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トヨタ、初日ワンツー飾る!【WRC:ラリー・スウェーデンDAY1結果】

現地時間の2月15日、FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」のデイ1(SS1)が行われた。

©WRC

ラリー・スウェーデンは、全面スノーラリー(雪道)が有名な人気イベント。そしてそのオープニングとなるSS1は、スーパーSS(スーパースペシャルステージ)と呼ばれる1.9kmの特設コースで行われる。

通常のラリーは1台ずつがタイムアタックを行い順位を競うのだが、スーパーSSの場合は2台同時に走り、冬季五輪で人気のスピードスケート競技のようにアウト側とイン側を入れ替わることで同じ距離を走る。つまり、順位を確定させるのはタイムなのだが、2台が同時にスタートすることで観客はより分かりやすく競争が楽しめる。

またスーパーSSを行う特設コースは、一般的なSSは山道などを閉鎖して行うのに対して、例えば東京ドームのなかにコースを作るような感覚で、多くの観客席を設置して見やすくなるよう工夫がされている。

◆トヨタ、ワンツーを飾る

2台が同時に対決走行するとあって、その組み合わせも観客の関心を集める重要ポイント。今季、最高峰クラスには4つの自動車メーカーが3台ずつ参戦しており、計12台、6度の対決があった。

最初はティーム・スンニネン(フィンランド出身/フォード)とクレイグ・ブリーン(アイルランド出身/シトロエン)。

2番目はヘイデン・パッドン(ニュージーランド出身/ヒュンダイ)とエサペッカ・ラッピ(フィンランド出身/トヨタ)。

3番目はエルフィン・エバンス(イギリス出身/フォード)とクリス・ミーク(イギリス出身/シトロエン)。

4番目はオット・タナック(エストニア出身/トヨタ)とティエリー・ヌービル(ベルギー出身/ヒュンダイ)。

5番目はヤリ‐マティ・ラトバラ(フィンランド出身/トヨタ)とマッズ・オストベルグ(ノルウェー出身/シトロエン)。

そして最後がセバスチャン・オジェ(フランス出身/フォード)とアンドレアス・ミケルセン(ノルウェー出身/ヒュンダイ)。

結果はそれぞれ、ブリーン、パッドン、ミーク、タナック、ラトバラ、ミケルセンが勝利し、総合順位ではトップにタナック(トヨタ)がついた2位には同じくトヨタのラトバラ、3位にはシトロエンのオストベルグが続く

©TOYOTA GAZOO Racing

初日のトップに立ったタナックはスーパーSS走行後、「ラリー・スウェーデンは僕の好きなイベントのひとつだよ。そして今年は積雪が多くてより好みだ。なんにせよ、明日どれだけプッシュできるかが鍵となるね」と2日目以降も飛ばす意気込みを語った。

2位につけたラトバラは公式テレビの走行後インタビューに、「最後のコーナー立ち上がりは少し失敗してしまった。もうちょっとタイムを刻めたね。でも、2台対決に勝てたから嬉しい。良いドライバーだらけだから、明日からが本当のスタートだ。明日は良い気分で起床したいね」と、得意とするラリー・スウェーデンだけにリラックスした様子だ。

©TOYOTA GAZOO Racing

開幕戦を勝利し好調をキープしたい王者オジェだったが、SS1は9位に終わった。「良くなかったね。僕のドライビングが駄目だった。スタートとしては良くないけど、まあOKだよ。明日は良くなるようにしたいね」と2日目からの巻き返しを誓った。

トヨタのラリーカー「ヤリスWRC」は、高速ラリーには強いと言われていたが、低速コースのスーパーSSでワンツーを獲得したことで2日目以降も期待が持てそうだ。

ラリー・スウェーデンのデイ2は、SS2からSS8が行われる。SS2の現地スタート時間は午前8時4分(日本時間は午後4時4分)を予定している。<文/モータージャーナリスト・田口浩次>

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