2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』では、さまざまな課題に取り組み、暮らしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
今回取り上げるのは、学校給食の食べ残しを“あるもの”に生まれ変わらせている桑原衛さん(NPO小川町風土活用センター代表)。
桑原さん:「学校給食センターから運ばれてきた食べ残しを原料として、液体肥料とメタンガスに作り変えて、農作物の栽培に再利用しています」
家畜のふん尿や生ゴミなどの有機物を発酵させ、燃料ガスと土壌改良用の液体肥料を生み出すバイオガス技術。
桑原さんは、一般家庭15軒分のゴミを集めるところからこの取り組みを始めた。
桑原さん:「(水資源開発のメンバーとして)1987年に訪れたネパールで、現地の人々が牛のふんを使ってガスを作り、循環型の暮らしを実践していることに驚きました。この技術を日本に持って帰って広めようと思ったのが取り組みを始めたきっかけです」
今では、埼玉・小川町すべての小中学校の給食で出た食べ残しをアップサイクルできる規模にまで成長。
活動にかかわった住民から、生ゴミが「ゴミ」ではなく価値ある「資源」だと実感としてもらえるようになったという。
桑原さんは、「他にも使われていない価値のある有機質資源はいろいろあるので、有効に使うことが当たり前になるような町づくりに貢献していきたい」と今後の夢について語った。
なお、『しあわせのたね。』次回4月6日(土)放送では、廃棄されるはずのリンゴの搾りかすから合成皮革を開発した人を紹介する。
※番組情報:『しあわせのたね。』
毎週土曜 午前9:55、テレビ朝日(※一部地域を除く)