2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、暮らしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
今回取り上げるのは、自然環境に負荷をかけずに水質を改善しているエビスマリン製造開発部・中村光さん。
中村さん:「私たちは、水域が持つ自然の浄化能力を活用して、川や湖の水質を改善できる技術を開発しました」
温暖化の影響で湖や川などの水面を緑色に変え、腐敗臭の原因にもなっているアオコの大量発生。中村さんたちは、水の中で水流を起こして循環させ、水の中に酸素を増やすことで、生態系豊かな水質への改善を目指している。
中村さんがこの取り組みを始めたきっかけは、偶然耳にした意外な情報だった。
中村さん:「地元の漁師から、取った魚を入れる水槽の水が漁船の揺れによって腐らないことを聞きました。この仕組みを応用することで、池や湖の水質を改善できるのではないかと考えたのがきっかけです」
ほかにも中村さんは、川幅の狭い場所や橋の下など、水流が届きにくい場所の水質も改善できるようにと、超音波によってアオコの細胞を破壊し、死滅させる技術を開発した。
水流によって生態系豊かな自然を取り戻そうとしている中村さん。そんな彼が未来に叶えたい夢は?
中村さん:「今後は、世界の水域で起きているさまざまな社会問題に対応できるように、私たちの技術を応用していきたいと思っています。その結果として、昔のような生態系の豊かな海や、子どもたちが安心して過ごせる自然環境を取り戻したいと考えています」
なお、『しあわせのたね。』次回2月1日(土)の放送では、廃棄されるはずだったパイナップルの葉を活用し多くのアイテムを作っている人を紹介する。
※番組情報:『しあわせのたね。』
毎週土曜 午前9:55、テレビ朝日(※一部地域を除く)