「飛びながら走るのが主流です」洋上のF1マシン、レーシングヨットの秘密兵器は“赤い羽”
2020.06.18
世界各国の美しい港町や風景を伝える番組『港時間』。6月12日(金)に放送された同番組では、セーリングの進化について特集した。
現代のレーシングヨットは、洋上のF1マシン。スピードを求め、まさに猛スピードで進化している。
「コントロールだね。スピードはどこまでも出るんです」
そう語るのは、プロセーラーの白石康次郎さん。11月に開催される世界一周ヨットレース、ヴァンデ・グローブに向けて準備の真っただなかだ。
こちらは、彼の最新艇。
赤い羽のようなものがついているが…。
「これで半分前を浮かして、飛びながら走るのが主流です」
羽の正体は、「フォイル」と呼ばれる水中翼。水の抵抗を減らし、船を宙に浮かす、いわば秘密兵器だ。
「前回はもっとフォイルが小さかった。今回は全艇がもっと大きなフォイルに変えている。そのはじめてのレースです。新しい技術です」
期待に胸を弾ませる白石さん。実はこの技術を約25年前に導入したセーラーがいた。
その先駆者は、フランスセーリング界の英雄、エリック・タバルリ。フォイルをはじめて取り入れレースに臨んだ、伝説的なセーラーだ。
セーラーたちの経験とテクノロジーの進化が積み重なり、いまやヨットは空を飛ぶようになったのだ。
なお、6月19日(金)放送の『港時間』では、ニュージーランド北部のガルフ・ハーバーマリーナを特集。ヨットで世界を旅するアメリカ人家族を紹介する。
※番組情報:『港時間』
毎週金曜深夜0時15分~0時20分放送、テレビ朝日
(ABCでは毎週金曜夜11時10分~夜11時17分放送、メ~テレでは毎週日曜夕方4時25分~4時30分放送)