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「今年は勝てる」日本ハム・栗山英樹CBOが語るチームの未来 期待する3人の“キーマン” へ託した想い

「今年は勝てる」日本ハム・栗山英樹CBOが語るチームの未来 期待する3人の“キーマン” へ託した想い

北海道日本ハムファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務める栗山英樹氏が、テレビ朝日のスポーツ番組『GET SPORTS』でナビゲーターの南原清隆と対談。

9年ぶりのリーグ優勝を目指すチームの現状、そして未来を託す若手選手たちへの想いを語った。

テレ朝POSTでは、対談の模様を3回に分けて紹介する。第1回のテーマは「未来を占うキーマンたち」。

◆「今年は勝てる」っていう空気ある

2月16日、沖縄県名護市。

番組ナビゲーター・南原清隆は、北海道日本ハムファイターズの春季キャンプ地を訪れていた。

南原:「開幕投手!すごい豪華メンバー」

プルペンには、昨年プロ2年目で7勝を挙げ、今年の開幕投手に指名された金村尚真、昨年最多勝と最高勝率に輝いた伊藤大海らの姿が。

そんなピッチャー陣に熱い眼差しを向けていた男。練習後、南原はその人物を待った。

栗山:「ようこそ、沖縄へ」

南原:「CBO!」

栗山:「還暦おめでとうございます」

日本ハムでチーム編成のトップを担うCBOに就任し、今年で2年目を迎えた栗山氏。チームの基盤と位置付ける2軍の強化に取り組んできた。

そんな栗山氏に南原がまず聞いたのは、投手陣について。

南原:「僕、毎年のようにブルペン見させてもらっているんですけど、ちょっと今年違いますね」

栗山:「違います。ちょっと『(リーグ優勝)いけるぞ』みたいな感じがありますよね。『今年は勝てる』っていう空気あるじゃないですか。それは今までと全然違います。選手たちがその気になっているというか、黙々と自分を出すためにやれている感じはありますね」

南原:「伊藤選手は今日35球投げたんですけど、『2ストライクのつもりで全部投げた』って言ってました」

栗山:「そういうふうにエース格のピッチャーがやっていれば、周りのピッチャーも気が付きますし、それが“無言の圧”ではないですけど、みんなこういう風にやりましょうという空気になるんですよね」

南原:「伊藤投手は『プルペンに緊張感がある』とも言っていました」

栗山:「いい緊張感ですね」

南原:「こういうのはなんだか久しぶりですね。やっぱり去年の悔しさが残ってるということなんでしょうか?」

栗山:「悔しさもありますし、実際に戦っていて手応えを感じていますね、『このメンバーで優勝できるんだ』っていうのを。やっぱりスポーツの世界で実感しないと、口で言っても無理なので。選手が本当に実感している感じを僕も受けますね」

◆野手陣への期待。“真ん中に座る世代”として

南原:「本当に充実したピッチャー陣で、我々も見ていて今年は『いける』と思いました。では、野手陣はどうですか?」

栗山:「始まってみないとわからないですけど、清宮幸太郎や野村佑希、万波中正。彼らが経験を積んで、いちばん良い世代として真ん中でドンとやっていけるようなシーズンになってくると思います」

実はその3選手はみな、栗山氏が監督時代に入団した選手たち。だからこそ、CBOに就任した2024年、彼らに対して特別な思いを語っていた。

栗山:「まずは中心のところですよね。万波、清宮、叱りました」

昨シーズンのスタート前、清宮は自主トレ中に左足を捻挫。これに対し栗山氏は強く注意したという。

栗山:「相当言いました。滑るのは不可抗力なんですけど、『本当にヤバいと思って気をつけてやったんですか?』って。(本人は)『もう悔しいっす』って泣きそうになってましたね。万波選手にも言いましたけど、『今年が野球人生のすべての年なんだ。今年結果を残せば前に進むから』って」

さらに、野村にはこんなアドバイスも。

栗山:「守備位置の問題ですね。打つほうは安定すれば打てると思うけど、守備が自分の心をかき乱したりすることがあるので、まずそこを自分がどうクリアしていくのかということだと思います」

しかし2024年シーズン、3選手はいずれも栗山氏の期待とは程遠い結果に終わった。

足のケガで開幕に出遅れた清宮は、1軍での出場は89試合でホームラン15本。2022年のキャリアハイには届かなかった。

2023年、ホームラン王に1本差に迫る25ホーマーでブレイクを果たした万波は、打率・ホームランともに2023年を大きく下回る成績に。

万波と同い年の野村は、これまで本職としていた内野に加え、外野としても出場したが、慣れないポジションで守備への不安が募ると、長期間に及ぶ打撃不振に。

1軍ではわずか56試合の出場にとどまり、打率、ホームランは自己ワースト。1シーズンに3度の2軍落ちの屈辱を味わった。栗山氏が居ても立ってもいられず、声をかけ続けたほどだ。

チームの底上げ、そして9年ぶりのリーグ優勝のために、この3選手の奮起が欠かせないと栗山氏は断言する。

南原:「野村選手は今年本当に勝負の年だと思うんですけど、ここまで見ていてどうですか?」

栗山:「今年すごく良いですね。もともと良いんですけど、考え過ぎて苦しんでいるように見えた。今年は開幕から4番で使うと監督に言ってもらえて、すごく気持ちが前に出る。その通りの状態になっているので、非常に楽しみですね」

南原:「万波選手はどうですか?」

栗山:「非常に落ち着いて、自分のやるべきことをしっかりできているので、すごくいい感じに見えます」

南原:「そして清宮選手は?」

栗山:「やっと幸太郎っぽくなったなと僕は実感を持っています。軸がブレなく、ボールをちゃんと見れるようになっている。間があるというか、ちゃんとボールを見極められてる感じがする。ここまで来るとやってくれるんじゃないかな」

栗山氏の言葉通り、着々と前進しているキーマンたちは、開幕を間近に控えた今年のオープン戦から躍動。チームは15年ぶりに、オープン戦12球団の中で1位になった。

それぞれ意気込みを次のように語る。

野村:「まあ打点ですね。打順的にもチャンスで回ってくることが多いと思いますし、そういう場面はすごく増えてくると思います。4番が打てばチームが勝てると思うので、1年間を通してそういう姿を見せて、信頼を勝ち獲っていければと思います」

清宮:「30本打てれば良いですし、あと100打点。全試合出たいという気持ちがすごくあるので、そこが大きな目標です」

万波:「MVP獲りたい。1年を通してリーグでいちばん貢献した選手になれるように頑張ります」

栗山氏が挙げる3人のキーマンが、日本ハムの未来を占う。

栗山:「ここからひとつトンっていけば、一気に自分の形が作れると思います。プロ野球全体としても非常に重要なシーズンになってくる。そんなに簡単にいかないのがプロ野球だけど、期待通りそのままいってほしい。そしたらチームもスッといくんじゃないかなと感じています」

南原:「いってほしいですよね」

栗山:「いやいや、もういかなきゃ退場ですよ。どれだけ時間がかかってるんですか(笑)」

番組情報:『GET SPORTS
毎週日曜 深夜1:55より放送中、テレビ朝日系(※一部地域を除く)

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