2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、暮らしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
今回取り上げるのは、廃棄されるはずだった建築材料を有効活用している東野唯史さん(ReBuilding Center JAPAN代表取締役)。
東野さん:「私たちは解体される家から集めた古材に新たな価値を生み出す取り組みをしています。こちらは引き取った古材などを使ってリノベーションした建物です」
これまでに全国各地でゲストハウスやレストランなどの内装デザインを手掛けてきた東野さん。現在は、解体が決まった建物や空き家から行き場を失った建材や家具を回収し、新たな建物のデザイン設計などに取り入れている。
東野さんにデザインを依頼した書店店主は、「回収した古材を東野さん自身の経験から別の使い方として編み出していることは、(私のイメージとは)まったく違っていました」とその出来に感心した。
東野さんがこの取り組みを始めたのは、新婚旅行で行った海外での体験がきっかけだった。
東野さん:「アメリカのポートランドで、当たり前のように古材が活用されている文化に強い感銘を受けました。日本でも古材を日常的に再利用できる仕組みが作れないかと思ったのが、この取り組みを始めたきっかけです」
今では建築デザインだけではなく、古材の回収や再利用に興味を持つ人たちに向けたスクールを運営。これまでの経験を伝えることで、全国各地でも古材を回収・再利用できる循環づくりを目指している。
「世の中に見捨てられたものの中にこそ、美しいものはある」という言葉を大切にしている東野さんが未来に叶えたい夢は?
東野さん:「私たちは、壊れたものは自分で直して、もう一度使う。そのことによって得られる喜びを発信しつつ、使われなくなったものや失われつつある文化などを見つめ直して、豊かに暮らすことのできる社会・コミュニティを作っていきたいと思っています」
なお、『しあわせのたね。』次回12月7日(土)の放送では、視覚障がい者の歩行を支援するナビゲーションデバイスを開発した人を紹介する。
※番組情報:『しあわせのたね。』
毎週土曜 午前9:55、テレビ朝日(※一部地域を除く)