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コロナ禍で春夏の大会が中止に。でも、高校バスケには「ウインターカップ」がある<王国・福岡の頂上決戦>

新型コロナウイルスの感染拡大によって、あらゆるスポーツイベントがやむなく中止・延期となった今年2020年。

昨今人気も注目度も急上昇している“高校バスケ”も例外ではない。インターハイや国体が中止になり、選手たちはさぞかし寂しくやりきれない気持ちになったことだろう。

しかし、高校バスケには「ウインターカップ」がある

全国高等学校バスケットボール選手権大会、通称「ウインターカップ」は、その呼び名の通り冬の開催。高校日本一を決める同大会は、毎年クリスマス直前から年末にかけて開かれている。

まだまだ終息には至っていないコロナ禍だが、春夏の大会が中止となってしまったなか、このウインターカップは今年2020年も開催。全国の精鋭選手たちはいま、同大会に向けて闘志を燃やしている。

その静かな炎が特に熱く燃えているのが、“バスケ王国”福岡だ。

◆“バスケ王国”福岡の頂上決戦

昨年2019年のウインターカップ、福岡県予選の決勝カードは「福岡第一高等学校(福岡第一)VS福岡大学附属大濠高等学校(福大大濠)」。

そして、同年のウインターカップ決勝もまったく同じカード「福岡第一VS福大大濠」。県予選で優勝を争った2校が、全国の舞台でも共に勝ち上がり頂点をかけて戦ったのだ。

つまり、高校バスケにおける福岡は、さまざまなスポーツで言われてきた「〇〇を制するものが全国を制す」という構文がそのまま当てはまるのである。まさに“バスケ王国”だ。

2020年11月3日、そんな頂点の2校、福岡第一と福大大濠が久しぶりの対決を繰り広げた。

◆餃子店で感じた“盛り上がり”

対戦の舞台は、ウインターカップ・福岡県予選大会決勝。両校は、またも王国の熾烈な戦いを圧倒的な強さで勝ち上がってきた。

春の九州大会も夏のインターハイも中止になったため、この2校が戦うのはじつに9カ月ぶり。昨年のウインターカップ後に立ち上がった新チームでは今年1月・2月に二度対戦しており、戦績は1勝1敗と互角だ。

ライバル同士の三度目の試合にして、県大会決勝。当然、福岡市民の注目度も高い。

試合前日の夕方、記者がふと福岡市内の餃子店に入りカウンター席に座ると、店内のテレビ画面には翌日に控えた両校の試合を特集する地元局のニュース番組。

そして店主は、常連らしきお客さんに「明日は夕方この試合があるから開店時間遅らせようかと思ってるんだよ」と冗談まじりに話している。

聞けば、店主は「本当は見に行きたいけど、コロナで観客が制限されてるから今年は行けない。でも楽しみだね!」とのこと。

前日からテレビのニュース番組で特集され、市井の人たちも心待ちにしている。まるで、サッカーの代表戦のようだ。絶品の一口餃子に舌鼓を打ちながら、あらためて福岡が“バスケ王国”であることを実感する。

餃子店の店主が話した通り、今回は客数制限をはじめとして新型コロナウイルス感染防止のためさまざまな措置がとられた。

昨年の同大会同カード、席数2000とされる会場のアクシオン福岡は超満員。奥の奥まで立ち見客でいっぱいだったが、今年は選手たちの家族を中心に限られた観客がディスタンスをあけて着席していた。

しかし、試合に向けて高まる緊張感は昨年以上といっても過言ではない。

なにせ9カ月ぶりの対戦。しかも、“福岡ナンバーワン”が決まる大事な一戦。

すでにウインターカップ本戦出場は決まっている2校だが、試合前のウォーミングアップに励む姿からは、最高の舞台で最高のライバルとまた戦える喜びがあふれ出ているように感じられた。

◆拮抗状態からギアチェンジ。福岡第一、圧巻の強さ

昨年は、県大会決勝もウインターカップ本戦も福岡第一が勝利。今年はどうなるか? 久しぶりの対戦とあって展開の予想がつかないなか、遂に試合がスタートした。

福岡第一は、“堅守速攻”が代名詞。粘り強く守り、ボールを奪うと一気に走る。圧倒的な迫力を誇る速攻で得点を積み重ねていくプレーからは、王者の貫禄を感じずにはいられない。

層の厚い選手たちが、全国制覇した先輩たちのバスケを引き継ぐ圧巻の強さを見せる。

一方の福大大濠も、相手が福岡第一とあってディフェンス合戦で応酬。簡単にはシュートを許さず、攻撃では気迫あふれる強引な仕掛けで相手のファウルも誘い、徐々に自分たちの時間をつくっていく。

そうして、前半は福岡第一が37‐29でリードして折り返したが、後半の第3クォーター序盤には福大大濠の連続8得点で37‐37の同点になる展開に。

大接戦になるかと思いきや、ここから福岡第一が覚醒。

ギアを入れ替えたように攻守が動き出し、3ポイントシュートも次々成功。第3クォーター終わってみれば63‐43と、福大大濠に20点差を付ける。

集中力の途切れない福岡第一は、第4クォーターでも攻守で圧倒。最終88‐61で勝利をおさめた。

昨年の県大会決勝、全国大会決勝につづき、ウインターカップではまたも福岡第一の勝利という結果になった今回の一戦。

12月23日(水)より開幕する本大会「SoftBank ウインターカップ2020」で両校の再戦が実現するのか、そこで福大大濠のリベンジなるか、はたまた両校を打ち破る高校が出てくるのか。開幕に向け、楽しみは尽きない。

多くのスポーツ選手たちが戦う場を失い、悔しい思いをしているコロナ禍。そんななか開催される今年2020年のウインターカップは、選手たちにとってはもちろん特別な大舞台であり、人生をかけた熱い戦いを目にしたいスポーツファンにとっても見逃せない大会になるだろう。

※関連番組情報
:『熱冬~高校バスケSoftBankウインターカップ2020~
毎週日曜日 午後5:25~5:30(11月1日の初回から全9回放送)、テレビ朝日
:『高校バスケSoftBankウインターカップ2020 男子決勝』
12月29日(火)午後12:00~1:54、テレビ朝日にて放送
:『高校バスケSoftBankウインターカップ2020 女子決勝』
12月28日(月)午後12:00~2:00、BS朝日にて放送