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ロシア最強3人娘の“ジャンプの秘訣” 「あれがあるから、跳べるのか」鈴木明子&無良崇人も驚く

フィギュアスケート・グランプリシリーズ「ロシア大会」が11月20日(金)に開幕する。

注目は、昨シーズンフィギュア界を席巻したロシアの“3人娘”ことアリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トゥルソワらが出場する女子シングル。

今年はコロナ禍での開催に伴う規定により、母国開催のロシア女子選手が7名もエントリー(11月13日時点)するという例年にはみられない特別な状況に。

先述の成長著しい若手3選手に加え、2015年世界選手権金メダリストのエリザベータ・トゥクタミシェワら強豪選手が一堂に会することになる。

10月18日(日)にCSテレ朝チャンネル2で放送されたスポーツ番組『フィギペディア』では、ともにグランプリシリーズで優勝した経験のある鈴木明子と無良崇人が、ロシア大会の見どころやロシアの女子選手について大いに語った。

◆コストルナヤのトリプルアクセルは、伊藤みどりに近い

――昨シーズンのグランプリシリーズは、シニアデビューしたロシア“3人娘”が6大会すべてを制し、グランプリファイナルの表彰台も独占しました。3選手のなかでどの選手の演技が印象に残りましたか?

鈴木明子(以下、鈴木):「強いて言えば、私はコストルナヤ選手のスケーティングが好きです。スケートそのものの部分が美しい。それに加えてトリプルアクセルも美しいというところが、私は一番気に入っています」

――実際3人のなかでも演技構成点がいちばん高いのはコストルナヤ選手で、グランプリファイナルを制覇したのもコストルナヤ選手でした。無良さんはいかがですか?

無良崇人(以下、無良):「同感です。もちろんシェルバコワ選手やトゥルソワ選手の4回転のクオリティは負けないレベルにあると思うんですけど、やっぱりフィギュアスケート全体としての表現力を考えると、コストルナヤ選手のバランスのよさはすごいなと思います」

鈴木:「トリプルアクセルといえば無良くんだけれど、コストルナヤ選手のトリプルアクセルは分析としてはどうですか?」

無良:「映像で見るとそんなに大きく跳んでいるイメージじゃなかったんですけど、実際に見たときにすごくダイナミックなんですよね。男子と肩を並べて横並びに跳んだら、男子のほうが(ジャンプが)小さい選手はいっぱいいるんじゃないかというぐらい。あのジャンプを実際に見たら、加点を付けたくなるなって思いました」

鈴木:「(右足の)振り上げがものすごく高く、体も上がっていくのがフッて踏み上がった瞬間に見えるんですよね。それが男子選手っぽいトリプルアクセルだなと」

無良:「伊藤みどりさんのアクセルって、(右足を)フッて振り上げて(空中に)上がって(体を)締めているんですけど、それに近いかもしれない」

鈴木:「女子選手は、どうしても男子選手より筋力やジャンプの高さという面で劣るので、それを回転の速さで補う。だから軸を作って降りてくるのですが、あの高さまで跳べるというのはすごいです」

――それはたとえば、紀平梨花選手とはまた違ったタイプのトリプルアクセルなのですか?

無良:「そうですね。どちらかというと紀平選手の場合は、高さも、回転するために(空中で体を)締めるタイミングもわりと平均的というか、どちらももっている選手。男子だと宇野(昌磨)選手などは高さを出そうとせずに回転をつける方向、締める方向を重視して跳んでいるので、高さはあまりないけどすごく幅(距離)を跳ぶ。

写真:毎日新聞社/アフロ

紀平選手は(右足を高く)振り上げてもいるし、空中で体を締めるタイミングや振り上げている時間は、コストルナヤ選手より短いですが、その分全体的に綺麗に放物線を描いている。だから、そこは彼女の個性という感じではあるんですけど…」

――よりコストルナヤ選手のアクセルには高さがあるということですか?

無良:「はい。それでなおかつスピードもしっかり出してきて跳ぶので、高さを出すうえに、スピードの力で幅(距離)も出てくる。放物線のきれいなジャンプです。あれだけしっかり前に突っ込んでいける選手って少ないです」

◆トゥルソワのジャンプを支えるのは男子並みの筋肉

――一方で、男子選手から見て、トゥルソワ選手やシェルバコワ選手の4回転というのはどう見えますか?

