テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
menu

クロちゃん「アイドルは恋愛対象じゃない」無観客アイドルフェスプロデュースに込める想い<インタビュー>

8月16日(日)、芸能界一のアイドルファンを公言する安田大サーカスのクロちゃんが総合プロデューサーを務めるアイドルフェス『クロフェス2020 真夏のアイドル祭だしん』(以下、クロフェス)が開催される。

2020年3月に開催予定だった同イベントが、テレ朝動画の生配信で振替公演を実施。ステージのライブだけでなく、舞台裏の様子も楽しめるフェスとなっている。

今回、総合プロデューサーのクロちゃんに、コロナ禍でさまざまなイベントが中止になるなか『クロフェス』を開催する意気込みや、見どころについて話を聞いた。

 

◆「僕にとってアイドルは恋愛対象じゃない」

――アイドルグループ「豆柴の大群」の作詞や初代プロデューサーを務めてきましたが、以前からフェスのプロデュースもやってみたいと思っていたんですか?

「やってみたいと思ったことはありましたけど、生半可な気持ちではできないと思っていました。フェスをやるからには、出てくれるアイドルにとってもプラスにならないとダメだから」

――もともとは3月に開催する予定でしたね。

「『TOKYO IDOL FESTIVAL』(以下、TIF)、『@JAM』、『アイドル横丁』、『SEKIGAHARA IDOL WARS』など、いろんなフェスがあるけど、これらは夏の時期に開催していますよね。

少し違う時期にアイドルたちが活躍できる場所をつくれたらいいなと思ったし、僕がプロデュースすることで、少し違った仕掛けができるんじゃないかというのもあって、企画を進めていました」

――『水曜日のダウンタウン』(TBS)内のオーディション企画で初代プロデューサーを務めた際には、候補メンバーに交際を申し込むなど私情を挟む展開もありました。一応念のためにお聞きしますが、フェスを開催するのはアイドルに近づくためではないですよね?

「僕にとってアイドルは恋愛対象じゃないので、それは絶対にないです!

『水曜日のダウンタウン』で豆柴の大群のナオ(ナオ・オブ・ナオ)を泣かせてしまったこともあったけど、それはアイドルの涙って重要だからなんです。その涙によって、見ている人が感情移入したり、彼女のよさが出ると思いました」

――アイドルが壁を乗り越えることで、応援したくなる気持ちが強くなる。あえて自分がその壁になったということでしょうか?

「アイドルファンって、そういう展開が好きだし、そういう盛り上がりがないと、僕がプロデューサーになった意味はないと思っていたので。

審査する過程でも、語る夢があやふやだったり、気持ちがあっても体がついて行かない子もいたりするから、全体的なことを考えて、真剣にひとつずつ決めていきました」

 

◆「この時期だからこそ、フェスをやることの意味が絶対にある」

――これまでたくさんのアイドルフェスに参加してきたと思いますが、その魅力とは?

「まず言えるのは、いろんなテイストのグループを見られるのが魅力です。かわいい雰囲気のグループが続いたと思ったら、急にギャンギャンにロックなグループが出てきたりする。そういうのはフェスならではの楽しさだと思います。

ステージがいくつもあるなかで、いままで知らなかったグループに出会う瞬間もたまらないですよね。『うわ、見つけちゃった!』という感覚。

『TIF』で“大阪☆春夏秋冬”をはじめて見たときはしびれましたね〜。『なんだこの爆発力は!』と感じました。アイドルフェスっていいな、と思った瞬間のひとつです。

あと、毎年開催される大きなフェスだと、ひとつのグループを見続ける楽しさもあります。去年までは小さなステージしか出られなかったけど、今年はついにメインステージに出られる!という嬉しさを共有できる。ファンの一体感がたまらないんです。

今回開催する『クロフェス』も、絶対に単発で終わりたくないんです。続けていくなかで、何回も出てくれるグループを見続ける楽しさを感じてほしいと思っています」

――新型コロナウイルスの影響でさまざまなイベントが中止されるなか、無観客とはいえフェスを開催するのは、3月開催とは違う意義がひとつ加わったと思います。

「この時期だからこそ、フェスをやることの意味が絶対にあると思っています。いろんなアイドルがステージに立てず、ファンも現場に行けない状況が続いていますけど、やっぱりアイドルってステージでこそ輝くと思うんです。だから、その場所をつくることが重要だし、今できる最善の策は無観客での配信だと。

