『ポツンと一軒家』が訪れた酒蔵。水害やコロナで復旧困難になるが…「ピンチはチャンス」
日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家の実態と、そこに住まう人物の人生にも迫っていく番組『ポツンと一軒家』。
8月16日(日)の放送では「あのポツンと一軒家は今」をお届け。2年前に訪れた夫婦2人だけが暮らしていた瀬戸内海に浮かぶ絶景島と、1年5カ月前に訪れた熊本県の深い山奥にある酒蔵の2つのポツンと一軒家の追跡調査を行う。
◆「この島が好きなので、出るつもりはありません」
瀬戸内海に浮かぶ島にポツンと一軒家を発見。岡山県の港で聞き込みをしたところ、その建物があるのは地元の人が「くじら島」と呼ぶ島だった。
しかし、渡船でその島へと向かってみると、建物はキャンプ施設に改装中で人は暮らしていないという。うなだれる捜索隊だったが、渡船の船長によると、近くに夫婦2人だけが暮らしている島があるという。
その島は、香川県の小与島という小さな島。島全体が花崗岩でできており、かつては採石業が盛んだったが、山を掘り尽くし、現在は石を掘り出した後に残された貯まり池が各所に点在していた。
島唯一の産業がなくなり島民たちは島を出たそうだが、島で生まれ育ったという主人は「いつもの景色が一番なんです。この島が好きなので、出るつもりはありませんね」と語っていた。
あれから2年、島にはどんな変化があったのか調査する。
◆水害や新型コロナウイルスからの復旧へ
熊本県の深い山奥で発見したのは、全国的に有名な米焼酎の酒蔵だった。まずは、建物の捜索の様子から振り返りつつ、放送当時テレビ初公開となった蒸留室や発酵室なども紹介していく。
深い谷に沿って切り開かれた不便な山奥にわざわざ建てられた醸造所。その訳を社長に聞くと、清流がもたらす美しい水が決め手になったのだという。
そして、社長が生まれ育った山の大自然を守りたいという強い思いが、この一帯の山々を買い取り、蒸留所を建てた大きな理由となっていた。
あれから1年5カ月。
社長に連絡を取ると、2020年7月に起こった大雨による球磨川の氾濫で、町の三分の二が浸水するという大きな被害を受けた。麓の町にあった事務所も浸水してしまったうえ、山奥にある酒蔵までの山道は何箇所にもわたって崩落が起こり、しばらくは行くことさえできなかったとか。
また、新型コロナウイルスの影響で県外ボランティアの受け入れもできず、復旧は困難を極めた。
しかし、「ピンチはチャンス。ただ元に戻すだけではなく、創造的な復旧を目指して頑張っています」と前を向く社長の言葉に、所と林は大きな感銘を受ける。はたして、酒蔵の現在はどうなっているのか。その様子に迫る。
※番組情報:『ポツンと一軒家』
2020年8月16日(日)午後7:58~午後8:56、ABCテレビ・テレビ朝日系24局