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沢口靖子、役作りへと昇華させた“華道での学び”「それぞれの個性を認め、生かしていくこと…」

沢口靖子が初の代議士役に挑む、8月30日(日)放送のドラマスペシャル『お花のセンセイ』

「誰もが“笑顔の花”を咲かせられるような国づくり」を公約に、華道の家元・鳳丸子(おおとり・まるこ)が国会に殴り込む社会派コメディミステリーで、沢口が“華道”に挑む。

沢口が『松本清張生誕100年特別企画 疑惑』以来、約11年ぶりにテレビ朝日の新作ドラマに出演する本作。

主人公・鳳丸子は、可憐なイメージと知名度からいわゆる“神輿候補”として衆院選に担ぎ出された華道の家元だ。しかし元来、丸子は困った人々を見捨てることのできないやさしさをもち、かつ生真面目で頑固な性格。ひとりの少女から陳情を受けたことをきっかけに、党の重鎮たちの意に反して大暴走。名作映画『ローマの休日』のアン王女のように純真無垢で世間知らずの丸子が、薄汚れた社会の闇に直面しながらも、“世界一の誠実さ”で突破しようと奮闘する。

◆花への哲学を核に、キャラクターを構築

脚本を読んで、「華道家元の丸子が男社会である政治の世界で哲学を貫き、たくましく成長する姿が描かれていて健気な姿に心を打たれた」という沢口。

そんな丸子を体現するにあたり、「“お花と向き合って生きてきたこと”が丸子というキャラクターの核となっているので、脚本の監修にも携わってくださった先生に習いに行きました」と、本作の“花いけ指導”を担当した華道家・平間磨理夫氏にさまざまな教えを受けたと明かした。

実はかつて、華道をたしなんだ経験がある沢口。そのため所作などは身についているが、今回さらに踏み込んだのが“精神性”だ。丸子への役作りへと昇華させた“華道での学び”を、沢口は以下のようにコメントしている。

「今回はただ単純に“お花をいける”ということではなくて、先生のお花に対する哲学が丸子の精神と通じるものがあると感じ、参考にさせていただきました。

たとえば自然な枝ぶりをそのまま生かし、お花のいちばんいい顔を正面に向けてあげる。虫食いの葉っぱや枯葉もときには残し、それもひとつの作品として捉えてあげる。

それぞれの個性を認め、生かしていくこと…。そんなお花に対する考えが、さまざまな人々に慈しみをもって接する丸子の思いに通じるなと思って、そのあたりを丸子の“芯”として役柄を作りました」

◆沢口の演技に八嶋も感服

花に触れ、花と向き合うのが日課の丸子。劇中、議員会館や自宅などさまざまな場面で丸子がいけた花々が映像を美しく彩る。また、叔父・加持勘三役の伊東四朗と対面して花をいける場面では、丸子の感情と花がシンクロしていくさまを沢口が繊細に表現する。

そんな本作の撮影で、沢口が花をいける場面を間近で見てきたのが秘書・幸田光喜役の八嶋智人だ

八嶋は「先生と沢口さんの会話を聞いているとお花をどう見せるか、どういけるかだけじゃない。どう芝居をするか、どう生きるか、どう感じるか。そういうところまで話し合われていたので、度肝を抜かれました。おふたりはものすごくハイレベルな会話をされていました」と、花を通じて作品や人生を見つめ、新たな役柄を演じきった沢口に感服した様子だった。

◆沢口靖子(鳳丸子 役)コメント全文

脚本を読んだとき、華道の家元である丸子が男社会である政治の世界で哲学を貫くたくましく成長する姿が描かれていて、その健気な姿に心を打たれました。“お花と向き合って生きてきたこと”が丸子というキャラクターの核となっているので、脚本の監修にも携わってくださった先生に習いに行きました。

華道は20代の頃にほんの少したしなんだことがあるのですが、今回はただ単純に“お花を生ける”ということではなくて、先生のお花に対する哲学が丸子の人間に対する精神と通じるものがあると感じ、参考にさせていただきました。

たとえば自然な枝ぶりをそのまま生かし、お花のいちばんいい顔を正面に向けてあげる。虫食いの葉っぱや枯葉もときには残し、それもひとつの作品として捉えてあげる。それぞれの個性を認め、生かしていくこと…。

そんなお花に対する考えが、さまざまな人々に慈しみをもって接する丸子の思いに通じるなと思って、そのあたりを丸子の“芯”として役柄を作りました。

この作品は永田町を舞台に描かれた社会派ドラマであり、ヒューマンドラマであり、私が演じる丸子と八嶋さん演じる秘書・幸田さんの成長物語でもある作品です。ぜひご期待ください!

※番組情報:ドラマスペシャル『お花のセンセイ
2020年8月30日(日)午後9:00~午後10:54、テレビ朝日系24局