人によっては、少しくらいルールを破ったっていいと考える人もいると思うんですよ。でも僕は、ルールをしっかり守った状態でやるのが一番カッコいいと思う。

エンタメって安全、平和であることが大前提だし、しっかり対策しているという信頼がないと、出てくださる人たちにも迷惑がかかってしまう。最善を尽くして安全だと示すことで、今回参加が難しかった人たちにも、次回は安心して出ていただきたいです」

 

◆「伝説の初回をぜひ目撃してほしい」

――パフォーマンスの配信に加えて、今回は舞台裏の配信やファンとの個別交流も予定されています。

「楽屋の定点カメラからステージとは違う顔も見られる企画で、僕が楽屋にカメラを置くというと、盗撮じゃないかっていう人もいそうだけど、そうじゃないから! そこだけは勘違いしないでください!」

――あくまで、アイドルたちの素顔を見せるための企画ですね。

「そうそう! 最近はインターネットで配信するアイドルたちが増えて、家から配信するときに、もっているぬいぐるみや本棚とか、私物がちらっと映り込んだらアイドルファンって嬉しいんですよ。

今回も、楽屋に入ったタイミングで私服や、違うグループの子と話しているのを見られたら、楽しいかなと。カメラに向かって『今日は頑張ってあの人に声をかけてみたいです』という子がいたら、見ている人も『頑張れ!』って応援したくなる。せっかく僕がいるんだから、話してみたい相手との橋渡しができたらと思います。

もちろん、でしゃばるつもりはないですよ! 僕もアイドルファンの1人だからわかるんですが、アイドルが男性と共演しているだけで、『えっ…』と思ったりするので。

僕はアイドルには恋愛禁止なので、そこだけは安心してほしいです。あくまで黒子として、ファンの方のコメントを拾ってメンバーに聞いてみるのもいいかなとか、いろんなことを考えています」

――アイドルがグループの枠を超えて交流することで、ファンも新しいグループを見つける可能性があるフェスということですね。

「そうなったらいいなと思います。アイドルのみなさんにとっては、ステージ数が減っているなかで、テレ朝動画で見てもらえるのは大きなチャンスだから、新しいファンを引き込めるように頑張ってほしいし、観客のみなさんは、自分にとって新しいグループをみつけてほしいです。

今後もフェスを続けていきたいと考えているので、もし来年2回目が現場でできたときに、初回を見ていた人たちと、感動をわかち合えると思うんです。無観客からはじまるフェスなんてなかなかないですし、伝説の初回をぜひ目撃してほしいです」

――アイドル楽曲の作詞も手掛けていますが、『クロフェス』のオリジナル楽曲製作や、オリジナルユニットを結成する予定はありますか?

「今は、豆柴の大群でアドバイザーをやっているので難しいですが、いつかはそういうこともチャレンジしてみたいですね。

『クロフェス』を続けていくなかで曲をつくったり、ユニット結成のために気に入った子を選抜したりして、『まずは水着審査だ!』なんて。みんながゾワッとする演出ができて、また盛り上がるかも(笑)」

<取材・文:森ユースケ 撮影:上野裕二>

※イベント情報:「クロフェス2020 真夏のアイドル祭だしん

■開催日時
2020年8月16日(日)開場11:00/開演11:30〜21:00

■出演者 ※五十音順
アイドルカレッジ/アキシブproject/Appare!/アップアップガールズ(仮)/九州女子翼/CROWN POP/sherbet/純情のアフィリア/SAY-LA/Task have Fun/DREAMING MONSTER/虹色の飛行少女/26時のマスカレイド/花いろは from ワンダーウィード/ハニースパイスRe./FES☆TIVE/真っ白なキャンバス/まねきケチャ/Luce Twinkle Wink☆/ワンダーウィード 天/わーすた

■チケット
3,000円(ライブ視聴と楽屋トーク視聴ができます)
アーカイブ視聴期間(チケット購入者のみ)2020年 8月17日~8月30日
※チケット一般販売 8月5日(水)17:00~