無良:「もう異次元でしょ(笑)」

鈴木:「私、トゥルソワ選手の4回転を見たときに、これだけ高く上がって、あれだけ強い体幹で締めているからこそ(4回転)できるんだろうなって。ものすごく(高く)上がりますよね?」

無良:「上がる。こんなに(高く)上がれる筋肉どこにあるのって思ってしまうんですけど」

鈴木:「でも近くで見たらすごかったです。一見、すごく細くて華奢な感じなんですけど、腹筋もすごかったし、お腹と太もものところの筋肉がものすごくて、『これか!』って思いました。あれだけ高く上がっても空中でブレないのは、体幹がものすごくしっかりしているからなんだと思いました」

無良:「『ジャパンオープン』を生で見たら、彼女の太ももの形状が自分と同じ感じだったんです。女子選手なのにすごいなって。あれがあるから、跳べるのかなと」

写真:Raniero Corbelletti/アフロ

――トゥルソワ選手とシェルバコワ選手では、またちょっと違うタイプの4回転ですか?

無良:「どちらかというと、(シェルバコワ選手は)もっと効率重視なイメージかな。中心をブラさせずに回転をかけていくことをイメージとしてもっている選手。パワージャンパーのトゥルソワ選手と、エコと言ったらおかしいですけど、ムダなく効率的に跳ぶジャンパーのシェルバコワ選手という感じですね」

◆ベテランの奮起にも期待

――女子選手のなかには、昨シーズン、トリプルアクセルの成功率が上がってきたトゥクタミシェワ選手も出場します。「負けないぞ」という存在感が出てきているのでしょうか?

鈴木:「私も現役時代、ちょうど(シニアに)出てきたばかりのトゥクタミシェワ選手と試合で一緒に戦っていた時期がありました。これだけ下からどんどんどんどん若い選手が出てきているなかで、それでも『私には私の強みがある』と(現役を)つづけてくれていることが私にはすごくうれしいです。毎年どんどん“トゥクタミシェワ様”と呼びたくなるような風格が個性となって出てきているのがすごくいいなって思いますね」

写真:森田直樹/アフロスポーツ

――今年はSNSでファンと交流し、振り付けを公募して一緒に作っていくような取り組みをしているそうですね。

鈴木:「ある意味そうやって楽しむ。ロシアで戦うだけでも苦しいなかで、楽しみながら競技をつづけているところがファンをよろこばせるというか、彼女のモチベーションになっているのかなと感じますね」

◆コーチの交代劇がどんな進化につながるか

――ロシア勢は、2020年大きな動きがありました。昨シーズンを席巻した3選手はエテリ・トゥトベリーゼコーチのもとでずっと競っていたわけですが、今シーズンを迎えるにあたって、トゥルソワ選手とコストルナヤ選手がプルシェンココーチのもとに移りました。

無良さん、プルシェンココーチのもとでの2人、どんな風に進化をしていくと思います?

無良:「プルシェンココーチには圧倒的に、皇帝と呼ばれるだけの歴代の功績もありますし、試合のときの気持ちのもっていきかたなどのメンタルの部分や、4回転の技術的な部分も、彼の今までやってきたことをそのまま受け継いでいけるのかなと。ここから2人の選手がどう変化していくのか、すごく期待しています」

※番組情報:『フィギュアスケート・グランプリシリーズ2020「第5戦・ロシア大会」

11月20日(金) 深夜3:00~「女子ショート」 テレビ朝日(関東地区)にて放送

11月21日(土) 深夜3:00~「女子フリー」 テレビ朝日(関東地区)にて放送

11月20日(金)  よる7:25~「男子ショート」 CSテレ朝チャンネル2

11月20日(金)  深夜1:20~「女子ショート」     CSテレ朝チャンネル2

11月21日(土)  よる7:25~「男子フリー」 CSテレ朝チャンネル2

11月21日(土)  深夜1:05~「女子フリー」 CSテレ朝チャンネル2

11月22日(日)  よる8:55~     「エキシビション」 CSテレ朝チャンネル2

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