テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな「SDGs」の課題に取り組み、暮らしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を踏み出した人たちを紹介している。
今回取り上げるのは、自然のエネルギーを活用した調理方法を発信している狩野光子さん。
狩野さんが広めている“ソーラークッキング”は、電気やガスを使わずに、集めた太陽光を熱源として利用する調理方法。厚紙をアルミホイルなどでコーティングして組み合わせたソーラークッカーという調理器具を使うことで、煮物や焼き魚はもちろん、米を炊くこともできる。
狩野さんがこの取り組みを始めたきっかけは、30年以上前、故郷が産業廃棄物の不法投棄によって汚染されている現場を見たことだった。
調べてみると、日本中で都会のゴミが田舎へと運ばれ、当時30万カ所以上がゴミ捨て場にされていたという。この問題に関心を持った狩野さんは、さまざまな活動を行う中でソーラークッキングに出合い、2004年に仲間と日本ソーラークッキング協会を立ち上げた。
「多くの人にソーラークッキングを知ってもらうことで、少しでも環境負荷の軽減に役立てたいと考えました」と設立当初を振り返る。いまでは月に1回ほど、自宅でソーラークッキングを楽しむ調理会を行っているという。
イベントに参加した人は、「調理方法だけでなく、地球環境についても学ぶことができて、普段の生活スタイルを見つめ直すきっかけにもなりました」と喜んでいた。
狩野さんが未来に叶えたい夢は?
「私はこの取り組みを、身近な行動から環境負荷を減らすことや、災害時の対応のひとつとして役立ててほしいと思っています。そして、子どもたちが自然を身近に触れることができる環境を作っていきたいです」
なお、『しあわせのたね。』次回12月6日(土)の放送では、学校全体で脱炭素社会の実現を目指している取り組みが紹介される。
※番組情報:『しあわせのたね。』
毎週土曜 午前9:55、テレビ朝日(※一部地域を除く)


