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【関ジャム】人気プロデューサー3名の「2019年マイベスト10」全曲解説!(後編)

2020年1月19日(日)に『関ジャム 完全燃SHOW』で放送された「売れっ子プロデューサーが選ぶ年間ベスト10」

©テレビ朝日

過去に同企画で紹介されたアーティストがブレークしたこともあり、毎回SNSで話題になるこのランキング。今回は、いしわたり淳治・蔦谷好位置・mabanuaの2019年マイベスト10が発表された。

本記事では、前編(10位~6位)後編(5位~1位)に分け、ランクインした曲を解説付きで紹介していく。

©テレビ朝日

◆蔦谷好位置のベスト5位~1位

5位:Face My Fears/宇多田ヒカル&Skrillex
米ビルボードチャートにもランクインした、宇多田ヒカルと世界的ミュージシャンSkrillexの共作。人気ゲームのテーマ曲としても話題になった。「2019年は海外のプロデューサーやアーティストとコラボする日本人が多かったが、そのなかでも傑出した作品」と蔦谷。

Skrillexの強力なサウンドプロダクションのなかでも負けることなく、それどころか「Skrillexのサウンドの新たな一面を引き出している宇多田ヒカルのボーカルが圧倒的」だと絶賛した。

4位:inside you/milet
11の音楽配信サイトで1位を獲得した大型新人・miletのデビュー曲。miletの歌声に蔦谷は、「日本語でこの声で歌える女性ボーカルをずっと待ち望んでいました」と感慨深げ。彼女の声は独特な低域とハスキーな要素を持っており、“やや英語寄りの日本語の発音”が不思議な響きをしていて、ずっと聴いていたくなるのだと蔦谷は言う。

3位:遠視のコントラルト/君島大空
毎年恒例、蔦谷が「思わず車を路肩に停めて聴いた曲」に選ばれたのは、君島大空の楽曲。川谷絵音やくるりの岸田繁も認める25歳の音楽家で、蔦谷はカーラジオから流れた瞬間に心を鷲掴みにされ、車を路肩に停めて丸々1曲聴いてしまったのだとか。美しく透き通った音楽を作る君島は、蔦谷にとって「何を聴いて何を見てきたのか。非常に気になる存在」だそう。

2位:あなただけ/長谷川白紙
長谷川白紙は2018年にCDデビューしたSNSで話題の現役音大生シンガー・ソングライター。「才能を持った若い世代が多いが、そのなかでも飛びぬけた才能を爆発させている」と蔦谷。さらに、不協和音・変拍子・独特な音色選びなどアブストラクトな要素を持つ音楽は内向的になりがちだが、彼の音楽は「外へ外へと眩い光を放っているように感じる」と分析した。

1位:Pretender/Official髭男dism
「2019年の邦楽を語る上で絶対に外せない曲」と蔦谷。メロディーの階段・反復・跳躍というJ-POPのヒット要素が詰まっていながら、全くテクニック的に聴こえず、「ただただ素晴らしいメロディーと歌詞に心奪われていく時間が過ぎていく曲」と絶賛。

そして「間違いなく、何年先も残っていく名曲。こういう曲がちゃんと評価されて多くの人に届く時代でよかったと心から思います」と、同曲のヒット喜んだ。

◆いしわたり淳治のベスト5位~1位

5位:ロマンチシズム/Mrs. GREEN APPLE
「聴き手を飽きさせない、スピード感のある展開がスゴい」といしわたり。自分の胸のなかにある恋心から壮大な人間賛歌まで1コーラスのわずか10秒で一気に駆け上がるこの曲、その“急展開”に違和感がないのが「スゴい」と評する理由だという。このスピード感と言語感覚から「新世代のアーティストらしさを感じた」そうだ。

4位:愛にできることはまだあるかい/RADWIMPS
昨年ヒットした映画『天気の子』の主題歌。作詞には、分かっていることをあえて疑問形にすることでインパクトを出す効果がある…と考えるいしわたりが注目した表現が「愛にできることはまだあるかい」というフレーズ。

