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「攻撃的なキスしてみて」監督の無茶ぶりにもそつなく応える神尾楓珠が魅せる「本当の自分」

2月8日(土)にスタートした連続ドラマ『鈍色の箱の中で』。幼なじみの高校生5人を中心に、それぞれの想いがねじれて交錯していく「ドロドロ初恋ラブストーリー」だ。

©テレビ朝日

主要人物のひとりである金髪の美少年・利津を演じるのが、注目度急上昇中の若手俳優・神尾楓珠。放送開始前から公開されていたSNS動画の反響など、新しい試みの多いこのドラマの見どころや、役に対する思いを語ってもらった。

◆多彩なパターンのキスを求める監督に「リミッターはずれています(笑)」

ーー放送開始前から配信されていたキス動画、かなり話題になっていましたね。

自分の動画だけじゃなくて、他のキャストのキス動画もチェックして観てたんですけど、インパクトありましたよね。特に、あおい(岡本夏美)の動画がリアルで、これは事件だと思いましたよ。あおいのキス動画はほんとにリアルで、ドラマの動画だってわかっているのに、「これ、出していいの?」って思いました(笑)。

©テレビ朝日

ーーキスシーンが多いドラマですが、撮影時のエピソードはありますか?

今回、リハーサルの段階からキスしたんですよ。他の現場ではあんまりないんですけど。美羽(久保田紗友)とのキスシーンが最初のキスシーン撮影だったんですが、監督から「ちょっとここでふたりでしてみて」っていきなり言われて。美羽はちゃんと先に監督から相談されていたらしいんですけどね。僕は「いろんなパターン見せて」みたいなこと言われて。「攻撃的なのみせて」とか(笑)。監督、リミッターはずれちゃっているなあって思いました(笑)。

◆気配を消すのが得意なんです

©テレビ朝日

ーー今回役柄に合わせて金髪にされましたがいかがですか?

気に入っています。ファンの方からも、似合っているって言ってもらえて。ずっと金髪でいてほしいという人もいて、やってよかったなと思います。特に髪型とかこだわりがなくて、仕事に関係なければ、ずっと伸ばしっぱなしだったりします。でも、今回金髪にしてから、他の髪色にも挑戦してみたいなと思うようになりましたね。やってみたいのは、赤とかですかね。

ーー金髪にしてから、街中でみつかりやすくなったりしていませんか?

それが、全然気が付かれないんですよ(笑)。被り物が苦手なので、帽子も被らないで出かけているんですけど、本当に気づかれない(笑)。『3年A組 ー今から皆さんは、人質ですー』(日本テレビ)が放送されていたときはちょっと気が付かれていたかな。でも僕、気配を消すのが得意なんです。小さい頃に「かわいい」って言われるのがすごく嫌で目立ちたくなくて、気配を消す生活していたら身についちゃって。俺のことなんか見ないでくれー、と思っていたんですよ(笑)。親戚の集まりがあっても、端っこで静かに座っています。親はそういう僕を知っているから、この仕事を選んだときは本当にビックリしていましたよ。

◆利津を演じて感じる共通点

ーー演じている利津と似ているところがありそうですね。

似ているなって思います。周りとちょっと距離を置いているところとか。僕も高校生のときそんな感じだったし。わちゃわちゃしている人を見て、「なんだあいつら」みたいな感情で過ごしていたので(笑)。ただ、僕の場合は、その輪に入れないっていうだけだったんですけどね(笑)。愛されたい、みたいな願望があって、それがうまく伝えられないところも似ているな、って思います。

ーー自分にはないな、っていうところはありましたか?

まず、やり方がひどい!(笑) やり口はそこまでひどくないですよ、僕は。セリフ読んでいても、「よくこんなセリフ出てくるな」って思うこともありました。やばいこと言っているな、って(笑)。でも、演じていてすごく楽しかったです。いろんな感情があって、それを表に出す場面が結構あったので。いろんな感情を抱えているけど外には出さない、という役は今まで結構あったんですけど、感情を抱えているうえで、それを外に出していくっていうのは、なかなか珍しい人物だな、って思いました。それが楽しかったですね。

ーーご自身は感情をあまり出さない方ですか?

全く出さないですね。出せるようになりたいんですよ、本当は。昔はもっと明るい性格だった気がするんですよね。元気だね、って言われるタイプだった。それがいつの間にか「大丈夫? 元気ないよ」って言われ始めていたりして。どこで変わってきたんだろう。

©テレビ朝日

◆役者としての自分 本当の自分

ーー役者という仕事を選んだきっかけは?

ずっとサッカーをやっていたんですけど、それをやめてやることがなくなったから、最初は暇つぶしに、っていう感覚でした。なんでもよかったんですけど、どうせなら周りの誰もやったことがないことをやってみようと思って。親に興味を持ってほしいというのもあったかもしれない。あんまり感情を表現しないから、親に気持ちが届いてないし、興味も持ってもらえてないような気がしていて。役者の仕事は、最初は遊びの延長というか、あまり感情もなくやっていたんですけど、歩(悟役の望月歩)と共演したときに意識が変わって、この仕事にもっとちゃんと向き合おうと思うようになりました。今は、仕事の事しか考えてないです。でも、あんまりそういうところを出したくなくて。周りにそう思われたくない(笑)。だから、勘違いされることも多いです。やる気ないの?って。

ーー本当の自分を見てほしいという気持ちもありますか?

あるんですけど。不器用なんですかね。セルフプロデュースが苦手で、自分をうまく出せないんです。だから、伝わってないと思う。以前、舞台で共演した人に、「お前は絶対、敵を作る」って言われたことがあって。でも、「分かってくれる人はいるからお前はそのままでいろ」って。それで救われましたね。その言葉は嬉しかったです。

インタビューの最後に、「見てほしい“本当の自分”があれば教えてください」と聞いたところ、「本当は冗談が好きなんです」と真顔で答えてくれた神尾さん。まだまだたくさんの引き出しを持っていそうで、これからの活躍に期待が高まる。

<構成・文/塚はなこ>

番組情報360°ドラマ鈍色の箱の中で
【毎週土曜】深夜3時から3時30分、テレビ朝日で放送
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