られている。
狭い道路沿いに建てられた真っ赤な建物もトイレ。あまり人通りがなく目立たないため、以前は汚されることが多かったが、目に付きやすい真っ赤なトイレに大変身した。
笹川さん:「クリエーターの方々が見るのは、土地のもっている性質なんですね。どうしたらそこで抱えている問題をクリアできるのかを考えるんです」
修造:「アートとして出来上がっているだけじゃなく、ちゃんと作り手のメッセージが入っているのが素晴らしいですね」
こうしたアートなトイレは、2021年の夏までに渋谷区の17か所に完成する予定だ。
「ここからが勝負。もし1年後、この状態でピカピカだったら、僕は日本人ってやっぱりすごい(と思う)。そこに向かって、みんなで力を合わせてがんばっていきたい」(笹川さん)
そんな笹川さんの“できる宣言”は、「日本人の誇りを持ってトイレも気持ちもみんなできれいにしていこう!」。それに対し「レッツ トイレチャレンジ!」と修造もエールを送った。
※番組情報:『TOKYO応援宣言』
毎週日曜あさ『サンデーLIVE!!』(午前5:50~)内で放送、「松岡修造の2020みんなできる宣言」も好評放送中、テレビ朝日系