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元カレへの執念が強すぎる女性。看板メニュー「元カレが好きだったカレー」で大バズリ!

“激レア”な体験を実際にした「激レアさん」をスタジオに集め、その体験談を紐解いていく番組『激レアさんを連れてきた。』。

2月1日(月)の放送では、“失恋の腹いせに、働いているカフェで「元カレが好きだったカレー」という重い名前のカレーを出したら、看板メニューになってバズった人”を紹介した。

カフェの店長として働くカワシロさん(28歳)は、付き合った男性から「ちょっと重い」と言われがちな女性。

毎日「私のこと好き?」と確認したり、「休日をすべて私のために使ってほしい」と言ったり、彼氏の前であえてイケメンと話して嫉妬させたり…オードリー若林も思わず引いてしまうほどの“重さ”だ。

そんなカワシロさんが生み出したのが、「元カレが好きだったバターチキンカレー」。カワシロさんが働くカフェでは看板メニューとしてすっかり定着し、通称“元カレー”として愛されている。

「スパイスが効いているけど、どこかちょっと切ない」と評判の“元カレー”は、いったいどうやって生まれたのか? 少し切なく、一風変わったリベンジストーリーを紐解く。

◆彼に愛されるため、常軌を逸したカレー研究

執念すら感じる“元カレー”がお店に並んだのには、一度好きになるととことん尽くす、カワシロさんの恋愛体質が大きく関係していた。

きっかけは今から8年前。カワシロさんがアメリカへ留学し、同じ日本人留学生の男性と付き合っていたときのこと。

大好きな彼氏に愛されたくてたまらなかったカワシロさんは、恋愛マニュアル本を読み漁り、「男は追いかけすぎるな」「困ったら褒めろ」など、本に書かれていたノウハウを暗記するほど恋愛について研究していた。

そして、「好きになってもらいたければ、男の胃袋を掴め」という文章に「これだ!」と開眼。「相手の胃袋をぐっと掴んで二度と離さないくらいの腕前になれば、私から離れることはなくなるはず」と思い、彼氏にさまざまな手料理を振る舞うようになる。

その手料理を彼氏も「美味しい!」と言って食べてくれたのだが、「何か決定打が足りない」と感じていたカワシロさん。

そんな“決定打”として最高のカレーをつくろうと決意する。「誰でもつくれるカレーだからこそ、誰よりもおいしくつくれれば、ほかの女の子と差別化できる」と考えたのだ。

こうしてカワシロさんのカレーを極める日々がはじまった。

本やネットで毎日カレーのレシピを調べ、オリジナルの味を研究。さまざまなスパイスを試すため、遠くの輸入食品店まで車で2時間もかけて通った。

さらに、カレーをつくるときには想像上の“カレーの神様”に「今度こそ絶対に美味しいカレーをつくります!」と祈りをささげる気合いの入れよう。

およそ普通の大学生とは思えない、常軌を逸したカレー研究に没頭した。

そんな日々が半年ほど経ったころ、カワシロさんはついにスパイスの黄金比を発見し、自分でつくったと思えないほど美味しいカレーを完成させる。

そのカレーを彼氏に振る舞うと、「メッチャ美味しいじゃん!」と大よろこび。それ以来、喧嘩したときもカレーのおかげで仲直りするなど、カレーは2人の関係に大きな影響を及ぼし、カワシロさんは彼の心を掴んだかにみえた。

ところがカレー完成から半年後、日本に帰国した後に、彼からまさかの一言が飛び出す。

「別れよう…実は留学中から冷めていた」

この言葉に奈落の底へ突き落とされたカワシロさん。当時の心境をこんな風に記し、“元カレー”誕生秘話としてカフェのホームページで紹介している。

私は間違っていた。マニュアル通りにやれば相手を動かせると思っていた。性欲と愛情の間にそびえ立つ壁をぶち壊すのは料理なんかじゃないのだ。『これができる』と箇条書きにできるような魅力で人と人はつながれない

◆6年後に日の目を見た“彼への思い”

彼との恋が終わってから6年後。カワシロさんは社会人となり、全国展開しているカフェが併設された書店で働きはじめた。そして、6年前に思いを込めてつくり出したあのレシピが、日の目を見ることとなる。

当時、福岡の支店で店長をしていたカワシロさんは、売り上げが低迷していたカフェの大幅リニューアルを任された。カフェメニューもコンセプトから一新したが、「何か決定打が足りない」と感じた末、こんな答えを導き出す。

お客さんに強烈な熱量を伝える必要がある。そうだ、恋愛と店づくりは同じだ!

人を動かすのは「カレーがつくれる」というようなスキルではなく「愛情」であり、愛してもらいたいなら、まず先に相手に愛情を注がないといけない。そのことに気づいたのだ。

そしてカワシロさんは、自分の愛情がたっぷり詰まったあの必殺カレーをここで出すべきだとひらめき、商品化へと一気に突き進んだ。

インパクト大のネーミングは、「巡りめぐってこのカレーが元カレに届けば…」との思いから。元カレへの思いが込められたカレーは、あまりの美味しさから「名前のインパクトだけだろ」と注文する客たちを次々と驚かせた。

もともと誰かのことを強く想ってつくったカレーだからこそ、そのベクトルが客へと変わっても、美味しさと込められた想いの強さが伝わったというわけだ。

こうして“元カレー”は店の看板メニューとなり、お店にはカレー目当てに訪れる客が殺到。売り上げも大幅アップし、ほろ苦い思い出だったカレーは、ピンチだったお店とカワシロさん自身も救った。

※番組情報:『激レアさんを連れてきた。
毎週月曜 よる11:15~深夜0:15、テレビ朝日系列(※一部地域を除く)
※『激レアさんを連れてきた。』最新回は、TVerにて無料配信中!(期間限定)
※過去回は、動画配信プラットフォーム「テラサ」で配信中