「これが『今でもまだ愛しているよ』という表現だったら、凡庸な歌になっていた」とし、「同じ意味であっても言葉の角度を変えて“耳新しさ”を出す天才」と作詞を担当した野田洋次郎を褒め称えた。

3位:キスだけでfeat.あいみょん/菅田将暉
カリスマ的人気を誇る、あいみょんと菅田将暉の濃密デュエットソング。ここまで恋愛にしっかり寄せたデュエットソングが最近はなかった、といしわたり。歌のなかの2人の関係性が切なく「まだ名前の付いてなかった恋愛模様が描かれている感じ」だと解説した。

2位:だっせー恋ばっかしやがって/忘れらんねえよ
「これぞモテない男性の心情」という、Vo.&Gt.柴田隆浩によるソロロックバンド・忘れらんねえよの楽曲がランクイン。自虐的失恋ソングの傑作だといしわたりは言い、「痛快なメロディーと痛烈なフレーズが頭の先から心を貫くように突き刺さって、明日の支えになる」と語った。

1位:us/milet
蔦谷が4位に選んだmiletの別曲をいしわたりも選出。彼女の歌う日本語は特徴的で「聴いたときの言葉の意味が薄くて、言葉が“音”として存在している」と感じたそう。「令和の“レイ”はmiletの“レイ”ではないかと思うくらいに、彼女の時代の幕開けを感じる」と賛辞を送った。

◆mabanuaのベスト5位~1位

5位:忘れられないの/サカナクション
突き詰めたシティポップ感や練られたミキシングも凄いが、「何より草刈(愛美)さんのベースソロが素晴らしい」と絶賛するmabanua。その理由は、“色気”がグルーヴに現れているからだという。

4位:あなただけ/長谷川白紙
蔦谷がベスト2位に選んだ楽曲をmabanuaもチョイス。「音大生らしく音楽の知識がないと作れないだろうコード進行を用いる反面、その知識が故に音楽が固くなるわけでもない」と、魅力を解説する。そして“知識と柔軟性を兼ね備えた天才”である長谷川のジャンルを感じさせない音楽は「ミステリアスで衝撃的」だったという。

3位:宿命/Official髭男dism
昨年、紅白歌合戦に初出場をはたしたOfficial髭男dismの1曲。蔦谷がプロデュースを手掛けている。のびやかなハイトーンが気持ちいい曲で、曲中で次々と音色や展開が変化するなど“色々な仕組み”があるのも「さすが蔦谷さんだと思いました」と絶賛した。

2位:bad guy/Billie Eilish
Billie Eilish は、Spotifyが発表した世界で最も人気の女性アーティスト2位にランクインするなど、圧倒的な個性が話題の18歳。ファッションアイコンとしても高い人気を誇る。

激しい低音に締めつけられているような音像、そして「今までにない籠ったような囁きボイス」が特徴だとし、「オリジナリティ溢れる不思議なサウンドにも注目してほしい」と同楽曲の注目ポイントをあげた。

1位:愛にできることはまだあるかい/RADWIMPS
いしわたりの4位にも選出された『愛にできることはまだあるかい』。同曲のサビについてmabanuaは、「上から降りてくるコード進行になっている」と説明。その理由として、映画『天気の子』の主題歌ということもあり「地上と空をリンクさせているのかと思った」と分析した。

2月9日(日)に放送される『関ジャム 完全燃SHOW』には、日本の音楽シーンをけん引する音楽プロデューサー・蔦谷好位置が「ぜひライブを見てほしい」と激推しするアーティスト3人が登場。スタジオで圧巻のパフォーマンスを披露する。

 

※番組情報:『関ジャム 完全燃SHOW
2020年2月9日(日)午後11:10~深夜0:05放送、テレビ朝日系24局(※一部地域を除く)

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