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楽天ドラ1・早川隆久、小宮山悟監督が見抜いた“致命的な欠陥”。挫折を乗り越えた運命の早慶戦までの軌跡

2020年のドラフト会議で主役となったのが、4球団から指名を受けた早稲田大学のエース・早川隆久

彼がここに辿り着くまでには、“大きな挫折”と“野球人生を変える出会い”があった。

11月15日(日)の『GET SPORTS』では、早川の大学4年間の軌跡を追った。

◆痛恨の一発で植え付けられた“トラウマ”

大学ナンバーワン左腕といわれる早川の最大の武器は、最速155km/hを誇るストレート。メジャーリーガー・ダルビッシュ有の目にも留まり、SNSで絶賛されたほどだ。

そんな早川は、高校時代からプロに注目されていた逸材。千葉の木更津総合で春夏合わせて3度の甲子園に出場し、ドラフト候補にも名前が挙がっていた。

卒業後は名門・早稲田大学への進学。4年間で成長してからプロの道へと思い描いていたが、入学後すぐに壁にぶつかる。

「六大学のレベルの高さ、自分の力のなさを感じた」(早川)

それを痛感したのは1年生の春季リーグ戦、はじめて迎えた伝統の早慶戦だった。

早稲田1点リードの7回、3番手でマウンドに上がった早川は、ヒットと2つのフォアボールで満塁のピンチを招き、逆転満塁ホームランを打たれてしまう。

痛恨の一発を浴びた早川に芽生えたのは、「早慶戦で投げたくない」という思い

「そう思ったのは野球人生ではじめてだった。神様からの試練なのかな」(早川)

それから2年間、目立った成績を残すことはできず、高校時代は手の届く場所に見えていたプロの世界が遠のいていった。

転機が訪れたのは2年生の冬。

早稲田大学野球部の監督に就任した小宮山悟との出会いが、野球人生を大きく変えることになる。

◆「1、2年のころ何をしていたんだ」

精密機械のようなコントロールを武器に、メジャーリーグでもプレーした小宮山監督は、当時の早川について次のような印象を抱いていた。

物足りなさが一番ですよね。『もっとできるはずだ』そういう思いがあった

早川自身も小宮山監督から「1、2年のころ何をしていたんだ」と言われたという。

44歳までプロの舞台で戦った監督の言葉は、早川の意識を変えた。それからは誰よりも練習を重ね、再びプロを意識するようになる。

さらに小宮山監督は、早川の決定的な欠陥を指摘した。

大学1、2年生のころの早川は、スピードを求めるあまりコントロールが安定しないという課題があった。その原因となっていたのが、投球フォーム。

小宮山監督は、ボールを離す位置、リリースポイントをこれまでよりも前に改善した方がいいとアドバイスした。

早川はその助言をもとにフォームに変化を加えると、その効果はすぐさまあらわれたという。

「フォームのちょっとしたアドバイスだったんですけど、そのアドバイスが自分に的確に当てはまるので、急に制球力が上がりました」(早川)

小宮山監督は、「短期間でものになったというのは、こっちとしても驚きだったんだけど、そういう改善することができるのは、ほかに見られない素晴らしい才能」と舌を巻いた。

フォーム改善の効果は、数字でもはっきりと見て取れた。

入学からの2年間はわずか2勝だったが、フォーム改善後の2年間は12勝もあげた。さらに四死球も格段に減り、与四死球率は3.20から1.80と減った。

一時期遠ざかっていたプロの世界が再び見えてきたことで、早川はプロ入りに向け、志望届を提出。ドラフト1位までのぼりつめた。

◆大学4年間の集大成の舞台でリベンジ

だが、残り少ない大学生活でひとつだけやり残したことがあった。大学1年生のときに屈辱を味わった早慶戦でのリベンジだ。

早川も「トラウマになっている」と語った早慶戦が、大学最後となる秋季リーグで訪れた。

早稲田は優勝へ負けたら終わりという崖っぷちの状況。重要な先発マウンドを任された早川は、抜群の制球力で慶應打線を翻弄。9回15奪三振の完投勝利をあげ、優勝へ望みをつないだ。

そして翌日の最終戦は、引き分け以上で優勝が決まる大一番。1点ビハインドで迎えた8回、2アウト3塁1塁のピンチで小宮山監督がマウンドに送ったのは、前日122球を投げた早川だった。

「監督から『最後は行くぞ』と言われていて自分も準備できたので、起用してくれた監督には感謝しています」(早川)

絶対絶命のピンチの場面、見事エースが抑えると、直後の9回にチームは逆転。早川は9回も抑え、10季ぶりのリーグ優勝を決めた。

大学4年間の集大成の舞台で、最高の輝きを放って見せたのだ。

大学入ってはじめての早慶戦で逆転満塁ホームランを打たれて、そこからはがゆい4年間を過ごしてきたなかで、最後にこういう形で終われたというのは、自分の4年間の成長の証でもあるかなっていう風に感じています」(早川)

小宮山監督との出会いで大きく成長し、1年生で立ちはだかった神様からの試練を乗り越えた早川。はたしてプロの世界ではどんなピッチングを見せてくれるのか。

番組情報:『GET SPORTS

毎週日曜日夜25時25分より放送中、テレビ朝日系(※一部地域を除く)

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