テレ朝POST

次のエンタメを先回りするメディア
menu

ヒモメンは、女の敵じゃなくて“癒しの天使”か<ドラマ『ヒモメン』レビュー>

7月28日(土)に第1話が放送されスタートした土曜ナイトドラマ『ヒモメン』(テレビ朝日系、毎週土曜日23時15分~)。

©テレビ朝日

窪田正孝演じる主人公“翔ちゃん”こと碑文谷翔が衝撃のヒモっぷりと男気(?)をみせた第1話について、小劇場特化型メディア「ゲキオシ!」編集長で、ブログでの独自のドラマレビューも人気を集めるライター・横川良明さんに寄稿してもらいました。

つくづく思う。僕の人生には何かが足りない、と。

仕事もそこそこ。お金もまあまあ。だけど、なんだか乾いている。そんな僕の生活に足りないのは、これなんだと、ソファでだらだら転がっている翔(窪田正孝)を見て確認した。

楽して生きたいがゆえに、断固として働かないヒモメンこと碑文谷翔。普通に考えてダメな男である。もうね、ヒモメンとか可愛く言ってる場合じゃない。どう見たって女の敵。今すぐ読んでるパチンコ雑誌をタウンワークにすり替えたい。

でも、なぜだろう。見終わったあとには、ひとりくらいなら翔を養ってもいいんじゃないかと思わされている。家に帰ったら翔がいる暮らしの幸せを妄想して、よし今日も稼ぐぞなんて張り切ってるから、まじ目を覚ませ。

©テレビ朝日

◆窪田正孝のチャームポイントを“全部乗せ”

この翔という男、窪田正孝のチャームポイントをそのまま全部乗せしたような欲張りな役どころだ。

まず窪田正孝の色気の秘密は、あの逞しい首にあると思っているんだけど、スウェットやTシャツというゆるーいカッコが定番の翔は、そんな窪田正孝の男らしい首筋のラインが存分に楽しめて、それだけで夏のボーナスが2倍になった気持ち。しかも、ざっくり広めの襟元から覗くデコルテが無防備すぎて、もう神棚に向かって拝みたい。

©テレビ朝日

ヒモ役ということもあって、衣裳はほぼ部屋着。Tシャツ+短パンという小学生みたいなカッコがここまで愛らしい成人男性がいたなんて……。しかもヒモのくせして謎に引き締まった脚をしていて、ヒモのくせして…ヒモのくせして…もう……好き…ってなる。これから数カ月、窪田正孝の短パン姿が鑑賞できるとは、夏ってサイコー。今年初めて酷暑に感謝したわ。

もちろんトレードマークの八重歯は今回も俄然猛威をふるっている。働くことだけは断固拒否の翔だけど、恋人の春日ゆり子(川口春奈)に対する想いは本物。何とか翔を働かせようと「お金がピンチでこのままだともう一緒に暮らせないかも……」とけしかけるゆり子に対し、翔がとった行動は食用の野草を採集するというもの。「ホームレスになっても一緒にいよう」なんて言われても、普通にアウト。平成も最後だっていうのに、原始時代かよっていう話だ。

©テレビ朝日

でも、八重歯を見せてにこっと笑う翔を見ていたら、オッケーオッケー。あ、野草は鍋より天ぷらにした方がいいよ? って変なアドバイスまでしたくなる。窪田正孝×八重歯=幸せっていう公式、そろそろ数学の教科書に載せていいと思う。

挙げだしたらこのまま単行本を書き上げるくらいの勢いなので、このへんで。一言で言うなら、この『ヒモメン』、とにかく窪田正孝大感謝祭なのだ。

 

◆土曜の夜は、幸せホルモンが大量分泌

一方、ゆり子役の川口春奈も、実にチャーミング。あの手この手で翔の勤労意欲をかき立てようとするが、なぜか簡単に言いくるめられてしまい、気づけばせっせとお皿を洗って、気持ち良さそうにドライヤーで髪を乾かせる。この“お約束”が、真面目なんだけど天然なゆり子のキャラクターをよく表していて、ともすると「搾取されてる!」と目くじらを立てられそうなカップルのはずが、「幸せならいっか」とつい納得させられてしまう。

©テレビ朝日

ドラマを面白くする脇役たちも、クセモノ揃い。中でも、どんどん面白くなりそうなのが、池目先生(勝地涼)だ。医師で高収入。ルックスはイケメン。性格も紳士的と文句のつけどころがないように見えて、実は超腹黒キャラ。クセの強~い池目先生を、勝地涼がこれまたクセたっぷりに演じていて、かなりオイシイ役どころ。「ゆず胡椒もおいしいけどね」のひと言だけで思い出し笑いできるので、ぜひ今後も思いっ切り引っかき回してほしい。

©テレビ朝日

ヒモとの生活のために500万円の貯金を失ってしまった先輩看護師の田辺聡子(佐藤仁美)もこれからグイグイとお話に絡んできそうなキャラクター。ヒモを敵視する聡子が翔と対面したらどうなるのか。婚期を逃した独身女性役がすっかり十八番の佐藤仁美だけに、そのコミカルな演技に期待が高まる。

©テレビ朝日

第1話は、こうした個性的なキャラクターとその関係性を、テンポのいい脚本とリズミカルな編集で描写。ダメダメなんだけど、そこが愛しい翔と、そんな翔につい母性本能をダダ漏れさせられてしまうゆり子によるひと騒動が、土曜の夜のお楽しみになりそう。

ソファの上で膝を抱えたり、ベッドで丸まるように寝ている翔の姿を見たら、幸せホルモンが大量分泌。起きたら横に窪田正孝の寝顔がある生活が手に入るなら、2人分の生活費も必要経費か、と冷静に考えてしまうあたり、自分のダメ男好き属性にちょっとビビる。

©テレビ朝日

はたしてヒモメンがくれるのは、将来への不安か。それとも幸福か。とりあえず窪田正孝みたいなヒモメンがいたら、ご連絡ください。お待ちしております!<文/横川良明>

※番組情報:土曜ナイトドラマ『ヒモメン
【毎週土曜】午後11:15~深夜0:05、テレビ朝日系24局

LINE はてブ Pocket +1
関連記事
おすすめ記事