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前田智徳氏が語る、国際大会ならではの“動くボール”と“継投”の難しさ。「ピッチャーによって…」

今日11月5日(火)に日本戦開幕を迎える「世界野球プレミア12」。世界ランキング上位12の国と地域が世界一の座を争う大会だ。

前回2015年の第1回大会、準決勝で宿敵・韓国に敗れ、3位となった野球日本代表の“侍ジャパン”は、2009年の「WBC」以来の世界一奪還を目指して、今日、初戦となるベネズエラ戦に挑む。

その大事な一戦の解説を務める前田智徳氏が今大会の見どころについて語った。

◆ “2番手ピッチャー”がポイント

―― 今回の侍ジャパンメンバーを見て、率直に感じたことを教えてください

前田氏: 個々の選手のコンディションや健康状態を考えると、このメンバーがベストだと思うので、前回大会の雪辱を果たしてもらいたいなと思っています。

正直、菅野(智之)や千賀(滉大)などが揃えば、よりベストメンバーだったのだろうなとは思いますが、チームの優勝のために戦ったシーズン直後は、どうしても疲労があると思うので、「WBC」とは違う難しさがあるのだろうなと思います。

―― ファンの中でも、シーズン後に選手が集まって戦う難しさについては議論されていますが、やはり難しいものなのでしょうか?

前田氏:私自身、代表に呼ばれた経験がなく、個々の選手に聞いてみないと分からないことは多いですが、シーズン後は疲労が残っていて、良いパフォーマンスができないと、代表を辞退した選手はいるのではないかと思います。

体はできていても、疲労が溜まっている状態なのではないかと。

「WBC」もシーズン前なので、調整がうまくいかないということもあると思いますし…難しいですね。

―― そんな中、今大会、侍ジャパン勝利のポイントはどこになるでしょうか?

前田氏:前回大会、(準決勝の)韓国戦では終盤での継投で逆転負けしたので、その継投が一番難しいでしょうね。

オープニングラウンドで5連勝して、先発の大谷(翔平)、則本(昂大)らの活躍で好スタートを切ったわけですが、やはり先発のあと、2番手のピッチャーがポイントになるんだなと感じました。

例えば早めに降板となって、2番手が2イニング投げなければいけなくなった時などは、非常に難しくなってくると思います。

5回投げ切ってくれれば、その後1イニングずつ継投という形になると思うのですが、そこにどのピッチャーが入ってくるのか、ですね。

守備でリズムを作って、その後打線の援護をもらいながら、という戦いが、大事になってくると思います。

◆ “動くボール”に対応する難しさ

©テレビ朝日

――侍ジャパンが大量点を生み出す、というのは中々難しくなってきそうでしょうか?

前田氏:それはないと思います。初戦はどうしても固くなるので、しょうがないと思いますが、ほぐれてくれば問題ないかと。

前回大会は筒香(嘉智)、中田(翔)が非常に得点をあげてくれましたが、今回打線がどのように機能していくのか注目したいですね。状況によっては、大会を通して打線の組み替えを行うこともあるのだろうなと思っています。

――打線でポイントになりそうな選手はいますか?

前田氏: 誰というよりかは、上位の選手が出塁をして、クリーンナップがランナーを返したり、下位打線から上位につないだり、“流れ”が大事になってくるのではないかと思います。

―― 鈴木誠也の活躍も楽しみですが、どうでしょうか?

前田氏:彼の活躍は、今回重要になってくると思います。稲葉篤紀監督が、4番として期待しているでしょうから、筒香、中田ら主砲が抜けた穴として頑張ってほしいです。

体が大きくなったので、打球は力強いですし、パワーという点では十分素晴らしいものを持っているなと思います。後は安定感、勝負強さが備わると、さらに良いですね。

ただ、彼が一人で活躍しても、チームは勝てないと思うので、やはりその前後が大事になってきます。

――国際大会では“動くボール”への対応が課題になってくると思いますが、どんな難しさがあるのでしょうか?

前田氏:やはり、見極めが難しいです。ピッチャーによって曲りが遅かったり、速かったりするので。

そして、左右によっても難しさが変わってきます。

右バッターはボールを惹きつけすぎると、どうしても食い込んできて難しくなって、低めだとどうしてもゴロになりやすい。

左バッターにとっては、多少シュート気味に落ちてくると、(身体に)引き つけないといけないので、ボールに力があるとファールになりやすいです。

今日、日本の対戦国であるベネズエラは、フェリックス・ドゥブロンが先発予定。

ドゥブロンは、打者の手元で小さく変化するツーシーム、カットボールなど、まさに“動くボール”を操る技巧派左腕だ。

メジャー通算31勝を挙げ、2013年には上原浩治・田澤純一らとともに、レッドソックスで世界一を経験するなど、実績ある投手に、侍ジャパンのバッターがどう対応していくのか、注目したい。

※番組情報:「世界野球プレミア12」
11月 5日(火)午後6時45分~「日本 vs ベネズエラ」テレビ朝日系列で生中継

テレビ朝日野球(@tvasahibaseball)では、試合中に #侍野球 で応援ツイートを大募集!放送中に紹介されるかもしれません!

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