2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』では、さまざまな課題に取り組み、くらしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
5月15日(土)の放送では、室町時代からの伝統技術で割れた器を蘇らせる持永かおりさんを特集した。
◆“持ち主と器との思い出”も修復
割れてしまった器や欠けてしまった器を漆で修復する“金継ぎ(きんつぎ)”という仕事をしている持永さん。
「いつも100~150個くらいの器を預かっています。漆は天然のものなので、直すとちゃんと使えるようになりますよ」(持永さん)
継いだ部分に、金色や銀色の美しい“痕跡”が刻まれるのが金継ぎならではのよさ。一つひとつの器にある“持ち主と器との思い出”を、手間ひまをかけて繕っている。
◆誰でもひとつはどうしても直したいモノがある
持永さんには、金継ぎ師になってから掛けられた忘れられない言葉がある。
「恩師から『あなたの仕事はお医者さまみたいね。普段はお世話にならないほうがいい、器は割らないほうがいいから。でもいざ割れたときに、あそこに頼めばいいんだと、頼りになる存在』と言ってもらったのが今も心に残っています」(持永さん)
金継ぎの伝統の技が、「使い続けたい」と願う人たちの気持ちもつないでいる。
そんな持永さんが、未来に咲かせたい夢は…。
「誰でもひとつはどうしても直したいモノが器でなくてもあると思うので、そういうものを直しながら使い続けることがもっと広がるといいなと思います」(持永さん)
なお、『しあわせのたね。』次回5月22日(土)の放送では、環境に優しい雑貨を扱うショップを運営している女性たちを特集する。
※番組情報:『しあわせのたね。』
毎週土曜日 午前9:55~10:00放送、テレビ朝日(※一部地域を除く)